表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/328

第60話 少年少女

 「……わかった……。弘太、琉璃を背負って。逃げるよ」


 班長が弘太さんにそう言う。

 そして入り口に向かう。


 真気は私を背負ったまま班長についていく。

 後ろから弘太さんもついてきている。


 『逃がすと思ってんの?』


 少年の声が響く。


 すると、班長の前に壁が現れる。

 もうこれ以上奥には進めない。


 閉じ込められた……。


 「真気、ありがとう」


 私は真気の背中からおりる。

 そして壁の前に柊の花を出す。


 するとそれは凍る。


 よし、これで壁が砕けるはず……。

 ……いくら経っても砕けない……?


 『無駄だよ。もう諦めなよォ』


 少年の声がする。

 少年を見ると、少年は誰かの斬撃を躱していた。


 髪が緑色の少女が斬りかかっていた。

 それともう一人少年に斬りかかっていた。


 髪が赤い少女。


 「私たちとの戦いに集中したら?」


 髪が緑色の少女が言う。

 そして少年にまた斬りかかる。


 少年はその斬撃を余裕そうに躱す。


 『ちょっとびっくりしたなァ、六花女神がこんなに弱いなんて』


 少年の方はそんなことを言っている。


 「へー、私たちの本気がこんなんだと思ってるんだー。よっぽど頭悪いんだね」


 髪が赤い少女は言う。

 今気づいたけど、急に現れた人たちの刀は私の刀に似ている。


 髪が赤色の少女の刀は赤色、髪が緑色の少女の刀は緑色、髪が橙っぽい色の少女の刀は橙っぽい色、髪が黄色の少女の刀は黄色。


 それぞれ髪と目の色と同じだ……。


 「じゃあ本気見せてあげるよ」


 緑色の少女は斬りかかりながら言う。


 「榎花之協結(えかのきょうけつ)


 すると、辺り一面に緑色の葉っぱが現れる。


 それと……今あの子なんて言った……?

 私の霊化の名前と響きが似てたような……。


 『へェ、これが能力かァ。弱そうだね』

 「弱そう? そう思う?」


 榎菜(えな)ちゃんが言う。


 ……あれ……?

 今私……。


 なんで……私……あの子の名前……知ってるの……?


 ……いや、あの子だけじゃない……。


 赤い女の子は椿菜(つばな)ちゃん、緑色の子は榎菜ちゃん、橙色の子は楸菜(ひさな)ちゃん、そして黄色の子が月菜ちゃん。


 なんでみんなの名前知ってるんだろ……。


 「この葉っぱ、何枚あると思う?」


 榎菜ちゃんが葉っぱを持って言う。


 『何枚? わからないなァ。その葉っぱで目くらましかァ? それとも足場をなくすのかァ?』


 少年は榎菜ちゃんに殴りかかる。

 そのとき、榎菜ちゃんは持っている葉っぱを投げる。


 その瞬間、その葉っぱが人の形になる。


 人の形をした葉っぱは、少年の拳を止める。


 「私もさ、何枚あるのかわからないよ」


 榎菜ちゃんは少し驚いている少年を見て笑う。


 「私の能力、いいでしょ? 友情を学べるよね」


 榎菜ちゃんは今度は嗤った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ