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第6話 霊化

 私が全身に力を込めると、みんなが私を見て驚く。


 「おお! 柊菜ちゃんすごいよ!」


 班長はテーブルに置いてある鏡を私に見せる。

 私が映っていた。


 しかし、普通の私ではなかった。


 髪が白く、目の黒かった部分は水色になっていた。


 「え……! これ私ですか……!」

 「そうみたいだね! なんでこうなったかわからないけど」


 髪の色も変わるの!?

 いや、でもさっき弘太さんは変わってなかった。


 ……私だけ……?


 「……あ、言い忘れたけど、霊化すると『能力』が使えるようになるよ」

 「能力……?」

 「うん! 弘太、やってみて!」


 班長は笑顔で弘太さんに言う。

 弘太さんはさっきよりも驚いているようだ。


 「だからなんで僕が!? あの能力は味方には使えない! しかも、他人に自分の能力を教えたくないね!」


 うう……さっきから罪悪感が……。


 「えー、面白い能力なのに……」

 「それなら班長がやればいいじゃん!」

 「いや、私はあの能力嫌いだから」


 班長と弘太さんがそんな言い合いをしているとき、誰かが私の肩を叩く。

 真気さんだ。


 「俺が能力を見せてやる。お前の実力を見たいしな」


 真気さんはそう言って目を赤くする。

 これが霊化か……。


 「何の武器を使って戦いたい? 刀、弓、銃とかあるけど」

 「じゃ、じゃあ刀で……」


 私がそう言うと、琉璃さんがどこからか刀を持ってきて私に渡す。


 その瞬間、真気さんの隣に弘太さんが現れる。

 ……ん、弘太さん……?


 今弘太さんは班長と話しているはず……。

 いや、弘太さんが二人いる!?


 「こいつは俺がつくった弘太の人形だ。こいつを殺せ」

 「あ! 真気、お前また僕の人形つくったな!」


 本物の弘太さんが真気さんに怒鳴る。


 「別にいいだろ」

 「よくない!」

 「……やって」


 真気さんと弘太さんが話している間に、琉璃さんが私に小声で言う。

 ……じゃあ……やってみよっかな……。


 私は刀を抜き、弘太さんの人形に高速で近づいて首を切る。

 そして身体も斬り、首を蹴り飛ばす。


 「……こんな感じですけど……」

 「……普通にすごいと思う」


 琉璃さんが小声で褒めてくれる。

 ……なんか……嬉しい……。


 「……あ、そうだ。霊化ってどうやって解くんですか?」

 「目に力を込めれば戻るよ!」


 今度は班長が答えてくれる。


 私は班長の言われた通りに目に力を込める。

 すると私の髪の色が戻った。


 「あ、能力ってどうやったら発動できるんですか?」

 「えっと……。わからない!」


 私の質問に班長が笑顔で答える。

 ……わからない……?


 「能力はね、急に発動できるようになるんだ。能力の説明……みたいなやつも、そのときに脳にくるんだよ」

 「はぁ……」

 「私はお風呂に入ってるときにきたよ!」


 そんなタイミングでくることもあるんだ……。


 「――じゃあ――」


 班長が急に真面目な顔をして言う。

 さっきまでとは別人みたいだ。


 「これからすぐに任務があるよ。場所は学校。よく生徒が行方不明になるみたい。柊菜ちゃんにとっては急だけど、行ってくれるよね?」


 班長が私を見る。

 その目は私を試すような目だった。


 私が逃げると思ってるのか……。

 心の中でそう思い、私も真面目な顔をして言う。


 「はい、行きます!」

霊化……アニメよくあるやつですね……

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