第43話 お化け屋敷に行く
夜。
今何時くらいだろう……。
真っ暗になっている。
結局班長と血花ちゃんは帰ってこなかった。
「よし、それでは捜しましょう。わかれて――」
「待て、赫」
赫さんの言葉を和生さんがさえぎる。
「? なんだい?」
「今、この遊園地のアトラクションは全部停まっている、そうだな?」
確かに。
動いているものがない。
当たり前か。
「でもさ、なんであれは動いてるんだ?」
和生さんがとある方向を指す。
お化け屋敷だ。
その前にはろくろ首の人形が動いてる――
――? あれ……? なんで動いてるの……?
「俺たち、誘われてるみたいだな」
「え!? 誘う!? アタクシ、ここで服なんか脱ぎたくないわ! せめてホテルで――」
「バカ、柊菜もいるんだし、そんなこと言うんじゃねぇ」
今度は美魅さんの言葉をさえぎる和生さん。
……どういう意味……?
なんで服なんて脱ぐ必要あるの……?
「……柊菜、お前今の言葉の意味わかんなかったか?」
真気が私に訊く。
教えてくれるかな……。
「うん」
「そっか、じゃあ知らねぇままでいい」
なんでー!?
え、美魅さんの言葉の意味理解できなかったの私だけ!?
「とりあえず、全員で行くぞ」
和生さんはお化け屋敷に向かった。
……これ、私も行かなきゃいけない系?
こういうの、苦手なんだけど……。
「……? 柊菜? どうした?」
私の表情に気づいた弘太さんが言う。
「いや、ここが怪しいなら建物ごとぶっ壊せばいいと思うんですけど……」
「それはダメ。なるべく被害を小さくしたいって言われたから」
うう……琉璃さん……。
この間の洋服の霊のときは乱射してたのに……。
「あらあらあら? アナタ、怖いの?」
うっわー、美魅さんすんごいムカつく……。
「べ、別に怖くないですよ!」
なんで私もこんな強がってんだろう……。
ダサ……私……。
「じゃあ行こう」
和生さんが建物の中に入る。
私たちは和生さんに続いて入った。
中は暗い。
ちょっと寒いかも……。
「……柊菜……こっち」
琉璃さんが私の肩を叩く。
私はゆっくりと振り向く。
後ろには日本人形がいた。
心ではわかってる、叫んじゃダメだ。
でも身体はわかってない。
「うわあぁぁぁぁぁ!」
「日本人形、あった」
「バッ! 叫ぶな! 敵にバレるだろ!」
和生さん……そんなこと言われても……。
『ミツケタニャ!』
上から声。
上を見ると血まみれのネコの着ぐるみがいた。
顔が不気味だ。
私たちはそれから離れ、刀を抜く。
「! 柊菜! その刀……!」
真気がやっと私の刀に気づく。
この真っ白の刀に。
でもね、真気。
驚くのはまだ速いよ。
私は刀を敵に構えた。




