第40話 給料日?
「よく頑張ったね、柊菜ちゃん!」
班長が私に向かって言う。
洋服の霊を倒してから数日が経った。
急に班長から『私たちの部屋に来て!』って連絡がきた。
真気も琉璃さんも弘太さんもいない。
私と班長だけがいる。
「えっと……」
「……あ、大事なこと言ってなかったね! ほら、霊伐隊って重要な仕事じゃん? 仕事ってことはお給料もらうでしょ?」
班長は懐から白い封筒を出す。
そしてそれを私に渡す。
「中、見てみて!」
多分お金だと思うけど……。
私は封筒を開ける。
中に何かが入ってる。
私はそれを出す。
一万円札が6枚……。
……? いや、0が一つ多い。
……。……? ……! じゅ、十万円札!?
「柊菜ちゃんは霊伐隊に入ったばっかりだから、そんなに多くないけど我慢してね」
「い、いやいや! 多いですよ!? それに十万円札ってなんですか!?」
「え? 見たことない?」
見たことないよ!
てか存在自体知らなかった!
「まぁいいや。とにかくお疲れね!」
「あ、ありがとうございます……」
「初めてのお給料、何に使うの?」
確かに何に使おう……
彩希おばさんに何か買ってあげよっかな……今まで育ててくれたし。
何買おう……彩希おばさんが喜びそうなやつ…。…
どうしよう……何も思いつかない……。
「あ、ちょっと待ってて」
班長が何かを思い出したような顔をして、部屋から出て行く。
一人になっちゃった……。
そのときだった。
私はとある違和感に気づいた。
ドアの一部が黒い。
前までこんなのなかったよね……?
そんな事を考えていたら、やがてその黒いところが大きくなってた。
気がついたら部屋が真っ黒になっていた。
電気も黒い。
私は壁から離れ、刀を抜く。
「大丈夫、落ち着いて」
私の後ろから声が聞こえる。
しかも、私と似ている声だ。
私はその場から離れる。
振り向くと、髪と目の色が黄色の少女がいた。
私に似ている。
あのときの少女だ。
「渡したいものがあるの」
少女は背中にかけてある刀を床に置く。
柄が白い。
「これを使えば柊菜の倒したい敵が倒せる。また来る」
少女がそう言うと、少女は煙のように消えた。
部屋ももとに戻った。
私は刀を構えたまま、少女が置いた刀に近づく。
そしてゆっくりと柄を触った。
冷たい……。
でもなんでだろう……すごく懐かしい……。
私は持っている刀をしまい、落ちている刀を拾う。
そして鞘からはずす。
刀身が真っ白だ。
しかも、普通の刀より短い気がする。
色々と起きすぎて理解できない。
あの少女はなんでこれを私に渡したんだろう……。
それになんで『私には倒したい敵がいる』ってわかったんだろう……。
……今はどうでもいいや。
あんなこと言われたら、アイツを思い出してしまった……。
殺したい……この手で切り裂きたい……。
お母さんの死体みたいに……。
お金いっぱいもらえて羨ましい……




