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第4話 本部 

 午前11時半。

 私は学校を早退し、霊伐隊の本部に向かう。

 昨日、合否を確認した場所だ。






 私がそこに着くと、霊伐隊の女の人が建物の入口に立っていた。

 しかも、背中にショットガン、腰にハンドガンをかけている。


 「あ、合格した方ですか?」

 「え、あ……はい……」

 「では建物の中でお待ち下さい」


 女の人は笑顔で私に言う。

 ……この人強そう……。


 そしてめっちゃ重そう……。


 私はそんなことを思いながら建物の中に入る。


 中は体育館みたいになっている。

 学校の体育館と比べれば大きさは全然違うけど。

 ものすごく大きい。


 壁には大量の扉があった。

 ……どんだけ部屋あるの……?


 あまり人がいない。

 早く来すぎたかな?


 もうちょっと学校にいればよかったな……。

 いや、学校にいてもみんなから変な目で見られるから……これでよかったかも。






 『時間になりましたので、これより霊伐隊についての説明を始めます』


 しばらくすると、そんな放送がする。

 え、もうそんな時間!?


 私が見渡すと、もう何十人もの人がここにいた。


 『これより、隊長が参ります』

 「もういるけどな」


 上から男の人の声が聞こえる。

 私も含めた皆が上を見る。


 そこには、20代前半くらいの男の人が天井にぶら下がっていた。

 『霊』と白い字書かれた黒いハチマキを巻いていて、刀を背にかけている。


 「よっと」


 その男の人が手を離す。

 ……あの人落ちるよね……?


 私がそう考えて、男の人の下を見る。

 しかし、男の人は落ちない。


 「ここだよ、ここ」


 私の後ろから声が聞こえる。

 振り向くと、さっきの男の人が舞台にいた。


 ……舞台ってわかる?

 体育館の……卒業証書もらうところ!


 いや、その前に……あの人っていつあそこ移動したの……?

 見えなかった……。


 「よう、俺は霊伐隊の隊長だ。いきなり訊くが、お前ら死ぬ覚悟はできてるんだよな?」


 隊長はみんなに向かってそう言う。

 本当にいきなりだな……。


 「死ぬ覚悟ができてないやつは今すぐ帰れ。霊伐隊は霊と戦う。いつ死んでもおかしくない。怖いやつは帰れ」


 死ぬ覚悟?

 そんなのとっくにできてるよ。


 今ので帰る人いるのかな……。

 私は後ろを見る。


 しかし、誰も帰らない。


 「おー、誰も帰らないか……。これは初めてかもな……」


 隊長は見渡しながらそう呟く。


 「よし! 俺は説明苦手だから、お前らの『班長』に任せる」


 ……班長……?

 私が不思議に思っていると、誰かが私の肩を後ろから叩く。


 私が振り向くと、そこには女の人がいた。

 『霊』と白で書かれた赤いハチマキを巻いており、腰に刀をかけている。


 合格者全員の後ろに、赤いハチマキを巻いている人がいた。


 「私は『(いち)()班』の班長、水呑優希(みずのみゆうき)。よろしくね」

 「え、あ、はい……」

 「ここで話すのもあれだから、部屋で話そっか」


 優希という人はそう言って歩き出す。

 私はその人の後ろをついて行く。


 優希さんはとある扉の前に立つ。


 「ここがうちらの班の部屋」


 優希さんは扉を開ける。


 中には二人の男の人と一人の女の人がいた。

 全員黒い文字で『霊』と書かれた白いハチマキを巻いていて、刀を持っている。


 「おーし、新しい子が来たよ! さ、中に入って」


 優希さんがそう言うので、私は部屋の中に入る。

隊長みたいなキャラ好きですか?

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― 新着の感想 ―
[良い点] さて!今は12:15!テスト期間中に読んでいきましょう! これからも定期的に読んでいこうと思います! [気になる点] ミニガンってガトリングガンのことだから...... どんな付け方したら…
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