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第27話 口裂け女の覚醒

 「フエタ……」


 口裂け女が私たちを見て呟く。

 何か嫌な予感がする……。


 その予感は当たった。

 口裂け女が鎌で自分の口をさらに裂いた。


 すると口裂け女が高速で赫さんに向かう。

 さっきよりも何倍も速い。


 「遅いですね」


 赫さんは静かに言う。

 すると赫さんはその場から一瞬で消えた。


 そして私の目の前に現れた。

 赫さんの血が散っているところだ。


 口裂け女は不思議そうな顔をしたあと、目標を真気のつくった班長の人形に変える。

 班長の人形に斬りかかる。


 しかし班長の人形は刀でそれを防ぎ、口裂け女を蹴り上げる。


 「お前が班長相手に勝てるわけないだろ」


 真気は口裂け女の上まで跳躍し、口裂け女に斬りかかる。

 口裂け女は鎌でそれを防ぐ。


 私も戦わなきゃ。


 そう思った瞬間、私の頭に激痛が走った。


 「うッ……!」


 私は頭を抱えて倒れる。


 「柊菜?」


 琉璃さんが私の異変に気づき、私に声をかける。

 しかし私は返事をすることができなかった。


 痛すぎる……。


 「ちょ! 大丈夫かよ!」


 和生さんも心配そうに私に質問する。

 ダメだ……声が出ない……。

 そして、私はとあるものを脳で見た。






 「榎菜(えな)ちゃん!」


 私はとある少女に声をかける。

 髪の色と目が緑色だ。

 私のように刀を背負っている。


 「何?」


 その少女は私によく似ている。

 顔も、声も、身長も。


 「このあとさ、何か食べに行こうよ!」


 私は元気にそう言う。

 すると、その少女はニッコリと笑って言う。


 「いいね! 椿菜(つばな)ちゃんと楸菜(ひさな)ちゃんも誘おうよ!」

 「うん! 月菜ちゃんも誘っていい?」

 「もちろん!」


 私とその少女は手を握ってはしゃぐ。


 月菜ちゃん……?

 つい最近聞いたような……。


 「じゃあ早速行こう!」


 私は元気よく手を挙げ、外に出る。

 外は江戸時代みたいなところ……。






 「柊菜!」


 琉璃さんは私の身体をさすって大声で言う。


 「……治療してもらうしかない……」


 琉璃さんはそう言い、私を背負う。

 私は苦しくてずっと息を荒げている。


 「俺も行く。護衛するから」


 和生さんはそう言って、琉璃さんについていこうとしたけど――


 「待って」


 私たちの前から声がする。

 私と似た声だ。


 私は苦しみを耐えながら目を開けて前を見る。

 そこには、髪の色が黄色くて黄色の刀を持っている少女がいた。

 声と見た目は私に似ている。


 それと、その少女は傷だらけだった。


 「柊菜、もうちょっと耐えて。もう少しで完全に思い出せる」

 「……なんのことかわからない。柊菜は今苦しんでる。診てもらわないと死ぬかもしれない」


 琉璃さんが目の前にいる少女を睨みながら言う。

 和生さんもその少女を睨んでる。


 「どいて。柊菜が死んじゃう!」

 「待って!」

 「もう話し合っても無駄だ!」


 和生さんは少女に斬りかかった。

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