第23話 早速現れた
午後10時。
私たちは街のあちこちに散った。
私と真気と赫さん。
弘太さんと美魅さん。
琉璃さんと和生さん。
班長と血花ちゃん。
なんでこのペアになったかっていうと……。
「ねーねー! どのペアにするー?」
班長が血花ちゃんを抱っこしながら言う。
血花ちゃんは寝ている。
かわいい。
「……あ、私ルーレットアプリあるよ! 私と血花ちゃん以外の名前記入するね!」
班長はポケットからスマホを出す。
「? なんで血花とお前は入れねぇんだよ?」
和生さんが不思議そうな顔で班長に言う。
班長は『ニカッ』と笑って行った。
「私は血花ちゃんのことが大好きだから!」
「面白い人ですね、水呑班長って」
赫さんが私と真気に言う。
「ああ、めっちゃ怖いけどな」
真気がちょっと顔を青くして言う。
確かにさっきの班長怖かったな……。
『生きる希望をなくさせるだけだよ』とか言ってたよね……。
「柊菜、お前はまだ知らないだけだ……班長の怖さを……」
真気が私の顔を見て呟く。
「ど、どんな風に怖いの……?」
「笑うんだ……霊を惨殺して……」
ざ、惨殺……!?
惨殺ってことは虐殺……!
怖すぎでしょ……!
「……僕たちもそんな怖がっていられないみたいですね……」
唯一落ち着いている赫さんがどこかを見て私たちに言う。
私と真気はその方向を見る。
そこには、鎌を持った女がいた。
しかも、口が耳まで裂けていた。
「早速お出ましか……」
「? どうしたの? 眠い?」
優希が血花を見て言う。
血花は目を細くしてウトウトしている。
「うん……ちょっと……」
「そうだよね、もう10時だもんね。おんぶしてあげよっか?」
「大丈夫……優希お姉ちゃんが大変……」
「私は大丈夫! おいで!」
優希が血花の前にしゃがんだときだった。
優希のポケットから真気の声が聞こえた。
『班長! こっちに討伐対象の霊が来た! 今柊菜と赫と戦ってる!』
その言葉を聞いた瞬間、優希は表情を変えた。
「血花ちゃん、私行かなくちゃ――」
「私も行く」
血花は、さっきまでの眠そうな表情から急に真剣な表情になった。
そして、一人で高速で柊菜たちのところに向かった。
「血花ちゃんも同じか。でも今回は私が殺したいな」
優希はそう呟き、血花のあとを追った。
血花ちゃんと班長が私たちのところに行っている最中、私たちは霊化をし、口裂け女と戦っていた。
3対1でも互角だ。
「柊菜、お前能力使えるんだよな! 霊化の!」
真気が私に言う。
「うん!」
私は霊化の能力を使おうとした。
――あれ……?
わからない……霊化の能力……。
この前使えたのに……。
「何やってる! 早くしろ!」
「む、無理なの!」
私が真気を見て言う。
だから、私は一瞬よそ見した。
口裂け女が私に斬りかかる。
私が口裂け女を見たとき、私の前で血が散った。
私の前に赫さんがいたのだ。
赫さんの肩から大量の血が流れていた。




