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第14話 焦る状況

 痛い……!

 私の右肩から血がポタポタと垂れる。


 まさかこいつのために怪我するとは……。


 「ねぇねぇ、霊伐隊の人! 何して遊ぶ?」


 私の目の前にいる少女は無邪気に笑いながら言う。

 間違いなく霊だ……。


 「坂田……なんだよあいつ……!」

 「……いいから黙ってて……! あなたのせいで……今……ヤバい状況なんだから……!」


 今の私でこの霊を倒せるだろうか……?

 いや、多分無理……。


 じゃあどうすれば……。

 班長たちが来るとは思えないし……。


 この男子を逃がして死ぬ?

 まだ死になくない……。


 せめて『あいつ』を倒すまで……。


 「なんで何も言わないのー? じゃあ私が何して遊ぶか決めるね!」


 少女はポケットから縄を出す。

 するとその縄は、まるで命が宿ったようにウネウネと動く。


 「縄跳び(なわと  )!」


 縄跳び……?

 ……まさか……!


 やっぱり!

 少女の持っている縄が少女の手から離れ、それは高速であの男子に向かう。


 私は急いで刀を抜いて、その縄を切断する。

 そうしたらやっと縄が動かなくなり、落ちる。


 「フラフープ!」


 少女はさっきとは違う単語を言う。

 すると、少女の目の前にフラフープのようなものが出る。


 それも勝手に動き出し、私に向かう。


 私はそれも刀で切断する。


 「へー、チャンバラが得意なんだー。なら『あの子』と遊ばせればよかったな……」


 少女はそんな独り言を言い、考え込む。


 「あの子……?」

 「うん! 私のお友達なんだけどね、さっき殺されちゃったんだ。なんか変な男の人と戦って……その男の人は……人形みたいなやつ作って殺したんだ!」


 人形……?

 真気さん……?


 「私、チャンバラ苦手なの。だからさ、鬼ごっこやろうよ!」


 少女は大声でそう言い、高速で私に向かう。

 そして、右手で私の胸を殴ろうとする。


 速い……。

 じゃあ……使うか……。


 私は全身に力を込める。

 すると、私の髪は白くなる。

 多分、目は水色となっているだろう……。


 霊化したおかげで、少女のスピードに少しだけついていける。


 私は少女の拳を躱し、少女の腹を蹴り上げる。

 少女は吹っ飛んだが、多分効かないだろう。


 「坂田……お前……髪……」


 私の後ろにいる男子は驚いているようだ。

 ……全部あなたのせいなのに……。


 「黙ってて! 運が良ければ、あなただけでも死なずにすむかもしれないから!」


 本当は『運が良ければ』じゃなくて『ほぼ必ず』なんだけどね……。

 少しは責任を感じてほしいから言ったけど……。


 本人はかなり怖がっているみたい。

 言い過ぎたかな……?


 いや、こんなこと気にしてる場合じゃない。

 どうやったら勝てるか……。

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