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王都観光ですよ!②

オシャレなカフェでのデザートは確かに美味しかった。ふわふわのパンケーキに酸味の効いたラズベリーのソースが載ったものや、色々な果物が綺麗に盛り付けられたパフェなど、素晴らしいものでした♪


メイドのリサなんて無言でパクパクと食べていましたわ。


「満足ですわ~」

「それは良かったです♪王都に来たらこの店は外せませんの♪」


イオンはシオンの嬉しそうな顔に満足した。


「さてと、そろそろ行きましょう!私が王都を案内しますわ!」


皇女様に案内されるなんて恐縮ですわね。

でも、せっかくの御厚意に甘えさせて貰いますか!


それからイオン皇女に案内されて、王都の観光名所を廻った。詳しく王都を廻ったのは前世を含めても数十年ぶりだったので、シオンは大いに満足したのだった。


「どうですか!ここの平和公園は?」


少し都市から外れた王都の端の方にある平和公園は、隣国との戦争が終わった記念に作られた。公園の中央には慰霊碑が建てられ、亡くなった人を慰める為に、年に一度の慰霊祭が催される。


ここにきてシオンは初めて戸惑いを見せた。


「む、昔より整備されて綺麗になりましたわね」


「そうでしょう?隣国からも賓客が訪れるので、年々整備が進んだのです」


普通は隣国の感情も考えて、自国の英雄などを褒め称えるものなど建てないのだが、公園の入口にはシオン皇后が祈りを捧げる銅像が【等身大】で作られていたのだ。


しかも、ちょっとした雨よけの建物も建てられており、さしずめ女神像の様に佇んでいた。


流石に自分の銅像は恥ずかしかった。


「シオン皇后様の銅像は如何でしょうか?カイン元皇王様が何度も、リテイクを繰り返して作った精巧な表情の銅像でしょう?」


「ええ、あのバカ(カイン)が私の意見を退けて作ったのよね。私の姿を後世に残したいとか言って…………」


困ったわね~みたいなポーズでシオンが言った。


「私の意見って?」


イオンはシオンの前世が皇后だと言う事をまだ知らないのである。


「えっ、いえ!何でもないですわ!あははは…………」


コソッ

「気をつけないとダメだよ?」

「まったくシオンお嬢様はうっかりさんなんですから」



ペルセウスとリサに注意されるシオンだった。


こうして日も落ちてきたので学園の入口まで戻って来て、お開きになりました。


「本日はありがとうございました」

「いえいえ、シオンと一緒に王都を廻れて楽しかったですわ♪今度は学園で会いましょう」



帰り際にイオン皇女はあっ、と思い出したようにシオンに渡してきた。


「今日はルインお兄様が来れなかったので、入学のお祝いにプレゼントを預かってましたの」


ラッピングされた小さな箱を渡してきました。


「何かしら?またルイン王子に御礼を言っておいて下さい」

「ええ、伝えておきますね」


そう言うとイオン皇女は馬車で帰っていった。


「その大きさだと、アクセサリー類だろうね。部屋に戻ったら開けてみるといいよ。今日は楽しかったよ。久しぶりにシオンに会えたしね」



ペルセウスもそう言って自分の寮へ戻って行った。


「今日は王都に来て疲れましたわね。リサ、温泉に入って休みましょう」


温泉!?


「はい!お背中お流し致します!」


こうして能力は高いが、どこかポンコツの温泉好きな二人の寮生活が始まるのだった。








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