エピローグ
と、いう事があり前世の私は大変忙しい日々を過ごしていたのでした。
「まぁ、あの火山噴火が守護精霊アリエル様と火炎龍王のバトルが原因だとは、最近知りましたけどね」
「確かにじゃな。あの後も、他の地域で疫病が流行ったり、崖崩れが起こり物流が止まったりと大変だったからのぅ~」
本当に呪われていると思ったほどですもの。
火山噴火の後、守護精霊アリエルが眠りに就いて、国の加護が弱まったのが原因なのですわね。
「本当にカイル皇王とシオン皇妃は多忙でしたのぅ~」
ワイズ元教皇様もしみじみと思い出していた。
「まったく、偶に信徒の前に出て教典を読むだけで良いヤツが羨ましいわい」
「ほほほっ、何の何の。しっかりと三食頂き、タップリと睡眠を取るのも、なかなか大変なのですぞ?」
カイルの嫌味をサラッと避けると、
ペルセウスは両手を握って誓った。
「僕はそんな大変な思いをしている皇王様の負担を減らせるように、皇王様の側近になります!」
あら?
ペルお兄様ったら。
なんて優しいのかしら♪
「わっはははは!それは頼もしいのぅ!」
「でも、お兄様?植物の勉強はどうされるのですか?皇王様の側近になると王都で住む事になります。それにお兄様はこの領地の跡取りですわ。何れは戻ってきて貰いませんとね」
あっ!と思い出したペルセウスだった。
「まぁまぁ。まだ先の話だ。ゆっくりと決めれば良いよ」
「そうね。シオンが婿を貰ってこの領地を継いでくれる可能性もあるしね~」
お父様とお母様が言ってくれました。
今回のお話はお兄様に良い影響を及ぼしそうですわね。
「さて、少し長くはなりましたが、今回のお話はこれでおしまいですわ」
さてと、シオンは席を立とうとしたが、お母様がシオンを手を掴みました。
「えっ?お母様何か?」
「これで歴史のお話は終わりですね?」
「ええ、そうですが…………」
お母様は一瞬、間を置いて言いました。
「だったら!さっきの続きで、カイル様との馴れ初めの続きをぜひっ!」
ぴぇっ!?
「い、いやいや!?今日は疲れたので、またの機会に………」
ギリッとお母様は腕を離してくれません。
「ダメよ?逃さないわよ~」
ひぇー!逃してくれない!?
「私としてはチャロアイトのネックレスを頂いた辺りを詳しく!」
いやいやいや!?
子供のペルお兄様には聞かせられませんから!
恋愛話大好きなお母様が、1番の強敵だったのでした。
この後、お母様とメイドのリサを巻き添えにして、女性だけで話し合うシオンは、真っ赤になりながらお母様には逆らえず、根掘り葉掘りと聞かれるのでした。
【過去編】完!
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次回はようやく本編の学園編です。
また一週間ほど書き溜めますので、しばらくお待ち下さい。
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