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和解

次の日には続々と捕虜となっていた兵士が連れて来られた。


兵士達は道すがら、エルザ国の話を聞いており国を憂いた王女、宰相、将軍の連盟でエルザ国を正常化させる為に立ち上がったと説明した。


「私はイザツイ・エルザです!まずは我が父、ヨダズク国王の命令により、兵士の皆様には大変な苦労を掛けてしまった事を、ここにお詫び申し上げます!」


王女は壇上に立って頭を下げた。


ザワッと辺りがざわめいた。

エルザ国の王族が頭を下げるなんて事は無かったからだ。


「そして、私は皆様に言わなければなりません。現在、エルザ国は王子と貴族達の王位継承争い、利権争いで国が乱れ民が疲弊しています。故に、宰相サイモン、マーチス将軍の協力を得て、エルザ国を正常にしようと立ち上がりました。もう1度だけ力を貸して下さい!今度は自分達の為に!家族の為に!そして自分の暮らす民の為にもう1度剣を取り、平和で豊かなエルザ国を取り戻しましょう!」


オオオオオオォォォォォォォォォ!!!!!!


大歓声が上がった。

イザツイ王女の真摯な演説は兵士達の胸に響いたのだ。


「さて、いくら無能な王子や貴族でもいつまでもこの兵士を隠しておけないでしょう。すぐに準備を整えたら進軍を開始します!」


「ええ、兵士達のまとめ役はマーチス将軍にお願い致します。サイモン様は物資の計算などチェックをお願い致します」


「「かしこまりました」」



王女殿下に臣下の礼を取るとすぐに行動を開始した。


マーチス将軍の指揮の下で隊列を組んでの進軍だった。途中の街などは無条件で開門して、無駄な戦闘はなく、順調にエルザ国の王都まで差し掛かった。


「流石にここまで近付けば、馬鹿な王子達にも連絡が行っているでしょうね」


「そうですな。作戦通り、手筈は整えています」


王女殿下はドレスアーマーを着ており、まさに戦乙女と言う出で立ちだった。


「皆の者!狙うは王城にいる王子と有力貴族のみ!民には被害を出さないように!この戦に勝って、平和なエルザ国を取り戻します!」


勝鬨の声と共に進軍を開始した。

王都の城門は開いており、問題は城にある城門であった。


「姫様!街の中には兵士の姿が見えません。全て王城に閉じ籠もっているようです」


「少し困りましたね。5千の兵士が守る王城を1万の兵で攻略せねばならないとは」


宰相も王女と共に考えを巡らせたが良い案が出なかった。


そんな時、マーチス将軍が先頭に立ち1人で進んで行った。


「何をする気ですか!?」


皆が見守る中でマーチス将軍は大きな声で叫ぶのだった。


「私の声が聞こえるかーーーー!!!!!」


ビリビリと空気を震わすマーチス将軍の大声に皆が固まった。


「我が名はマーチス!地下牢から抜け出し、サイモン宰相と一緒にイザツイ王女を主君と定め、エルザ王国を正す為に立ち上がった!そこにいる騎士団よ!貴様らは何をしていたのだ!!!!」


マーチス将軍の身体から闘気が放たれ、ゴゴゴゴッ!!!!と、大地を震わせた。











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