話し合い
【報告】
取り敢えず、【幼女編】は4/13で完結します。
次は成長して学園編を予定していますが、その前に過去編を入れようと思います。
激動の隣国との戦争や自然災害など苦労した前世を書きたいと思っています。
まだ予定なので確定したら報告致します!
皇王が皆に意見した。
「母上、1つお願いがあります。外交でここにいない妻の皇妃に事情を話しても良いでしょうか?母上も親交あった『カルラ皇妃』です。彼女なら社交界でも母上を護ってくれるでしょう」
それならと、シーラも言った。
「お母様!私の夫であるユーリ公爵にもお伝えしてよろしいでしょうか?お母様も面識があり、他の貴族達に睨みを利かせられます!」
「はぁ~もう、多くの貴族に知れ渡っているのです。本当の事情を知る者が数名増えた所で構いません」
シオンがそう言うと二人は頭を下げた。
「しかし、あれが守護精霊アリエル様の本当の姿なのですね。前に会った時は、もう少しフレンドリーな感じでしたのに」
「そうだね。威厳があって少し怖かったけど、目が離せなかったよ」
洗礼の儀式のアリエル様を知らない者は首を傾げた。
「そうなのですか?」
「ええ、もしかしたら色々と『使い分け』ているのかも知れませんわね」
威厳や恐怖などはここぞと言う所でたまに使うと効果的ですものね。
「取り敢えず、12歳になるまではイージス領から出ませんわ」
「どうして12歳なの?」
兄のペルセウスが聞くと──
「お兄様、この国の貴族は12歳から18歳まで王立の魔法学園に通わなければならないの。そこで同世代と交流をして人脈を広めるのよ」
なるほど。
それまでは自由に過ごせると言うことか。
「でも、お兄様?学園は交流を深める所であって、入学前に家庭教師を雇い、ある程度の知識を身に着けてから入学するの。だから今のうちに知識を身に着けて置きましょうね」
危ない。危ない。
今のうちにしっかりとSクラスに入れる知識を身に着けて貰わないとね。
「あ、そうだ。母上やペルセウスが行っている魔力を練る訓練をアルトから聞いて私達の子供達に行っています。まだ始めたばかりですが、素晴らしい成果が出ています」
「あれは良い訓練ですね。将来、魔術師を目指している人達には公開してもよい方法かも知れません」
ああ、魔力の上限を上げて、魔法の発動が早くなる訓練ですね。
「それは良かったです」
「本日は泊まって頂き、明日は私達の子供達にも会って頂きたいです」
生前、息を引き取る前に孫の出産を見て、思い残す事なく安心して逝ったのである。
「まぁ!ペルお兄様と同い年ですわね。成長を見るのが楽しみですわ♪」
心の中は孫に会えて嬉しいお婆ちゃんである。
「ふぅ~本日は色々あって疲れたのぅ。久しぶりの王城じゃ。ここに泊まって行くがよい」
「「えっ!?」」
これには両親が声を上げた。
「なんだ?イージス子爵、問題でもあるのか?」
慌てて首を振った。
辺境の弱小貴族である自分達が、お城の客室で泊まれるなんて思っていなかったからだ。
こうして波乱万丈な謁見の出来事は終わったのであった。
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