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平和な学園生活

あれから、あっという間に数ヶ月が経った。


学園はいつも通りではあったが、水面下で貴族達は忙しくなった。

無論、貴族の子息が多く通う学園では、古龍種・火炎龍王フレイムの復活の話はすぐに広まっていた。


「大変な事になりましたね」

「ええ、本当に。シオンは大丈夫なの?」


教室でサーシャとイオンがシオンを心配して話しかけた。


「今の所はイージス領は大丈夫みたい。でも、小さな地震の頻度が多くなっているそうよ」


1番被害が大きいと言われているイージス領が気になり、頻繁に手紙でのやり取りをシオンはしていた。そして、王都から騎士団が派遣され、街の外に駐屯基地も作られた。


「今は、情報収集の為に、何処にフレイムが封じられているのか調査隊が山脈に派遣されたみたい」


アリエル様の助言で、大体の場所はわかるが、正確な場所がわからないそうで、場所の特定が急務になっていた。

これには騎士団より、冒険者を募って探索して貰っている。


「それにしても、国中がフレイムの復活を信じて動いているなんて信じられないわね」


いまだに存在が明らかになっていないのに打算的な貴族が動くなんてね。


「シオン様!当然ですわ!守護精霊アリエル様のお言葉は絶対です!それに、我々は如何にアリエル様に頼っていたのか思い知らされたのです!まさかアリエル様が人知れず我々を、国を守っておいでだったとは!自分の無知をこれほど痛感したことはありません!」



敬虔なる精霊教の信者であるサーシャは崇める神様が身を挺して我々を守っていた事に感動し、そして悔しがった。今度は我々がアリエル様を守るんだ!と、他の信者達と活動している。


「あ、あははは…………そうだね」


シオンは曖昧に笑うのでした。


「それより、シオンは長期休暇はやっぱりイージス領に戻るの?危なくないかしら?」

「ええ、でも家族が心配だし、お兄様も一緒だから大丈夫よ。それに民を見捨てて領主の娘が避難するなんて為政者として許されないわ!」


そう言い切ったシオンをサーシャとイオンは呆然として見詰めた。


「うん?なに?どうかしたの?」


「えっ、別に………ただシオンが王様みたく見えたなぁ~って」

「ええ、私も為政者の鑑だなぁと思って見詰めてしまいましたわ」


シオンはやべっと慌てて弁解した。


「や、やだなぁ~ただの一般論ですからね!」


ワイワイと学生の雑談を楽しみながら、学園生活は過ぎていき、月日は流れて長期休暇になるのでした。



「よし!覚悟を決めて帰りますかっ!」


決心が鈍らないよう気合いを入れて馬車に乗り込むシオンだった。





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