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秘密結社ギャラクティカダーク 世界征服を企む組織はホワイト企業だった  作者: ソメヂメス
活動編 ギャラクティカダーク世界情勢に介入しまくる。
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革命前夜

今回の語り手はヒョエさんです。

「凄い厳戒態勢ですねぇ、中東とはまた違う緊張感に包まれていて何だか落ち着かないですねぇ。ああ怖い、怖い」


「全然怖そうに見えませんよヒョエさん、相変わらず肝が座ってますね」


 私の呟きに笑いながら答えたのは中東で行動を共にして以来、すっかり仲良くなった鷹丸くんです。今回はギャラクティカダークによるクラヴィーア人救出作戦の下調べと現地で支援している反ロシア組織と合流する為に私、ルークさん、スカーレットさん、鷹丸くん、ミスティさんの五人でロシア連邦のオムスムルグ共和国に先行して潜入しておりまして、今は反ロシア組織のリーダーであるウリアーナさんのお兄さんと事前に用意した郊外の農家の地下室で待ち合わせをしています。


「ヒョエよダニール=アタモヴィチとの待ち合わせ場所はここで間違い無いのだな?」


 ルークさんが鋭い目つきで私に問いました、彼は今擬態を解いて角を剥き出しにしています。角が淡い光を放っているので何かを感知しているのでしょう、ルークさんの種族は角で様々な事を感じる事が出来るのです。


「ウリアーナと似た気配が近づいて来たのだが少し様子がおかしい。ロシアのスパイか軍隊と遭遇している可能性が高いな、鷹丸、ミスティ、悪いが様子を見て来てくれないか?」


「了解です」


「分かった」


 鷹丸君とミスティさんが目の前から消えました、瞬間移動かとも思える素早い動きは漫画や映画の忍者のようです。中東の時は鷹丸君の単身赴任でしたが今回は二人一緒です、ミスティさんの種族に婚姻という概念が無いので式は挙げていませんが事実上夫婦ですからね。鷹丸くんが中東から帰った時には四六時中イチャイチャして、みんなが目のやり場に困っていたとか。


「ヒョエさん場所を移そう、ダニール達を包囲していた兵隊は始末したがこの場所が見つかる可能性は高いと思う」


「周囲に兵やスパイの姿は無く発信器やGPSの類も壊しておいたが人海戦術で捜すだろうしな。あっ、ダニール達は無事だぞ」


 鷹丸君達が十分も経たないうちに消えた時と同じように不意に現れて事の顛末を報告します。我々は慣れていますが突然現れ突然消えるのはビックリしますねぇ、真人さん達に頼んで煙玉でも用意してもらいましょうかね。


 外に出ると武装した金髪碧眼の精悍な青年と同じく武装した男性が四人いますねぇ。彼らがダニール=アタモヴィチと反ロシア派の皆さんのようです、こんな言い方をすると何ですがまるでグループサウンズみたいですね。


「お初にお目にかかります、私はロシア連邦の反ロシア勢力をまとめているダニール=アタモヴィチ。後ろの四人は周辺共和国の反ロシア派のリーダー達です。ここに来れたのは近隣国の彼等だけですが連邦内には多くの同士がいますのでギャラクティカダークに協力させていただきたいと思います」


「それで、我々に協力する真意を聞かせてもらいたいのだが、今まで支援して来た恩返しとかの建前は必要無いから単刀直入に聞かせてもらえないか?」


 ダニール君が少し狼狽ていますね。まあちょっと考えたら分かる事なんで別にいいんですけど、彼の口から言わせたいんでしょうね。ルークさんって貴族階級出身のせいか、そういうところをキッチリしないと気が済まない性格なんです。その事を察したようでダニール君が意を決した表情で話してくれました。


「貴方達がオムス塩湖で活動を始めるとロシア軍の目がそちらに集中する。そのタイミングで各共和国で独立の狼煙を上げようと計画していたんです」


「よろしい、ならばイーマブルグ様と幸四郎に提案してクラヴィーア人救出とオムスムルグを始めとするロシア連邦の共和国の独立運動を同時進行で進める方向で調整しよう」


 ルークさんも人が悪いなあ最初からそうするつもりだったくせに。察しがついていた私達と違い、ダニールさん達五人は目を見開いて驚愕の表情を浮かべています。


「いいのですか? 我らの悲願の為に手を貸していただけるとは思ってもいませんでしたので……」


「ロシア政府の共和国に対する政策は目に余るものがある。さらにウチのフロント企業である銀河バイオに対しスパイを送り込み、貴殿の妹であるウリアーナの暗殺の為に無関係の女学生を巻き込む所業は極めて許し難い故に、一度身の程を知らしめる必要があるのでな」


「ダニール君、私達の目的は我等が主君であるイーマブルグ様の命により、この地球に変革起こす事です。中東での活動では大きな成果を上げる事が出来ましたので、ついでにロシア連邦の解体をするのも一興でしょう」


「とりあえず移動しましょうか、ロシア兵に見つかると面倒です」


 スカーレットさんが冷静にうながします、彼女はいかなる時でも俯瞰で物事を見ているので非常に助かります。地下室に降りて行きスイッチを押すと隠し扉が開き地底移動車が姿を現します。


「みなさん乗ってください首都オムスレイクシティの地下に用意してあるアジトに向かいます」


 全員が路線バスほどの大きさの地底移動車に乗り込みました。振動波で前方の地盤を分解して後方に移した土石は圧縮して最高速度、時速約50kmで移動します。事前に工作用ロボットで作っておいた首都地下のアジトに1時間弱で到着しました。


 アジトには各種情報端末が完備されておりギャラクティカダーク本部とのやり取り、反ロシア組織との連絡、オムスムルグ共和国及び周辺国に取り付けたカメラや盗聴器のチェック、ロシア連邦政府機関各所へのハッキングなどが行えます。もちろん食料や宿泊設備もバッチリ完備されています、直人さん達はマッドサイエンティストですが衣食住の快適さに妥協はしませんからね。


 それからはアジトで情報収集と反ロシア組織との連絡を取り、オムス塩湖での作戦のプランを立てます。今日子さんがロシア政府に断片的な情報を流しているので警戒されていますがアジト内では機器を使用して、外では鷹丸君とミスティさんがサイコウエーブ「認識阻害」と「広範囲幻影」を使って、そしてスカーレットさんは対象者の容姿だけでは無く人格、記憶までもコピーして変身するサイコウエーブ「パーソナルジャック」を使用して市民や兵士になりすまして情報を集めます。


 驚いた事に海軍を除くロシア軍の4割強の戦力がオムスムルグ国内及び周辺国に集中していますねえ。反対に言えば各共和国が独立の為に決起する好機でもあります。ルークさんが幸四郎さんに独立戦争への関与を提案したところ作戦参加者全員が乗り気だったようです。


 どうやらロシア軍はギャラクティカダークと戦争をするつもりのようですね、こちらの戦力は数こそ少ないですが技術も戦闘能力も地球上の兵器や人員で太刀打ち出来る物ではありません。さらに幸四郎さんの報告によれば新兵器を多数実戦投入するとの事、そして頼もしいというか何と言いますか……ロシアの戦死者は二桁以内に納めて制圧する事が目標だそうです。もちろんこちら側に犠牲者が出る事は考えてもいないようですねぇ。


「みなさんまもなく幸四郎さん達が到着するようです、合流地点に向かいますので地底移動車に乗り込んで下さい」


 スカーレットさんの呼びかけで私達は合流地点に移動を開始します。さて、ロシア軍相手に我等ギャラクティカダークがどのように戦うのか楽しみですねぇ。

ブクマや評価等いただければ嬉しいです。

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