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秘密結社ギャラクティカダーク 世界征服を企む組織はホワイト企業だった  作者: ソメヂメス
活動編 ギャラクティカダーク世界情勢に介入しまくる。
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クラヴィーアの船

「とりあえず我々の自己紹介をさせてもらおう、用件はそれからにしたほうが良さそうだ」


 バスのシートを対面にして幸四郎さん、ルーク、スカーレット、真司が並び対面にウリアーナ、瀬戸内さんにヒバリが並ぶ。


 俺たち三人は機材の準備だ、あの感じだと快く協力してくれそうだからな。バスの後ろ半分はウリアーナが持っている物を分析するための装置が設置してある。


 幸四郎さんとルークの説明をウリアーナと瀬戸内さんの二人は熱心に聞いている。


「我々は秘密結社ギャラクティカダーク、星間戦争によって滅びたヘルクレス座球状星団広域星間文明圏に属する神聖ミリオネル王国の皇太子イーマブルグ殿下を主君とする……」


「ルーク、もう少し簡単に説明するべきだ。その説明の仕方だと地球人の子供の理解力では少し難しい」


 幸四郎さんは当たり障り無く注意したが、実際のところギャラクティカダークの構成員にもルークの長く諄い説明を最後まで聴くことが出来る者は少ない。


 ナイスフォローだ幸四郎さん!


「俺達はギャラクティカダークという秘密結社の構成員だ。文明が崩壊し、地球に逃げのびた星間国家の皇太子殿下とその家臣、地球でスカウトされた現地スタッフで運営されている。ちなみにこの場にいる異星人はルークとスカーレットだけであとは地球人スタッフだ」


「はいっ、一つ質問してもいいですか?」


 晴美が元気よく手を上げて質問する。


「ああ、聞きたい事があれば何でも質問してくれ」


「さっきの話しの流れだとヒバリちゃんって地球人なんですよね? でもロシアのスパイを瞬殺したり、うちの学校って都内でもトップクラスで勉強難しいのにテストで常に満点ってチート過ぎないですか?」


 それについては俺から説明した方がいいだろう、幸四郎さんの方を見ると、頼むというアイコンタクトをされた。


「ヒバリは忍びの隠れ里出身でな、物心つく前から特殊な訓練をしていて特に格闘術に関しては抜群の才能があるんだ。そして勉強の件だがギャラクティカダークの構成員は中枢神経を改造しているから脳の性能が一般人に比べて高いことと、勉強を教えたのが俺達だからだろうな」


「ここのスタッフのほとんどは事情があって表で生きづらくなったエリートや科学者だからな」


 幸四郎さんが補足すると、晴美がヒバリに引きつった表情で言う。


「えっとぉ前に私が言ってた、忍者とか改造人間とかって……」


「うん、全部当たり……」


 二人がハハハと乾いた声で笑い合っているとウリアーナが質問をする。


「あなた方が異星の超文明を持った組織であることは理解しましたが活動目的は何ですか? やはり世界征服なんでしょうか?」


「それも視野に入れているんだが、うちのトップは出来るだけ手荒な真似をしたくないと考えている。可能な範囲で穏便に地球文明に介入していく方針なんだが具体にどうするかは現在模索中だ」


「今日ここに来て貴女を訪ねたのは気になる事があるからです。まこの紋章と素材に心当たりはありませんか?」


 スカーレットが、一枚の写真を見せると、ウリアーナが胸元からペンダントにつけたアクセサリーを取り出す。


「どうぞご覧くださいアダモヴィッチ家の家宝アクアディープです」


 ウリアーナは快くアクセサリーを差し出した、六角柱の深く濃い碧いクリスタルで表面にエンブレムが刻まれていてよく見ると中にに細かい文字のようモノが多数見える。


 これはオムスムルグがロシア帝国に支配される以前、十七世紀初頭にオムスムルグ王国女王ヴェロニカ四世が星の彼方より来たという友人から託されたものでありアダモヴィッチ家の長女が代々受け継ぐ家宝であるという。アダモヴィッチ家は代々女性が当主を務める家系だそうだ。


「いつも身につけているのか? そんなに珍し物、盗難にあったりしないのか?」


 真司の質問にウリアーナは微笑んで答える。


「それが400年の間に何度も盗まれたり奪われたりする事があったのですが、なぜか不思議なことに持ち主から離れると呪いが発動するようで、すぐ近くで賊がアクアディープを持ったまま絶命して発見されるのです。ですので持ち主以外は誰も触れようとしません」


「なるほどねぇ」


「なかなか凝った仕掛けだなぁ」


「よっぽどヴェロニカさんを信用してたんだろうね、彼女の血縁以外が手にして20メートル以上離れたら持ってる人間を抹殺するシステムだよ」


 それぞれのサイコウエーブでアクアディープの仕組みを理解した俺と清志と今日子の呟きに幸四郎さんが怪訝そうな顔をする。


「毒でも出るのか?」


「いや、マイクロウエーブを照射して血液を沸騰させるんだ」


 ウリアーナがポンッと手を打って納得する。


「なるほど!それで賊は信じられない程の高熱を出して絶命するのですね」


 今の口ぶりだとウリアーナの代でも手を出して死んだ奴がいるって事だな。迷信を信じないのもいいが事象をちゃんと調査はするべきだろう、迂闊な賊だ。


「やはりな、これはクラヴィーア共和国のVIPが持つ宇宙船の起動キーだ」


「セキュリティーも全く同じですね、そして機能しているということは……」


「「クラヴィーアの宇宙船は可動状態にある」」


 ルークとスカーレットが断言し、ルークが俺達に指示を出す」


「真人、清志、今日子お前達の力で起動キーから宇宙船の状況を調べる事は出来ないか?」


「最初からそのつもりで機材を用意した」


「何かの装置だということは見当が付いてたしな」


「USBメモリみたいな感じだと思ったらスマートキーだったんだね」


 俺達が解析をしている間、ウリアーナが起動キーと宇宙船に関しての伝承を話してくれた、要約するとこんな感じだ。


 約400年前、オムスムルグ王国の王城の近くの岩山に流れ星が落ちた。おてんば姫だったヴェロニカは夜中だというのに城を抜け出し岩山に流れ星を探し行った。


 ヴェロニカが岩山で見たものは、見たことも無い巨大な物体で表面は大変熱くなっていてあちこちから煙が出ていたという。そして中から異形の怪物が現れヴェロニカに話しかけてきたそうだ。


「ヒューマノイドのお嬢さん、この星には海があるはずなんですがここからは遠いのですか?」


 怪物は見た目は異形だが理知的で紳士だったのでヴェロニカは危険が無いと思い、話を聞く事にした。


 彼らの国は遥か遠くの星の彼方にあり、平和に暮らしていたのだが隣国同士の戦争のとばっちりで国が焼き尽くされてしまい命からがら逃げてきたという。


 だが着陸したこの場所は海からは遠く運ぶことも難しい、そして彼らは海が無ければ生きていく事が出来ず。傷ついた船では海まで飛ぶ事も出来ない。


 ヴェロニカは岩山の反対側に塩湖があるので、そこまでなら飛べないかと提案する。幸いギリギリ飛ぶ事が出来、塩分濃度も海水に近かったので何とか生命を維持する事は可能だった。


 しかし狭い塩湖では修理もままならず、生活する事も困難だったのだ。不憫に思ったヴェロニカはいつか地球の文明が発達すれば船を海まで運ぶ事が出来るのでは無いかと彼らに告げた。


 すると彼らはヴェロニカを信用し、我々は眠るのでその時が来た時はコレを使って起こして欲しいと鍵を託され代々受け継ぐことになったのだ。


 そこまで話が終わった時、起動キーの解析とロシアの目的が判明した。

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