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秘密結社ギャラクティカダーク 世界征服を企む組織はホワイト企業だった  作者: ソメヂメス
始動編 ギャラクティカダーク活動開始
29/220

秘密基地完成

 海底トンネルの奥に設置したドッグにギャラクティカダーク号を接舷させて洞窟内部に入る。まだ岩肌がむき出しになっているが照明は設置されているので結構明るい。


 洞窟の奥の壁には天井から床までの透明な筒が繋がっていてその中をカプセルが降りて来る。清志が乗っているのでエレベーターなんだろう、両開きの自動ドアが開き彼が下りてきた。


「ここは空間を広げたばかりでまだ手を付けて無いんだ。なるべく早くハンガーや整備装置、入り口のハッチの取り付けや偽装機能を設置してギャラクティカダーク号を初めとする大型艦艇の格納庫として完成させないと」


「大型艦艇?」


 幸四郎さんが訝しそうな顔で呟くと清志が説明を始める。


「ギャラクティカダーク号は恒星間航行と知識、文化、技術の保存に特化した船だ。これから地球文明にどのように関与していくかは未定だが武力は必要だろ? 移動要塞や大型空中空母、場合によっては宇宙戦艦も視野に入れておいた方が良いと思ってね」


 今日子がペン型のプロジェクターを出し、岩肌に基地のザックリした見取り図を投影する。平面じゃなく明るいのに綺麗に見えているのが地味に凄いな。


「今いるところが一番底の部分で地下約800mだよ。ギャラクティカダーク号が収納されてるのは縦2200m横1600m高さ270mの広大な空間になっているんだ」


 見取り図を見ていると現在地は広大な空間で、その上に大きく区画整理された天井100m程のエリア、縦横の総面積はこの空間と変わらない。その上のエリアは高層ビルかタワーマンションのような施設になっている。各エリアのフロアは分厚く耐震、落盤、浸水等に対してあらゆる対策が施されている。


「ここは後回しにしてもいいだろう、今のところメインは一つ上のエリアだ、みんな一度ギャラクティカダーク号に乗ってくれ」


 清志の号令で全員が乗り込むと船体に軽い衝撃がありギャラクティカダーク号が上昇していく。機械に接続されたギャラクティカダーク号は天井近くまで上がりそこに固定された。


「ゴッグ船長、ギャラクティカダーク号の上部ハッチを開けてくれ」


 上部ハッチが開くと天井が開き、そこににフィットするサイズの構造物が降りて、施設とギャラクティカダーク号とをドッキングする。エレベーターに乗り上がって行くと内部は未来的な真新しい施設になっていた。


 まだ照明の他は何も無いが研究施設と工房になっているようだ。


「どうだ真人、お前がフロント企業の準備と無人宇宙船での資源確保をやってる間に研究開発エリアの基礎工事はほとんど終わったぞ」


 清志はいい仕事するなあ……あれ?


「今日子、お前ここの見取り図持ってたけど清志を手伝っていたのか?」


「うん、設計プログラムや計算とかね」


「視界は赤くなって無いか? 俺と一緒に小惑星や隕石探していたし、文系スタッフの情報解析や人工島のセキュリティーとか明らかにオーバーワークだぞ」


 普段ふざけた態度をしているが今日子の仕事量は異常だ。俺たちは脳の端末化手術とサイコウエーブの効果で超人的な頭脳と作業効率を得る事が出来たが、疲労や睡眠不足は脳を始めとする中枢神経にダメージを与える事になる。


「大丈夫だよ、アイ、マイ、ミイが作る美味しいごはんやお菓子、お腹いっぱい食べて毎日十時間以上寝ているから」


 今日子はそう言うがバイオスキャナーで彼女の中枢神経をチェックしてみる……大丈夫そうだな。


「真人さんは心配性だなあ、そんな優しいキャラだっけ?」


「仲間だろ、それに今日子はメインコンピューターの担当である意味俺たちの要だからな」


「あっ! メインコンピューターと言えばブラックボックスがいくつか解放されたよ。その中でも特に重要な事があってね、封印されていた同型機が解放されたんだ」


 同型機ってことは初期案ではスーパーコンピューターを作ってそこにメインコンピューターのバックアップを取る予定だったが同型機があるのならそれを秘密基地に移せばいい。


「ならばメインコンピュータの同型機をエリアの中央部に設置してその周囲を共同開発室にして各種プラントと工房で周りを囲むような構造にしよう」


 清志が話しながら間取りを作って作業ロボのセッティングをしていく。間仕切りと電源、基本設備などの設定をすると、ロボ達が作業を開始する。工事が終わればバイオプラントから機材を移動しないといけないな。


 俺たちが研究開発エリアの整備プランを立てている間、幸四郎さん達はオフィスビルを地中に埋めたような多目的エリアの間取りと設備について話し合っている。


 居住スペースや福利厚生施設、会議室や作戦司令室等をどうするか会議をしている。特に居住スペースと福利厚生施設は事前にアンケートを取り充実したものにするということだ。



 同時進行で工事をしていた「銀河バイオ株式会社」の社屋と工場の完成も間近になってきた。こちらの工事は「銀河建設」が請け負っていて丁寧に施工してくれている。


「銀河バイオ株式会社」の本社別館研究棟は関係者以外完全立入禁止で消防法ギリギリの出入り口と窓しか設置していない。セキュリティーシステムも俺たち三人が手がけた特別製だ。


 商品開発の機密保持は表向きの理由で地下で秘密基地とつながっている。潜入したら良くて記憶操作、高確率でターチの餌だ。



 今日子がメインコンピューターの同型機を秘密基地に設置調整し、リンクを試みてみると完全に同期したという。


「それが不思議なんだよね研究開発エリアのセンターに設置して電脳人間で起動したら一気に全部の情報が同型機に流れ込んだんだ。しかも同期して相互バックアップをしてるんだよ」


「つまり両方ともメインコンピュータって事か……なるほどな同質のソウルコアが存在している」


「ソウルコアって! ギャラクティカダーク号には魂があるってこと⁉︎」


「その可能性は高いな、人工的に作られた物か誰かのソウルコアを移植したかは分からないがギャラクティカダーク号のメインコンピュータにはソウルコアが存在している」


「まあ、ただでさえブラックボックスの多い船だからねえ、おいおい分かるよね」



 秘密基地の施設と「銀河バイオ」の社屋と工場が完成間近になり忙しくなってきた。


 表向きの企業を運営するのに俺達だけでは人手が足りない。本社に総合職の正社員を十五人と派遣社員を十人。工場に正社員十三人に派遣とパートを合わせて十八人を雇い入れた。


 ギャラクティカダークの面々のほとんどは研究棟の社員ということになっていて一応、俺が所長らしい。


 本社と工場にはすでに機材が入り社員研修も滞りなく進んでいるようだ。真司と和美がしていた業務の引き継ぎも、工場での種子の遺伝子加工、培養、保存のマニュアルも完了しつつある。



 秘密基地の設備も整いまだ工事中の区域があるものの大半は稼働状態にある。福利厚生施設と居住施設はみんなの意見が反映されて快適な物が出来た、俺としては天然温泉の大浴場があることが嬉しい。


 今日子が立ち上げたカレー党は食堂のレギュラーメニューを勝ち取った事で狂喜していた、俺もカレーは好きだしメイドロボ三人娘が作るなら美味いに決まってる。



 製作環境が整い清志がドックで作り出したのは潜水空母と中型有人宇宙船だ。潜水空母には偵察機とこれから開発予定の輸送機と戦闘機を搭載予定だ。


「今のところフロント企業の研究棟以外の出入り口はS湾深海の海底洞窟だけだ。しばらく目立った行動は控えるなら行動を起こす時に隠密性の高い潜水艦で目的地に近い海域まで近付いて航空機を使うのが好ましい。宇宙船は重力制御を重視し、単独で大気圏を離脱、突入出来るやつだ。まだまだ、宇宙の資源と元素は必要だからな。こないだみたいに毎回隕石を落とすわけにもいかないだろう」


 みんなそれぞれ自分の役割をこなし、「銀河バイオ」の創業と秘密基地の完成を成し遂げる事が出来た。


「みんなの力で僕らの拠点を完成することが出来たよ。まだこの星で何を成すか探している途中だけど、これからは見ているだけでなく積極的に介入しようと思う。みんな、僕に力を貸して欲しい!」


 全員の割れんばかりの拍手が肯定の意思を示していた。


 イーマブルグ殿下の宣言により秘密結社ギャラクティカダークが本格的に始動する。

あと何話か閑話的なものを挟んで、ギャラクティカダークが活動開始する第二章をスタートします。

次回は今日子さん目線です。

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