7.仲良し姉妹
その後、改めて自己紹介された。
赤髪ツインテールの腰のくびれが素敵なちっぱいさんが次女のスピネル。愛称のルピ姉で呼ばせてもらう事になった。
シルバーブロンドが背中の中ほどまで伸びてニキよりも大きな魅惑の果実を備えた危険人物が三女のヒスイ。
ちなみにニキは佑太の胡坐の上に横座りして首に手を回す形で抱きつきながらヒスイを警戒している。
「あらためて初めまして。十七夜 佑太です。女神の紹介によってニキの夫になりました。幸せ満喫中です」
「私達相手に正面切ってよく惚気られたわね。あなたも大概変わり者だわ」
「いやぁ照れますね」
「褒めてないわよ!」
「佑太とルピ姉さま、楽しそう」
「あらあらニキったら焼きもちですの?」
「普段はもっと甘い空気を醸し出しているだろうに。少しは私の気持ちも理解したか?」
「ラピス姉さまも佑太の事が好きってこと?」
「なんでそうなる!?」
「佑太さん、人気者ねぇ。私も仲良くしたいわ♪」
「・・・ニキさんや、締まってる。締まってるから。息出来ないから・・・」
佑太は必死にタップしていた。
「しかし女神の紹介とはいえニキもいきなりよねぇ。風の噂を聞いた時は驚いたわよ?」
「ごめんなさい。出会ってすぐにプロポーズされたからお話出来なかった」
「(この世界に)生まれた時から好きでした!」
「あんたはあんたでなんでそんなに思い切りが良いのよ!?」
可愛がっていた妹が急に結婚したという話を聞いてスピネルは内心で悪い男に引っかかったかと心配していた。
ドラゴン族最強の力を持つとはいえ妹は世間知らず。世渡りに長けた男が現れて上手い事言いくるめたのではないかとそう思っていた。
様子を見に行ったラピス姉さまも戻ってこないので万が一を考えてもう一人の妹のヒスイと共に訪れてみれば・・・
ニキは佑太に抱きついて幸せそうだった。
佑太も、相手が人間だったとは思わなかったが、悪い男には見えない。
何よりニキを深く愛しているのが胸やけする程によくわかる。
ラピスが器用に砂の魔法を使いながら口から砂を吐いていた。
とりあえず姉がブレス以外を吐く姿を見たくないので注意しておいた。