表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マニギアード~ゼロの機士~  作者: 白峰 黒夜
1章 オリエンテーション編
8/61

6 変わった天才博士

天才と変人は紙一重

想いは力になることもある

ミスった


 「ボクの噂をしたかな?」

 突然ひょっこりと扉から頭を出した人がいてクラスがざわめく

 「えぇ丁度、多彩な趣味を持つ変わった方だと博士とオルニウムの説明していました」


 博士だったらしく、本人を前に辛辣な説明だけど博士はどこ吹く風だ


 「ではご紹介に預かりましたオルニウム結晶と鉱石の発見者&ギアの開発者である変わった博士こと、神谷(カミヤ) (アキラ)と申します」

 うやうやしく大袈裟に御辞儀する

 ピエロのような振る舞いだ

 と思った瞬間に切り替わり真面目?気だるげ?に戻った。


 「ボクが多趣味と勘違いされているのは全てマニギアの性能アップの為なんだ」

 オルニウムとあらゆる組み合わせを試し強度や性質の変化を追求しているようだ

 アルミも合金にしない限り柔らかいがオルニウム合金化することによって、アルミ単体に近い状態で原子間で強固に結合され遥かに強度が上がる


 「ちなみに学園がここにあるのはオルニウム結晶が大量に霞ヶ浦の下流方面に結晶が眠っている事が分かった。鉄の原料として良質な砂鉄と共に微量の結晶が混ざり名刀が作れたんだ。それに結晶の採掘、生成、加工、組み込みを一挙に出来ると言うことで材料の確保も含めてここが最適と言ったら基地が出来たんだ」

 

 たとえばギアなど作るものが限定されていれば、原料の側に工場があった方が効率良く生成が可能になる

 ギアに心血を注いでいることはよく分かった

 

 名目は上質な砂鉄採集と電気の発電だが、副産物で水質浄化も進み透明度が上がった、結晶も砂鉄に伴い採集していた

 昔は川や海の流れを利用して発電所を作る事が多かった


 「そこで研究を重ねた結果ボクの最高傑作!シルバーウィッチが出来上がったんだよ!」


 いきなりテンションが変わる

 一つ一つマテリアルを組み合わせて検証して行く、正直途方もない苦労だろう


 ここまで徹底したら自慢したくなるだろう


 更に混ぜ合わせるマテリアルによって変化する特性…それを吟味する


 その結果、あの百隻もの戦艦をたった一機で沈める性能を持つ最強のギア。最高傑作と言われて否定する者はいない、搭乗者以外は…

 私はシルバーエンジェルが良かったのに…と小さい声が聞こえた


 この博士あってのマニギアードと言うことだ。そして熱弁が終わる頃に丁度、お昼となった


 そして8人で昼食をとる事になった


 俺、このは、空、陸、雪、千花、博士、紫宛姉さん


 騒ぎになるので紫宛姉さんが特別室に招き入れてくれたのだ。緊張でガチガチになる四人、俺にくっついていたらスゴい人に誘われましたと言う状況

 このはと姉さんは面識もあり慣れているので問題ない


 売店で購入していた物を持ち込んで軽めに飯を食べることにしていた


 後半は身体検査があると言われた

 「この後にある身体検査は装備品を合わせる為のものね。血液の採取をして個人に合う医療用ナノマシンを作って投与する、までが一週間でやることよ」


 結構スケジュールはみっちり入ってる


 基本はギアや装備に慣れるコレが第一

 紫苑姉さんは懇切丁寧に、これからやることを教えてくれている。やっぱり優しい綺麗なお姉ちゃんだ


 そんな空気を感じてか四人も緊張は溶けていった。

 医療用のナノマシン…生存率を上げる、何がなんでも生き残る。この学園の理念


 『立ち上がる』

 『護りきる』

 『生き残る』


 「立ち上がるだけじゃ守れない、守っても命を捨てれば意味がない、全てをこなして生き残る。この思いが込められているの」


 逃げることは悪いことではない、命を捨てて守っても悲しむ人がいれば意味がない。様々な思いが込められた理念、良い学校に入れたと思う。


 「聞いてるの?蒼騎?やる事はいっぱいあるんだからね?」

 「姉さんに丁寧に教えてもらえてありがたいよ」


 いつもの感じで返事をしてしまった

 ハッ!とした時はもう遅い、ポカンとした表情の五人。博士が追加された


 『「「「「姉さん?」」」」』


 見事にハモった

 うん、そういう反応になるよね…これは、いつものように名前で呼んだ紫宛姉さんが悪い

 気を抜いてた俺も悪いとは思うが


 計画的か分からないが

 「バレちゃしょうがないよね~蒼騎~?」


 この満面の笑み、絶対に確信犯です。

 ここぞとばかりに俺の真横に移動して座る。デレッデレである。

 個人的には博士が一番面白い、口が飽きっぱなしだ。こんな銀色の魔女を見た事がなかったのだろう


 くっつきすぎて、ちょっと邪魔だが紫宛姉さんは楽しそうだった。

 

読んでいただきありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ