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マニギアード~ゼロの機士~  作者: 白峰 黒夜
4章 外の世界編
48/61

37 思い付きも大事

空、はりきる

少しはやった

褒められた…


 「はっは~!俺に付いて来れるかな?!」


 空だ

 実習戦闘中だけど、希望制になった事で選ばれる事が多くなると張り切っている


 「一撃いっちげき~!」


 空は速攻スタイルが得意

 開幕した瞬間に猛ダッシュして油断している所を

 「ズバッっとね!」


 この猛ダッシュが意外と考えられている。ギアが出た後ろの壁に沿って走っていくのだ


 普通は前に歩き出すので後ろからの襲撃になると言う寸法だ


 ところが


 「そうはさせないっ!」

 スピーカー駄々漏れで操縦してるヤツがいた


 「なんだアイツ!」

 空が愚痴ってる、スピーカーの音だけ聞いている。アドバイスや会話は相手の位置などが分かってしまうので反則だから


 「ライオン…?だよな…アレ?」

 「「「ライオン…だねぇ」」」

 「ライオンだと思います」

 「レオっぽい!」


 満場一致だった

 多分シルバーウィッチに憧れて…ってタイプの銀色のライオン見るからにパワー型で空とは相性が悪い気がする


 「誰がお前なんかと戦うかよ!」

 全速力で空は逃げた

 呆然と立ち尽くすライオン…


 空は着々と倒していったがライオンは呆然として動かなかった所を後ろからやられたらしい


 空は戦況を見ていた

 「面倒なのは逃げるに限る」

 言えてる


 このはに触発もされているだろう

 シルフィードは変わった…いや生まれ変わったと言うべきだろう


 手を出した俺が言うのもなんだけど、以前のシルフィードとは別物だ

 カスタマイズして初めてリンドブルムで分かった事をシルフィードで改善した


 どんどん強くなっていく事が出来る


 カスタマイズが終わったと思ったけど改善点は出てくる。シルフィードも改善点は出てくるだろう


 そこからは自分がカスタマイズしていくしかない。ある意味、自分との戦い



 そこで授業が行われる

 「今日からペアバトルの授業です」

 タッグマッチが始まる


 基本的にはガレージペアで組まれるけど、組んでみて合わない場合もある

 そこで『ガレージの変更可』が出てくる


 ギアは基本的に二人一組で行動する

 それに慣れる訓練でもある


 一緒にいた方が何かと便利になる

 打ち合わせとか、カスタマイズとか、作戦とか…色々


 ペアバトルの訓練で意外な事が分かった

 空と陸が意外と息が合わない

 雪と千花も合わなかった


 「俺、空と陸が意外と合わない事に驚いてる」

 「そうですね…雪ちゃんと千花ちゃんも意外と合ってないんですね…」


 他人事だけど俺達は機士団と戦った実績があった


 今のシルフィードでは俺の方が足手まといだろうけど…


 「二組ともスピードが合ってなくて、連携が出来ないな…」


 組み合わせ的には空と雪、陸と千花が合ってると思う。物は試しで言ってみる


 「陸と雪さんは二人、入れ替わってみよう」


 ちなみに二人を除いて俺は女性を呼び捨て出来ない。頭の中では呼び捨て出来るけど


 そして俺の思い付きを実践してくれる良い友人たち

 ちょっとギコチナイけど、さっきよりコンビネーションの動きが良い。


 「思い付きで言ったけど、結果オーライ」

 「「「「おい」」」」

 おっと無線切り忘れてた


 スピードアタッカーの空とテクニカルパワーな雪


 パワーシールダーな陸とガードブレイカーな千花


 うまく組合わさってる

 雪と千花はサポート型を少しいれてるっぽい…二人だけの連携には難しいな


 勉強してサポート型は上級者向けであると分かった。

 面白い話で超重武装なギアが実は武器の運搬用のサポート型で1機だと弱いけど、組ませると弱点を攻撃してくれて強いというのがあった


 武器は次々持っていかれるので最低限ではあるけど


 「蒼騎の思い付きも意外と調子良いぜ」

 空は手応えを感じているらしい

 「思ってたより悪くないわね」

 雪も同意件だった…内心ヒヤヒヤだったけど好感触で良かった


 「相性バッチリだよぉ~」

 「思い付きで心配したけど、しっくり来るよ」

 こっちも好評で良かった…


 多分二人は補助が向いていたのかもしれない、このはが戦闘はあまり得意じゃないと聞いていたみたいだし


 「ガレージはどうするの?」

 皆が一斉に止まった


 逃げた方が良いパターン…か?

 「そっ…そうね」

 「まっまだ良いんじゃないかな!?」

 「まだ早いよぉ!」

 「心の準備が…」


 ごめん…早とちったわ、それになんか楽しい。意図せずに、いじられ側だった時の仕返しになってる


 ついニヤニヤしてしまうが見えないのが救いか


 そんなときノワールが話題を変えた

 『マスター、シルフィードと同じようにしないのですか?』

 

 「まだ設計が出来上がってないんだ」

 

 ノワールが言う事は、もっともで今ではシルフィードの方が性能が上だ

 アストルムシステムも封印されてるけど組み込まれている


 ノワールはペアバトルで性能面の差を心配してくれているわけだ。だけど慣れるのにも時間が掛かる


 予定では慣れる頃には設計が多分完成していてる…はず


 シルフィードが舞っている…いや、正確には蒼月流の型をやっている。

  カスタマイズされた機体は別物で、いきなりは扱いきれない。徐々に出来る事を理解していくしかない


 「彼女は、ずいぶんカスタマイズが進んだようですね。」

 教官が暗に言ってくる、『1機目には無理な改造だと』

 「少し手伝いました」

 諦めて白状する、カスタマイズは協力しないと思い付かないものもある。モニターのシミュレータにも限界はある


 「ペアで強くなれるのが一番ですから、良いパートナーですね」

 そう言って別のギアを見に行く、正直怒られると思ってたから微妙に拍子抜けした。


 訓練が終わって、このはに言ったら

 「それは蒼騎さんが褒められたんだと思いますよ」

 苦笑しながら言われた

 ちょっと無茶して怒られる事が多かったから褒められると思わなかった


 寮に帰って夕飯を食べ終わり、二人でまったりしていた

 

 「私を隣にいさせてくださいね」

 肩に頭を預けながら言われた。守れる位、強くなろう


 あらためて決意した



 もう少しで夏休みかな…とか考えながら



読んでいただきありがとうございました

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