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マニギアード~ゼロの機士~  作者: 白峰 黒夜
4章 外の世界編
40/61

30 外への興味

カウンター

自分のスタイル

遠足?


 この空気感にホッとする

 「彼女と一緒で羨ましいですな~」

 「無事に結ばれたみたいだね」


 訂正、ホッとしない

 

 このはをあえて《・・・》抱き寄せる

 「俺の彼女ですが何か?」

 正直、恥ずかしいけどやる

 このはが俺の行動に頬を染める、皆はビックリしてる

 空と陸は崩れ落ちた

 「…くっそぉ…冷やかしたつもりが大ダメージを食らったぜ」

 「こんな必殺技を食らうとは…」


 そんな二人とは別に

 「蒼騎君って意外と大胆なんだね」

 「このはちゃんもちゃっかり抱き付いてるしぃ~」


 言われてみれば、手をさりげなく腰に回してるこのは

 「「所で…告白のセリフは?」」

 雪と千花が畳み掛ける


 「秘密で」

 といった瞬間このはが連れていかれた

 ヤメテ…言い間違えもきっと言っちゃうんだろうな


 隅で話してる…えぇ!プロポ…まで聞こえた。言い間違えたんですけどね…

 3人で笑いあってる




 「このは、罰ゲームは回避だね!」

 「根回しした甲斐かいがあったよぉ~」

 …根回し?私は笑顔のまま

 「誰に根回しをしたんですか?」


 二人がハッとした顔をしていますけどもう遅いです。

 「私の罰ゲームが無くなったと言う事は…二人が罰ゲームですね?」

 みるみる表情が変わっていく

 「そっ…空君と陸君に聞いたのよ…」

 「彼女だったらなぁ~って言ったんだってばぁ~!」

 ちょっとパニックになってしまいましたけど、う~ん…今回は感謝しておく事にしましょう

 「ありがとうございます、プロポーズの言葉も聞けたので良しとします」

 ポカーンとした表情が面白いです

 「「プロポーズ!?」」

 「考えすぎての言い間違いでしたけどね」

 思い出しても苦笑してしまう


 『私、来栖 蒼騎と結婚していただけますか?』


 よくあるお話ではあるけれど幼い日を思い出します

 『私は蒼騎君のお嫁さんになります』

 『このはちゃんをお嫁さんにしてあげるね』

 小さな子供がありがちに言う約束

 私は今でも本気にしていますけどね


 大切な思い出を振り返り、つい笑顔になってしまう

 「どんな言葉だったの?」

 「聞きたいよぉ~!」

 少し位なら『秘密』って言ってた蒼騎さんも許してくれますよね?




 「機士団ってどうだったよ?」

 「『リンドブルム』が後半に形が変わったの何?!」


 大ダメージからなんとか復活した二人の興味は移っていた。機士団は…最初以外は半端なく強かった、加減されてたかもしれないけど…


 「機士団はめちゃ強かった。形が変わったのはアストルムシステムってやつで、カスタマイズが相当進むといつの間にか出てたやつ入れたら死ぬほど辛いパワーを手に入れられるよ…」


 思い出したら気分悪くなってきた…

 ちょくちょく使わないと慣れないな…


 「「俺ら(僕ら)も出来る?」」

 だよな、聞いてくると思ったよ

 「どこまでカスタマイズやってる?」


 よくよく聞いてみると…コイツら、ジョイントだけかよ!

 いや…確かに俺がジョイントやってたの真似してたのは知ってるけど、フレームをやってねぇのか…

 空は足だけはやってたけど、最低でも全身のフレームをオルニウム化しないと出てこない…恐らく


 「二人とも、とりあえず全部のフレームだけオルニウム化しとけ。自分のスタイルに合わせてな」


 自分のスタイル、これが結構重要。

 以前教官の言葉を思い出す

 『 個人により合うタイプが全くと言っていいほど違います。『搭乗者が多いから』でタイプを選ぶと操作に苦労するので、自分で合う型を探した方がいいです。』


 スピード型が合うのにパワー型にすると重さが違って少し遅れる

 パワー型が合うのにスピード型にして思ったより攻撃力が上がらない、などだ


 最初はバランスよく上げてスタイルを理解したら特化してく、これが俺の考え


 考えることは色々あるよな…と思うと教官が作戦室に入ってきた、授業が始まると思いきや前に呼び出される


 嫌な予感が…

 「来栖君、機士団に入る気はある?」

 だと思った

 「いえ、機士団の方々と実習戦闘をしてみて加減をしてくださっていたのが分かったので入れるようなレベルではありません」

 もっともらしいことを言って『逃げる』。絶対に面倒くさい


 「そうですか…機士団の団長も『来栖君の意見を尊重してください』とおっしゃっていたから辞退しておくわね」

 ちょっと残念そうな教官だけど、頭を下げて席へ戻る


 あの団長の事だ、絶対に諦めてない。ちょっかいを出してきそうだ…溜め息しか出ない


 軽く連絡事項を伝えて終わった

 内容は全然軽くなかった


 連絡事項

 遠征、第2基地へギアを操縦し移動する出発は3日後。着替え等はギアに積んで置くように


 スッゴク簡単に言うと

 『ギアで遠足ですね』

 ノワール、俺の代わりに言ってくれてありがとう


 ギアで移動と言うのが地味にキツいと思う、一応ギア専用の道は存在するけど完全な外の世界だ


 演習場と違って完全に整備されてはいない、ある意味獣道と変わらない

 らしい


 「ギアで外を歩けるのか…」

 すみません、正直ワクワクしております。それに第2基地では卒業生で現役の機士とギアも見れる

 ここは一応学園だから教官達も現役ではあるけど基地とは違うはず


 違っていてくれ…


 「豪快な遠足ですね」

 このはの意見だけどギアでお出掛け、確かに豪快すぎる

 「外を歩けるって楽しみだな蒼騎」

 「周りを壊しそうで心配だけどね」


 空と陸の性格の違いがよく出てる

 「確かにコケたら周り壊しそうで怖いよな」

 一応ギア専用の道とは言え民間の近くを通る場所はある、交通事業で補強してあるとは言えコケて道路が壊れようものなら一時的に交通網が麻痺する


 明日から遠征までは、ギアでジャンプの練習だ

 この期間は実習戦闘が中断される

 ジャンプを使えた方が圧倒的に動きの幅が出るからだ、でも俺みたいに先行して自主練習するヤツはいない


 「蒼騎君ってどうするの?」

 「ジャンプも出来るでしょ?」

 一応言っておくとジャンプは走りの延長だから誰でも出来ると思ったんだけど、言ってみたら『ブースターが使えないから難しい』と言われた


 ブースターを使うと、もっと難しいんだけど…とはあえて言わなかった


 実際に走りの延長だと思っている

 走る間隔を伸ばしていけば半分はジャンプだ


 「皆が練習してる時にサボれないから俺もやるけどね」

 アストルムシステムでやってみようかな…とか思ったのは内緒だ



読んでいただきありがとうございました

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