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マニギアード~ゼロの機士~  作者: 白峰 黒夜
4章 外の世界編
38/61

29 竜と精霊

微妙に違う

アストルムシステム

グロッキー

 「うわぁ~…めんどくせぇ」

 このはが隣で苦笑してる


 武器が微妙に変わっていた

 練習用と戦闘用の中間

 鉄板とでも言えば良いか、作った戦闘用の刀と同じ重さ、長さ、幅の刃引き実戦に近い武器


 「コレ衝撃スゴそう、当たらないように注意しないとな」

 「ちょっと緊張してきました」

 巻き込んじゃって本当に申し訳ない…

 機士団…強いんだろうな


 「それじゃ行こうか」

 「はい」



 今日はいつもと違う

 隣にシルフィードがいる

 スピーカーから流れてくる

 「本日は滅多にない機士団の実習戦闘戦闘です。存分に勉強しお楽しみください」


 …お楽しみください…はぁ…

 『マスター、博士より伝言をおおせつかっております。


 「やぁ!機士団との実習戦闘だそうだね、アストルムシステムを使えるようにしておいたよ。存分に使ってくれ」


 以上になります』


 この実習戦闘もアンタのせいだろう!

 ガックリ項垂れた


 そしてスタート

 リンドブルムは走り出す、シルフィードは追従する

 案の定1体突っ込んできた

 「雑魚から消させて貰うよ」

 敵が通信を飛ばしてきた、まぁ順当だよね。俺が『1体』だったら


 シルフィードはリンドブルムの影から飛び出して切る

 ガンッ!物凄い衝撃で倒れていく

 弱い…マジか?


 「次に行く!」

 「はい!」


 次は2体で来た

 「連携してるかもしれない、気をつけて」

 阿吽の呼吸で飛び出す、やっぱり連携してくる


 シルフィードが剣を受けると横から剣が迫る、ソレを弾く

 「団長から誘われたのはマグレじゃないみたいだね」

 「私達で仕留めさせて貰うよ」


 言うだけの事はある、連携が上手い

 「でも!」

 足下が甘い、剣で払う


 そこへ追撃のシルフィード

 だがシルフィードも相討ちの一撃を貰ってしまった。

 「蒼騎さん…すみません、動けないです」

 「ありがとう、ゆっくりしててくれ」

 もう一体のギアに向く


 アストルムシステムを起動する

 次の瞬間ギアに変化が生じた

 オブジェクトいっぱいにリミッターの解除が表示される

 頭部に『竜』のような角が表れた

 胸部は微かにズレるだけ

 腕は手甲が表れる

 腰には後ろから横へブースターが出る

 脚部はズレて足からスパイクが飛び出した


 踏み出した次の瞬間に敵が吹っ飛んだ

 「コレ…卑怯じゃね…」

 自分で言う位には多分パワーがスゴい


 まずスピードが違う

 「ぐっ…!」

 シートに押し付けられる

 あっという間に次のギアを刀で薙ぐ

 そのスピードのまま飛ぶ…正確にはブースターを併用した水平移動

 通常時ではあり得ない出力


 「グハッ!」

 もう1機ギアを倒した、のに苦悶の表情をしてる俺、いきなりコレ使えってキツすぎるぞ博士…


 「よそ見とは余裕ですね」

 秘書っぽい人の声が後ろから聞こえ、ヤられたと思った。アストルムシステムの真価がでた、振られた武器を上回る速度でギアの背後に回った


 切る…


 「ハァ…ハァ…ハァ…グッ…」

 横Gが物凄い…100回くらい使わないと慣れる気がしない

 残りは団長だけ


 「あぁ~終わったかい?僕の出番かな?」

 普通に歩いてくる漆黒のギア

 「ハァ…ハァ…ハァ…そうですね…最後です」


 「じゃぁ…楽しもうか!」

 形が変わったアストルムシステム!?

 突っ込んでくる

 「まさか君も『同じ』とはね!」

 打ち合うがキツい、絶対団長の方がアストルムシステムを使い慣れてる

 「くっそぉ…キツい…」


 高機動戦闘、ここまでキツいとは…

 吐きそう…不満しか出てこない


 「楽しいねぇ~♪」

 アンタだけな!悪態をつくが声を出せない、必死すぎて

 剣劇を繰り広げてるけど若干押されてきた。もう負けても良い

 諦めた最後の一撃


 「行っけぇぇぇぇぇえ!!」

 破れかぶれで全力で振り切った

 ガーンッと音がしてギアが吹っ飛んでいった


 ガッゴッ~ン

 「あっはっは、負けちゃったね~私のカスタマイズがあと一歩足りなかったよ」

 レイブンが刀を受けようとしてパワー負けして吹っ飛んだ


 もう無理…動けないです。喋る元気すらない。ぐったりしてると


 ギアが集まってくる

 「楽しかったよ、ありがとう」


 微動だにできない

 「もう…無理っす…」

 ギアが変形して戻っていく、ブシュー…って音が聞こえる

 放熱現象

 コレはオルニウム化が進んでないと使用自体が無理だわ…強度が足りない


 「皆様!、機士団と実習戦闘をしてくれた『竜』と『精霊』に盛大な拍手を!!!」


 ワァーッっと聞こえてきた

 シルフィードを迎えにいってガレージに運ばれた


 「…もう無理…もうイヤだ…」

 シートから動けないです。このはが隣に来てくれたけど冗談抜きでグロッキー


 パタパタとあおいでくれてる

 「アストルムシステムって凄いんですね」


 本当に凄かった。グロッキーもアストルムシステムの機動力の上昇による副作用?だし…

 とにかくキツい、もっと使わないと慣れない。封印されたのはよく分かった、訓練中には使えないよ


 もっと体力…付けてどうにかなるかは不明だけど、体力付けよう


 「ありがとう…もう大丈夫…」

 他の人が見たら『嘘つけ!』と言われるだろう、このはは受け入れる

 「分かりました、シルフィードの整備をしてきますね」


 シャワーで気を紛らわせる

 「はぁ…鬼だ…レイブン《ワタリカラス》じゃねぇ、鬼だ」

 戦闘狂だろあれ…あんなのが団長で良いのか?


 まぁ良いけど終わったし

 「あぁぁぁ…スッキリした」


 体を伸ばして思う、解放感って良いな

 制服を着て出ると整備に向かった。

 「アストルムシステムによる弊害はあるか?」

 『ありません。ただ飛行ユニットが付いていない分の出力が低いようです』

 …また古傷がえぐられる


 「それは…どうしようもないから付けるまで忘れてくれ」


 とりあえずアストルムシステムだ

 扱えるようにならないとな…


 メインモニターが切り替わった

 「やぁ!アストルムシステムはどうだったかな?常時使えるようにしておくから気を付けてくれ、じゃぁ」


 消えた…一瞬ヒヤリとした、また封印されたら崩れ落ちてたわ…相変わらず恐ろしいタイミングでモニター通信してくる


 このはがカスタマイズをしていた

 今日の実習戦闘で思う事があったんだろう。一戦一戦学べる事が多い


 強い相手とは特に学べる

 負ける事で学べる事は多い、死にかけないと分からないことがあるように


 このはが終わるまで待って一緒に帰った。


 「お疲れ~」

 「良い戦いだったよ」

 空と陸、雪と千花が待っていてくれた

 「さすが『竜』と『精霊』ね」

 「カスタマイズが進むとあんな事が出来るんだねぇ」


 いつも通りの空気にホッとした



読んでいただきありがとうございました

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