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マニギアード~ゼロの機士~  作者: 白峰 黒夜
3章 バトルスタート編
33/61

25 勝つか負けるか

二人

運が悪いヤツ

爆睡


 翌日、実習戦闘は続行された

 早急に経験を積む必要性を感じた為と言っていた



 昨日の緊張感は二人の意識を変えたみたいだった

 展開は空ほどじゃないけど早かったと言える


 雪の『ブリザード』

 テクニックとスピードを活かした戦いをした。上手い具合に2体同士でかち合い残りの3体を倒せていた

 

 千花の『グリフォン』

 ガードとスピードを活かした珍しい戦い方をしていた。展開は雪と同じだった


 昨日の所属不明の戦力は海域から抜け戦闘の心配はないらしい…今の所は


 そして次の日

 待ってました、俺の実習戦闘

 まさかの陸より早かった!

 「なんで…蒼騎の方が順番早いの…」

 崩れ落ち、マジヘコみしてた

 午後から陸も実習戦闘だったけど

 正直、陸より俺の方がビックリだった


 そして気付いたことがあった

 今までの訓練で50ポイントが貰えていた

 実習戦闘に比べれば微々たる物だけど大胆に打って出ることが出来る


 1000ポイント使える


 我ながらバカなことするな…と思いながら用意していた

 今回は刀とバックラーのみ

 負けたらそれまでの腕だったと言うだけ、ハイリスクハイリターン


 ここで勝負に出る事に決めた


 実習戦闘の準備も慣れたものだ

 「今日もよろしくな、リンドブルム」

 返事がある気がする

 コレで勝てればフルオルニウム化に近づく


 絶対に勝つんだ

 誰にも負けない





 「やっと二回目だな…」

 真っ黒いギアに乗る男、ガルムはいう


 アイツに負けてから敵はぶっ潰す事だけを考えて鍛えてきた

 外装にオルニウムを使ってガードを上げたがポイントが無い以上カスタマイズは出来ねぇ


 「クソが…あの野郎がいなければ」


 絶対ぇ潰す…

 やっと順番が回ってきたんだ…




 運ばれてリンドブルムは位置に付いた

 「よ~し行きますか~!」

 


 全力のスタートダッシュをする

 刀だから前より軽い


 オルニウム化してある分、空より早い

 敵を見つけるのも早かった


 一太刀


 横一閃でギアの首を切った

 そして倒れてからも動こうとするギアの間接を全て切る

 空より丁寧に武器まで切る


 次の敵を探しに全速力

 すぐ近くにいたようで、撃ってくるが止まらず走り抜ける。バックラーで防ぎつつ迫る、盾に1発当たった


 二度、太刀を振る


 武器と肩に狙いを定め切る

 シルフィードを思い出しながら止まらずに流れるように切る


 3体目と4体目は戦っていた

 そこを仲良く切らせてもらう

 

 頭を横一閃、武器と腕を縦一閃


 動かないように丁寧に切る

 残酷に見えるけど追撃を受けないために念には念を入れる


 前みたいな失敗はできない

 あの時『すみません動きません…』


 あんなのもう嫌だ

 死ぬのは嫌だ


 「ウオォォォォオ!」

 気合いを入れる

 なんの因果か前と同じギアに見える


 「あの時に忘れた首ってか?」

 自然に笑ってた。控えめだった、あの時と違って大分動かせるようになってきてる


 「今度は負けさせてやるよ」

 敵が銃を構えた、ガンガン撃ってくる。2発当たった

 不味マズいな、この精度だと前の実習戦闘のヤツだ

 レベルが違う、特攻だな


 バックラーを前に構えて突っ込む

 「ウオォォォォォオ!」

 カン、カン、カン3発当たりバックラーが外れた

 カン、カン、腕に当たった後2発で腕が上がらなくなる


 「届けぇぇぇぇえ!!!!」

 左腕が動かなくなるのと同時に首を切った

 止まらずに回りながら切っていく


 「…よっしゃ!!!!!!」


 気付くと肩で息をして、スッゴク満足した。完全に満足できる動きじゃなかったけど最後は最高だった


 「…勝った」


 空より少し遅かった、オーバーヒートもしなかった、ヤバい…動けない…

 予想以上だったな




 あまりの怒りに体が震えていた

 「クソがぁぁあ!!!」

 怒りで声が震える

 運が悪すぎる、行く方と真逆にギアがいる。追い付くと必ずアイツがいる


 そして負ける


 直線で頭に向けて撃ちまくった

 盾が落ち、腕が落ちると同時に切られた

 500Pは手に入った


 もっと手に入る予定だった

 なんでアイツがまた相手になるんだ…


 自分の運の悪さを呪った





 ノワールにオートパイロットを頼んだ

 振動も無く絶妙な動きだった


 全力を出しすぎて体全体が『腰が抜けた』状態になった

 勝ったのになんて…情けない…


 ギアが運ばれてガレージに着いても動けなかった…そして意識は消えた



 『このは様』

 あれ?ノワールが何で私の端末から?

 「どうしたの?」

 『マスターがギアの搭乗席で眠りました、傍にいてあげてください』

 えっ?言葉と同時にギアに目を向けた

 リフトを操作して急いで上がる

 シートで眠ってる?

 「蒼騎さん?大丈夫ですか?」

 …眠ってる?

 『命に別状…「ヒャァ!」申し訳ありません、命に別状はありません。』


 凄くビックリしました…

 あっ!だから『傍にいてあげてください』だったのね

 オブジェクトを外してあげると寝息が聞こえてくる。

 汗だくなんて珍しい…

 ガレージに駆けつけたんですが降りてこないと思ったら疲れきって寝ちゃったのかな?


 蒼騎さん楽しみにしてたもんね

 「蒼騎さん、風邪ひいちゃいますよ~…蒼騎さ…」



 なんか聞こえる…

 心が暖かくなる音…

 「…騎さん…ちゃい…す…」

 手に柔らかい…

 「蒼騎さん…風邪ひいちゃいますよ」

 「この…は?」

 あれ…ギアに乗ってたはずじゃ?

 「ノワールが『マスターが眠ってる』って教えてくれたの」

 眠って…極度の緊張が切れて眠っちゃったのか


 「ありがとう…寝ちゃってたか」

 おもむろに、このはと一緒に降りる

 あっポイントの事を思い出した

 

 端末を操作していく

 300000P

 一…十…百…30万?武器ポイントがデカイな…想像以上のポイントだった


 恐らく次から実習戦闘は出来ないだろうな…


 「蒼騎さん?」

 「シャワー行ってくる」

 考えすぎてたっぽい、シャワーを浴びると目が覚めてくる。

 パイプとコードをカーボンナノチューブと銀のオルニウム合金化で変えよう、後はフレームを全部変えて…


 足だ

 緊張で足を変える、踏ん張るときに爪先から2本のスパイクが出るようにする

 今日のはもう少し突進力があれば左腕が下がる事はなかったし


 振り返り始めるとキリがない…


 湯当たりしちゃうわ

 出ると、このはが待ってくれてた

 寝ちゃってたし心配だよな

 「ありがとう」

 「どういたしまして」

 しっかり目を覚ました、このはを守る

 俺の大事な人…再認識した瞬間だった


 気持ちを切り替えて、ちゃちゃっとメインモニターに入力して皆の所へ戻ることにした



読んでいただきありがとうございました

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