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マニギアード~ゼロの機士~  作者: 白峰 黒夜
3章 バトルスタート編
28/61

閑話休題5 選抜戦闘の後で

サプライズ

負けなかった敗者

ホニャホニャな姉さん

 選抜の実習戦闘が終わった

 寮への帰り道、このはが喜んでいる

 「今日は御馳走を用意しますね」

 張り切っている

 「無理しなくて良いよ?」

 「いえ!御祝いしましょう」


 こう言うと、このはは聞かない

 と思うと道を逸れた。こっちってレンタルハウスの地区だったな?

 先を迷いなく進んでいくと灯りの灯ったレンタルハウスがある

 「どうぞ」

 ニコニコしたこのはに譲られる

 明けるとパンッ、パンッ、パンッ

 クラッカー

 「「「「「「おめでとう!」」」」」」


 唖然


 どうりで皆いねぇと思ったわ

 いつも帰る寸前まで絡んでくるのに、少し話してガレージ行ったのかな?とか思ってた空と陸

 

 このはと一緒に見てた筈の雪と千花…が多分計画者かなぁ?

 

 真っ先に御祝いを言いに来そうなミカエルとグラムまで居なくなってたからな


 こんなサプライズを計画してたのか

 まったく…

 「みんな、ありがとう」


 用意されてた食事がまた良かった

 このはが分かってたっぽくて、緊張で全く食えなくて…


 このは特製ハヤシライス

 胃に優しくて、刺激もなくておいしい。シチューにハンバーグ、お菓子とか


 ワイワイとギアの話をしたりした

 「実習戦闘ってどうなのよ?」

 「やっぱり怖いのかしら?」

 珍しく空と雪のコンビ?がズイッと出てきた

 

 「あぁ~…怖いな…いや、緊張感が半端ないの方が強いかな?ヤられない事を第一に考えてたからかもしれないけど」

 ドキドキが凄かったのはよく覚えてる

 

 「僕達も実習戦闘をやっていくんだよね、話が聞けて良いかも」

 陸は素直にそう思ったようだ

 「ポイントってどうするのぉ~?」

 「それは俺も気になるわ」

 千花は意外と皆が気になってるだろう事を聞いてそれに便乗する空


 俺の答えはモチロン

 「とりあえず全ジョイントだな」

 ウソは言っていない、言っていない事があるだけ…と自分に言い訳すると


 「イヤイヤ、実は色々やってるでしょ。ソウキ」

 ミカエルが確信めいて言ってくる

 鋭いぜ…さすがギアバカ


 「まぁ出来てからのお楽しみで我慢してくれ」

 「「「えぇ~!」」」

 男3人が不満だったらしいがちょっと楽しそうなので無視しておこう

 それにポイント残しておかないと増やす時にチマチマ貯めないといけなくなるしな


 1000P


 今度はもっと良い動きができるだろうし、半分賭けても良いかも…

 とか打算的な考え方をしている

 一ヶ所でもポイントの高い部分を止めれなかったら無駄になるんだけどね…


 上半身のフルオルニウム化してスリムになるし…ネジとか部品はやってないし、やること多すぎる


 バルコニーで想いふけっていると


 メッセージが2通届く

 1通目

 遅くなる!


 …誰?


 2通目

 実習戦闘の予定について


 皆が完成をあげて部屋に戻り、仲間と楽しい時間を過ごす




 一方で

 「クソがっ!」

 バコンッっと蹴られた部品箱が飛ぶ

 「落ち着けって…」

 「落ち着いてられっかよ!マトモに歩けねぇヤツに負けたんだぞ!」


 ふざけんじゃねぇ

 頭に血が上っていて冷静な判断ができていない。そうだマトモに歩けないヤツに負けるわけがない


 「ふざけんじゃねぇ…」

 やつあたりだ。分かってる、マトモに歩けないヤツが選抜・・されるわけがない。


 負ける


 剣が迫って来た時に動けなかった、そして寸前で剣が止まった。


 『すみません…故障しました動きません』

 とっさに何を言っているか分からなかった、腰が引けていた


 何が選抜だ、ふたを開けてみれば

 『隠れて音がした方にいったら切られかけた』


 負けてない、負け惜しみも良いところだ。故障してなかったらアイツの一人勝ちだ


 ギリッと歯がきしる

 一番やってはいけない事をやった、見た目の印象だけで実力を判断しあなどった


 「クソがぁ!」

 腹の虫が収まらない


 真っ黒なギアを睨みながら怒りは収まらなかった




 「おっ待たせ~!おめでとう!」

 メッセージの正体が現れた

 紫苑姉さん…抱きつくのやめて…


 ミカエルとグラムが目を白黒させてる

 銀色の魔女がイメージと違うからだろう、他は慣れたもんだ

 「ありがとう、姉さん」

 「うんうん、姉さんは誇らしいよ」


 …いい加減に離れろ

 この状態になった時は頭を撫でてあげないと、なぜか離れない

 不機嫌を我慢してる時によくやってる気がする。英雄も大変なんだな


 「よしよし…嫌な事でもあった?」

 「聞いてよ!」

 やっぱりか!苦笑しながら聞いてあげた。ワインを持ってきて一人で飲み始めて酔っぱらっていた

 成人年齢が下がったので16歳なら飲めるけど、まだ誕生日じゃないから聞き役に徹した


 「優勝おめでと~…」

 「いや…故障して止まったんだけど」

 事実だ

 「ううん、あれは優勝よ~?実質一人勝ちだったじゃな~い?」


 頭を撫でてくる

 子供の時から、いつでも優しく支えてくれてる。悲しくてどうしようもないときに甘えさせてくれた

 無理やりだけども

 嫌がる俺を無理やり抱っこしたり、無理やり後ろから抱きついたり


 でも、嬉しかった

 今ではかけがえのない存在


 「…でも最後に一体残しちゃったし」

 「もうぅ…子供の時から完璧主義なんだから~」

 凝り性だったらしい、覚えてないけど


 舌ったらずな口調これはこれでかわいい紫苑姉さん、本当の姉さんだと思ってるし


 「蒼騎さん、紫苑さんは大丈夫ですか?」

 ホニャホニャした顔の紫苑姉さんを見ていたら、心配したこのはが声をかけてきた

 「大丈夫、酔っぱらってるだけ。めちゃくちゃに酔っ払うほど飲まないから」


 ほろ酔い程度しか飲まない

 よく泊まりに行った時もこんな感じだったし『抱っこ』って9才に言われても…律儀りちぎにがんばった俺もムギュっと抱き締めて寝られちゃって冗談と分かったり


 やっぱりイタズラ好きな姉さん


 いつもありがとう




読んでいただきありがとうございました


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