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マニギアード~ゼロの機士~  作者: 白峰 黒夜
2章 見習い機士の訓練編
17/61

12 人型である理由

キレた財団

ボーッと見すぎ

ハヤシライス

 ロボット大国の日本


 とても平和な国といわれていた

 力量を見抜けない隣国は暴走の末、寝ていた竜を目覚めさせ壊滅した


 日本の見られ方は変わった

 自衛の為なら徹底すると宣言した


 戦争を仕掛けるわけではない

 あくまでも『守護する』と言う名のもと領海侵犯も許すことはなくなった


 ありていに言えば調子に乗っていた者たちに鉄槌がくだされた


 この一言に尽きる


 領海侵犯をした船は全壊半壊を問わずギアによって領海外に飛ばされた。

 それによって死傷者が大勢出て隣国ではデモが起きた。だが


 即終息した


 自分が悪い事をしておいて怒られて反発した、これが世界にどう映るか

 世界中から批判が殺到したのである

 今まで多めに見てきてくれていた日本に感謝するべきである


 頭に血が上った上層部は懲りていなかった。攻め込む準備は完了し、正気を失っていた

 そして自業自得の結果


 領海ギリギリに10隻もの戦艦

 そして甲板にギアが並べられた

 その数、30機


 あくまでも『自衛の為』なので攻撃をする気はない


 ある意味、恐怖の象徴

 この数のギアを見た事により完全に戦意を失ったのだ


 勝てるわけがない


 シルバーウィッチと戦闘をし、生き延びたものも少なからずいる

 それを救出し、ご丁寧にも国に送り返してやったにもかかわらず暴走


 送り返された者達は必死に軍を止めたが腰抜け呼ばわりされただけで無駄だった。1機で戦艦を沈めきった人型の兵器が30機


 財団の堪忍袋の尾がキレたのだ


 これ以上の被害がでないように海上で迎撃することを決めた

 その時に全面降伏宣言

 謝罪しない事で有名な国が全世界に謝罪を放送したのである


 中には状況を判断できない自己中な者達ばかりだったが撮影された映像を見て黙った


 たった30機?


 そう、たった30機。その後の映像を見て気が変わった。1機の機体が戦艦が沈む炎の海を飛ぶ天女にも似た姿


 魔女だ


 誰かが言った。銀色の魔女が戦艦を全て沈めた

 それが30機、実際シルバーウィッチほど驚異的なギアは無かったが、相手には分からない


 そこから恐怖が伝染していき自分達が、いかにバカな事をしていたかを理解した


 そこから崩壊の一途をたどる

国は崩壊して略奪がはびこり、侵略によって増やされた領土はみるみる独立していった。多くの自治区が解放された


 日本に、まったく影響はなかったわけではなかった。日本に一部になりたがった自治区も存在した位だった。


 


 そして日本は人型の兵器を開発したと言う事実が世界に響いた


 人型の理由

 人間は残酷な生き物なのだ、それを人間自体が理解している

 ある意味で戒めとして、もう一つは動かしやすさの人型なのだ





 ガレージで分解されているリンドブルムの前にあるシートに一人で足を組んでふんぞり返って見ている

 このはと(ユキ)千花(チカ)は一緒に寮に帰ってる

 同じ部屋だとバレると何か色々ありそうでガレージにこもってみた


 アームが動いているが静穏化されており機械音はあまりしない


 『マスター』

 「どうした?」

 『見ていて楽しいですか?』

 ものすごく単純な質問だけだった

 「面白いよ、中身もみれるし」


 中身が見えるのは意外と面白い

 知識だけを知っているより、見てどうなっているか?を知っている方がイメージもしやすい


 外殻(シェル)を外していて骨格(フレーム)が見える。

 フレームはガンメタで染められてる、シェルは最初のままで真っ黒


 黒い機体、熱を吸収しそうなイメージで熱そう、だが意外と鋭さと丸みがあるデザインで気に入ってる


 端末を操作してポイントを見てみると、現在新入生のポイントはロックされている


 使われない、マテリアルと交換されないようにするためだろう

 新入生でガレージに来ているのは俺くらいみたいで人の気配はしなかった

 とは言っても隔壁も相当分厚いので防音性も高く中に人がいても分からないんだけれども


 ノワールは人間に興味津々だった。子供と話しているようで楽しい。

 俺の事は色々話した

 「こんな話で面白いか?」


 なんと言うか言ってること自体はありきたりなのだ

 『とても興味深いです』

 いいやきっと子供なんだ、知ることが楽しくてしょうがない

 知識はあっても現物は分からない

 インプットとアウトプットの繰り返し


 データだけじゃ感じられない物を感じて成長していく


 ノワールは生身の肉体が無いだけで人間と同じ、育てるのも俺の役目かな


 「ノワールは端末に移動できたりするのか?」

 色々俺も気になることはある

 『このような事でしょうか?』

 おぉ!端末から聞こえてくる

 「そうそう、これなら色々知れるだろ」

 『はい、ありがとうございます。そろそろ暗くなるので帰宅する事をオススメします』


 端末はカメラが付いているので色々な人を見る事も出来る、時計を見ると17時を超えていた。15時には見学は終わっていたので2時間もボーッと見ていたことになる


 「そうだな、帰るか」

 『はい、お供します』

 苦笑するが端末は常に持ち歩かなくてはいけないものだ

 ギアやガレージの鍵にもなっている


 こうしてノワールと話ながら帰った

 寮には、このはだけで特に何もなくて安心した


 ガレージは24時間稼働で今も換装中、明日が楽しみだ


 このはのハヤシライスを食べて思う


 忘れてた…俺が手伝えない事を良いことに抜け駆けして料理を作ってニコニコしながら俺が食うの見てる


 美味しいです。ありがとうございます


読んでいただきありがとうございました

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