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マニギアード~ゼロの機士~  作者: 白峰 黒夜
2章 見習い機士の訓練編
14/61

9 マニギアード

いつもの朝

本格的な講義の始まり

いきなりカスタマイズ


 優しく揺さぶられる

 長年の習慣、時計をセットして時間通りに鳴った事がない

 

 「蒼騎さ~ん、朝ですよ~」

 原因が声をかけてくる

 このはが時計を止めてしまう。イタズラとかではなく、何故か完璧なタイミングで起こしてくれる。

 時計で起きた時はこの世なんか無くなってしまえなくらい気分が悪かった

 

 いつも気持ちが良いのは、このはさんのお陰です。

 「このは、おはよう。いつもありがとう」

 これを言うと

 「おはようございます、えへへ」

 と逃げていってしまう

 

 

 

 蒼騎さんはいつも物静かでよく分からない、そんな印象を持たれることが多いです。

 本当は違うんです、常に状況を見ているすごい人なのです。

 入学前に

 

 機士になる

 

 そう聞いたとき、胸が苦しくなった。遠くに行ってしまう、行かないで。

 最初に思ったことでした。

 

 お母様に相談したら

 「隣にいてほしいだけ?支えてもらうだけで良いの?良い女は支えて何処までも着いて行くものよ」

 諭されるように言われた

 

 私は頼りすぎていた。大きな手に、優しすぎる心に。

 今度は私が返す番だ

 

 そうガレージに向かうバスの中で隣に感じる優しい存在を思いながら…

 

 

 

 うん、やっぱりこのはが作る朝食は旨かったな~

 隣にいる心の拠り所のこのは

 絶対に料理を済ませてから俺を起こす、手伝えないじゃん!

 そう言うと決まって笑顔で「美味しく食べてください」ズルいんだよな

 

 いや旨いから、美味すぎだから

 

 皿洗いすら取られそうになる

 学園理念の自立が出来なくなっちゃうよ!

 と空気を変えてみる

 

 今日はガレージに直行して作戦室でマニギアードの講義

 来ました!正直いつやるか気になっていた!

 

 端末に日程表が送られてきた時は内心喜んでいました!

 だってあのイメージ近づく第一歩です

 

 講義の内容はずばり

 『マニギアード』

 直球過ぎ

 

 昨日聞いた事は飛ばしてくれた。ありがたい。二度聞いたら寝る自信がある。

 「と言うわけで、昨日説明しちゃったので今から端末に送ります。」

 何を?皆がそんな顔をしている

 電子音が一斉に鳴る、地味にビビる


 オルニウム鉱石1000kg


 へっ?

 「今配布したオルニウムでギアをカスタマイズしてみましょう。やれる事は限られているので、よく考えてくださいね」


 えぇぇ!!!皆同じ気持ちだ!一つになった

 教官は放任主義のようだ

 「コラコラ…丸投げしすぎだよ」

 そこへ博士が登場、助かった…皆安心してる


 博士が言うには端末をガレージにあるモニターにセットすると端末にあるデータを使用できる


 モニターにリストがあり、カスタマイズ出来ない物はほぼ無い

 最初に使用できるマテリアルには制限があり範囲内なら何を使おうが構わない

 モニターにはマテリアルの説明や合金等のシミュレーターがあり作る前に試せる

 「と、まぁこんな感じかな?ガレージに行ってやってみてね」


 流石ギア博士…心の中で師匠と呼ぼう


 このはとガレージに着くとやってみる

 端末に反応するモニター

 うん、無駄にカッコいい。ギリギリで止めてる。

 カッコよくしようと勘違いして使い難くなる物が多い中で絶妙だぜ師匠


 タッチパネルでリストが出る

 フレーム(骨格)、シェル(外装)、アイ(カメラ)、アンテナ(レーダー)、モジュール(電装)…


 分かりやすい

 ギアを簡易的に表示、内装と外装を選択すると項目別に分けて表示してある

 文字通りにマンガやアニメが現実になったのだ



 このオルニウムによって強度不足が解消されるまで、高さは人の二倍位が限度だった。

 それ以上大きくすると歩く以上の事はほぼ出来ない。安全性から人が搭乗する事すら出来ないので遠くからコントロールパネルを使い操作する

 それがオルニウムの発見、使用によって解消され飛躍的に開発が進んだ

 だが、ここでも実現して分かる問題があった


 動くのが遅い


 ゆっくり動くと言う意味ではない

 一瞬ラグが発生するのである。それくらいと思うかもしれないが、これが使用されるのは戦場だ。

 命がかかっている、一瞬の油断に一瞬の遅延。避けられない一撃


 無人化が伸ばされる理由だ


 人の不安定さは選択肢の多さにある

 この欠点とも言える不安定さが長所に変わる。AIより優れている理由だ


 直感や危険な香りは機械に感じる事が出来ない。搭乗型の開発が優先された理由がこれだ


 リストを見て考える

 1000kgのオルニウム、マテリアル

 最初の機体の全てはオルニウムが10%が使用されている。10%でも性能は比べ物にならないくらい上がっている。

 ここで節約する裏技もある。


 でもタップリ使う事にする

 モニターで設定を組み込んでいく



 


 ここでの操作はセンターサーバーに送られギアの状態は把握される

 この画面を見る事が出来る唯一の人物が大笑いをしている

 「アッハッハ、彼は面白いね。いきなりコレを選んだのは彼が初めてだよ」


 博士は興味深げに見続ける



読んでいただきありがとうございました

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