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女神に誘われ異世界へ  作者: 新垣すぎ太(sugi)
第4章 ドワーフの戦士
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04.17 ドワーフの里のシノブ 前編

「……イヴァールよ。確かにお前の言った通り『竜の友』だな」


 巨大な岩竜と親しげに接するシノブやアミィを見て、大族長エルッキが感嘆した。

 20mもの巨体を地に伏せて、岩竜ガンドはシノブへと巨大な頭を近づけている。しかしシノブは平然とした様子でガンドの鼻面を撫でると、何事か語りかけるかのように岩竜の金色に光る瞳を見つめていた。


「親父よ。俺も初めて見たときは己の目を疑ったがな。だが、見ての通りだ」


 隣で唖然(あぜん)としている父親に、どこか楽しげな様子でイヴァールは笑いかける。


 竜の棲家(すみか)で岩竜ガンドやヨルムと戦って四日が過ぎた。

 シノブ達は順調にセランネ村へと戻り、昨晩エルッキやその父である長老タハヴォに竜との戦いやその後の会話について説明していた。

 エルッキやタハヴォはシノブ達の話に驚きを隠せなかったが、翌日やってくるという竜の事を村中に触れ回り、村内の動揺を抑えることを誓ってくれた。


 そして今、セランネ村のドワーフ達が見つめる中、岩竜ガンドが村の外れに舞い降りたのだ。


「シノブさん! 私も竜に触って大丈夫ですか!?」


 イヴァールの妹アウネが恐る恐る岩竜ガンドとシノブの側にやってきて問いかける。

 どうやら彼女は好奇心旺盛らしい。セランネ村の他の者が遠目に取り巻く中、おずおずとだがシノブ達に近づいてきた。


「ああ。大丈夫だよ。俺と同じように鼻先を撫でてごらん」


「さあ、アウネさん! こっちに来てください!」


 シノブとアミィがアウネに笑いかけ手招きする。

 ついに巨大な岩竜の側まで来たアウネ。身長130cm少々の彼女が小山のような竜に近づくと、普段よりも一層小さく見える。

 彼女は、頭だけでも自分より遥かに大きいガンドに触るのに少しだけ躊躇(ためら)いを見せたが、そっと手を伸ばした。


「うわっ、ゴツゴツしている……。父さん! 母さん! 私、竜にさわっちゃった!」


 アウネはしばらくガンドの頭に触っていたが、はっと気がついたように振り返ると、両親達に興奮したような声で叫んだ。


「親父やお袋も行って来たらどうだ」


「ああ、一生の思い出とさせてもらおう」


 イヴァールの声にエルッキやその妻ティーナもガンドへと近づいて行った。



 ◆ ◆ ◆ ◆



 それから数日、シノブ達はガンドと共にドワーフの村々を飛び回った。

 エルッキは岩猿達が出没するセランネ街道とヴェスタ街道の村々に、ドワーフの戦士達による先触れを送り、岩猿を退治するために竜が来訪することを伝えていた。

 息子であるイヴァールから直接聞いても半信半疑であったエルッキは、先触れなしに竜が出没したら大混乱になると思ったのだ。


 シノブ達は、先触れを追いかけるようにセランネ村周辺から岩猿の退治を始めた。

 といっても実際に岩猿を倒すのはガンドである。彼は岩猿を発見すると、矢のように細く絞ったブレスで獲物の足を貫いていった。そして、地面に降りると、その巨大な顎で岩猿を一飲みにしてしまう。

 ガンドによると、岩竜に呑みこまれた獲物は仮死状態になるらしい。竜の棲家(すみか)に戻ったら吐き戻し、子供に与えるという。


 ガンドと村々を回るのは、主にシノブとアミィ、イヴァールだ。

 三人は、ドワーフ達が急遽(きゅうきょ)用意した丈夫な革で作った装具をガンドに取りつけ、それにしがみ付くようにして乗っている。装具のおかげで安全ではあるが、竜が猛スピードで高空を飛ぶと寒くて(たま)らない。

 シャルロット達も最初は竜の騎乗に興味を示したが、高空を飛ぶ竜の背中の寒さが(こた)えたらしく、すぐにやめてしまったほどだ。

 結局、アムテリアの魔法装備で寒さに耐えられるシノブとアミィ、元から寒さに強いイヴァールが飛び回ることになった。

 もっともシノブとアミィは竜と会話するため同行は必須だし、イヴァールはドワーフ達への説明があるので、寒さに弱くても騎乗するしかなかったかもしれないが。


──それじゃ、普段はもっと北に住んでいるんだ──


──『光の使い』よ。その通りだ。我らは子供を育てるときだけ竜の狩場を訪れる。普段は人の子がいない北の大地で暮らしているのだ──


 ガンドは背中に乗ったシノブの問いに、高空を飛行しながら答える。

 彼らは岩猿を探している間、お互いについて語り合うことが多かった。ガンドの説明によれば、岩竜はドワーフ達の国、ヴォーリ連合国とは海を隔てた北の島に住んでいるらしい。

 険しい高山が(そび)え立つ極寒の地で、他の生き物が住むことは不可能である。しかし、魔力に守られた強靭な肉体を持つ岩竜にとっては何の障害にもならない。

 成長した竜達は、高山に充満する濃密な魔力を吸収して生活している。だが幼竜にとっては厳しい環境で幼い内は生きた魔獣を餌として与えるから、出産と子育てのときだけ南方に来るという。


──そうなんだ。ガンド達のような大人は大地からの魔力だけで生きていけるって言っていたね。……ところで『光の使い』って少し恥ずかしいんだけど──


──何故(なぜ)だ? 良い二つ名だと思うが?──


──そうです! アムテリア様のご加護を授かっているシノブ様にピッタリです!──


 シノブの照れたような心の声に、ガンドは不思議そうな思念を返し、アミィも反論する。

 人間と会話できず交流のない岩竜達に対して、シノブは自身の秘密を隠す必要性を感じなかった。どうして自分達と会話できるのかというガンドの問いに、自身の来歴を隠すことなく説明していた。


 ガンドはシノブの説明に驚きはしたが、同時に納得もしたようだ。

 五百数十年前に彼やその父母と会話できた闇の使いアーボイトスも、アムテリアの眷属であったという。

 ドワーフ達の住む北の地に平和をもたらすために地に降りたと、闇の使いアーボイトスは幼いガンドに語ったそうだ。

 彼に助けられ、ドワーフの伝説的な英雄『剛腕アッシ』は竜の棲家(すみか)でガンドの父母と対決したのだ。


──そういえば、『剛腕アッシ』とは会話できなかったの?──


──うむ。『剛腕』は大神アムテリア様の加護は授かっていたようだが、我らと話すことはできなかったな──


──おそらく、私やシノブ様のように特殊な能力は授からなかったんだと思います。

アムテリア様は地上の者に手を加えることは好みませんので、加護だけ与えたんだと思います──


 シノブの疑問に、ガンドとアミィが答える。


──アミィはアーボイトスやミステル・ラマールと会ったことはないの?──


 闇の使いアーボイトスや、彼と同様にメリエンヌ王国の建国王エクトル一世を助けたミステル・ラマール。彼らがアムテリアの眷属であれば、アミィは会ったことがないのかシノブは疑問に思った。


──アーボイトスやミステル・ラマールは、地上での名前だと思います。

それに、アムテリア様から特別な任務を授かった場合、眷属同士でも触れることはありませんので──


──なるほどね。神様から直々に授けられた使命だからね。事が終わっても極秘扱いなのかな──


 シノブは、アミィの説明に納得した。

 あまり神々や眷属が特定の人々に干渉しすぎるのは良くないかもしれない。シノブは、使命の対象となった人や実行した眷属について広めることを、アムテリアが好んでいないのだろうと思った。


──どちらかというと、私は竜が話せたことのほうが驚きです──


 アミィはアーボイトスやミステル・ラマールが眷属だと薄々気がついていたようだが、竜が喋れるとは思わなかったらしい。そもそも、竜自体見たことがなかったとも言っていた。


──我らは数が少ないからな。最初に神々にお創りいただいた後もそれほど増えておらん。竜全体で三十もいないのではないか──


 岩竜を含め数種類の竜が存在する。しかし強力な肉体に長い命を持つ彼らは、その代わりに繁殖力が低かった。成竜になるのに500年近くかかるし、出産も200年から300年に一度らしい。

 イヴァールは100年から200年に一度竜が活動期に入ると言っていたが、出産するために複数の(つがい)が交互に訪れていただけのようだ。

 竜が念話と呼ぶ精神感応能力も、彼らが生活するうちに独自に身に付けたものだという。アミィは、アーボイトスのような例外を除いて眷属達には伝わっていないとシノブに説明した。


──『光の従者』が我らの事を知らぬのも仕方がない。『剛腕』や『闇の使い』にも、我らの子育てのことは秘密にしてくれるよう父母は頼んでいた。彼らは約束を守ってくれたのだな──


 ガンドは、感慨深そうな思念を発した。


──はい、ドワーフや人族の間では、竜が定期的に活動期に入るとだけ伝わっています──


 『光の従者』と呼ばれたアミィは、シノブと違って恥ずかしがることなく返事を返した。

 彼女は『光の使い』シノブの従者であることに誇りを持っているので、この二つ名がとても気に入ったらしい。ガンドに呼びかけられるたび、嬉しそうな顔をしている。


──俺達もこのことは内緒にしておくよ。イヴァールやシャルロット達も約束してくれた──


 シノブはガンドに秘密を守ることを心の声で伝えた。


──すまぬな。おお、岩猿の群れが見えた。

『光の使い』よ、狩りの時間だ。振り落とされぬように気をつけろよ──


 高空を飛んでいても、ガンドは岩猿の群れがわかるらしい。視力も良いが魔力感知と併用しているので、岩猿が木々の間に隠れていても無駄のようで、見逃すことはない。

 ガンドの宣言通り、その巨体は上空から徐々に降下を開始した。シノブは慌てて、一緒に乗っていたイヴァールに岩竜の狩りが始まることを伝えた。



 ◆ ◆ ◆ ◆



 シノブ達は、三日かけて街道沿いの村を回り終えた。

 セランネ街道のエトラクラ村にティラバクラ村。そしてヴェスタ街道の五つの村を訪れたシノブ達。

 シノブ達は、先触れとなったセランネ村の戦士のおかげで大きな混乱もなく迎えられた。実際に街道沿いの岩猿が減ってきたためもあっただろう。

 シノブは、一通り説明を終えると、その後はガンドに狩りを任せた。いつまでもドワーフの村に滞在するわけにはいかないからだ。

 すでに10月も半ばに入っている。11月に入るとシノブ達が連れてきた軍馬では山越えができなくなるので、その前にメリエンヌ王国に戻るつもりだ。


「村々への訪問も終わったし、今日はゆっくりするか」


 セランネ村の一角に展開した魔法の家の中で、シノブは呟いた。

 竜の棲家(すみか)までの旅路で、パヴァーリやタネリ達も魔法の家を見ている。それに彼らは、自身の冒険譚を家族や友人に語ってもいる。

 竜の棲家(すみか)から帰った後、シノブ達は魔法の家を遠慮せずに使うことにしたのだ。


「そうですね。そろそろ帰り支度もしないといけません」


 ソファーで寛ぐシノブにお茶を渡しながら、アミィが答える。

 今日は村から出る予定もないので、アミィは久しぶりに侍女服に似たドレスを身に着けていた。


「そういえば、ミュリエルやミシェルにお土産を買うって約束していたっけ。何か良いものないかな?」


 シノブは対面に座るシャルロット達に声を掛けた。

 向かい側に座るのは、シャルロット、アリエル、ミレーユである。彼女達も騎士鎧は着けず、軍服姿で髪も降ろしている。


「ドワーフと言えば細工物でしょうね。

アハマス族で最も大きなこの村なら、何か良いものがあると思います」


 アリエルがシノブの問いに答える。


「細工物か。イヴァールがいれば案内してもらうんだけどな」


 シメオンはシノブの隣に座っているが、今日はイヴァールは席を外している。

 村から村に飛び回る日々も終わったというのに、イヴァールは何やら朝から忙しそうにエルッキのところへと出かけていったのだ。


「シャルロット達も見に行かないか?」


 シノブは、ソファーから立ち上がると女騎士達に声を掛けた。


「ああ、一緒に見て回ろう」


 シャルロットはシノブの誘いに嬉しそうに微笑むと、自分もソファーから立ち上がった。


「シノブ様、私むぁ!」


 ミレーユが変な声を上げたのでシノブが視線を向けると、彼女はアリエルに口を塞がれていた。


「私とミレーユは馬の様子を見てきますので……出発の準備をしないといけませんし」


 アリエルはそう言うと、ミレーユを引きずって居間から出ていってしまう。


「まったく。あんな調子で馬に蹴られなければいいのですがね。

シノブ殿、私は交易商人達と話がありますので。それではごゆっくり」


 シメオンもそう言って席を外す。


「……アミィも来るだろう?」


 シノブはアミィへと振り向き、一緒に行こうと誘う。

 気を使ったらしいアリエルとシメオンの姿に、彼は少し頬を赤くしていた。


「はい! お供します!」


 アミィは、そんなシノブを微笑ましそうに見つめると、彼の誘いに元気よく答えた。



 ◆ ◆ ◆ ◆



 シノブ達は最初、宿屋の隣にある雑貨屋に立ち寄ってみた。

 街道が交わり、いくつもの隊商が通過するセランネ村である。雑貨屋には旅人が買い求める品々も置いてあった。


「う~ん。実用品ばかりだね」


 店先にいるシノブは、残念そうな顔をしながら呟いた。

 シノブが言うとおり、雑貨屋に置いてあったのは旅の必需品や消耗品などであった。観光旅行という概念はないらしく、土産に買っていくようなものは置いていない。


「シノブ殿。ミュリエル達への土産であれば、職人から直接買い求めたほうが良いのでは? そうだ、店主に訊いてみてはどうだろうか?」


 シャルロットが不満げなシノブを見て、笑みと共に助言した。

 隊商などは、直接職人から買い付けるか、村長(むらおさ)などを通して交渉するらしい。土産にいくつか買って帰る程度であれば、職人の下に赴いた方が適切だろう。


「そうですね。ちょっと聞いてみます」


 アミィは店の奥にいる雑貨屋の主の下へと行き、話し始める。


「シノブ殿。竜の棲家(すみか)でシノブ殿に助けてもらったとき、私は凄く嬉しかった。

あの時、シノブ殿が竜と会話しているとは思いもしなかった。だから、シノブ殿が竜を封じるのをやめてまで私の下に来てくれたのだと思ってしまった。

……本当は竜との戦いを優先すべきなのだが。しかし、私を呼ぶシノブ殿の声を聞いたとき、嬉しくて戦いのことなどどこかに行ってしまった」


 雑貨屋の主と話し込むアミィを見ながら、シャルロットは静かに独白した。


「シャルロット。俺は、竜との戦いより君を守りたかったんだ。

よくよく考えれば、ガンド達が本当に戦いをやめてくれる保証なんかなかったのにね。

でも、あの時は君の側に行くことしか頭になかったよ」


 シノブは、シャルロットの横顔を見ながら自分の思いを口にする。

 岩竜ガンドに弾き飛ばされて倒れ伏したシャルロットを見たとき、シノブは戦闘の指揮など忘れてアミィに彼女を助けるように命じた。

 そしてガンドが停戦を申し出たとき、その意図を疑うこともなく彼の言葉に乗っていた。

 シノブは、自身が口にしたようにシャルロットを助けることしか考えていなかったのだ。


「シノブ殿……」


 シャルロットは、頬を紅潮させてシノブを見上げる。

 彼女のプラチナブロンドは日の光に(きら)めき、僅かに潤んだ青い瞳は、シノブを真っ直ぐ見つめていた。


「俺は君が好きだ。倒れた君を見たとき、はっきりわかったよ」


 シノブは領都セリュジエールでシャルロットと決闘したとき、ひたむきな彼女に魅せられていた。

 勝てぬとわかっていても死力を尽くして戦うシャルロットに尊敬の念を(いだ)くと同時に、そんな彼女を守ってやりたいと感じていた。

 そんなシノブの淡い思いは、彼女達との一ヶ月の戦闘訓練や今回の旅で、いつの間にか大きく育っていたのだ。


「私もだ。シノブ殿……」


 シノブを見つめるシャルロットの目から、一筋の涙が落ちた。


「こういう時は『シノブ』と呼んでほしいな」


 シノブは涙を流すシャルロットに笑いかけ、その頬を伝う涙を優しく拭った。


「はい、シノブ……」


 そっとシノブへと寄り添ったシャルロットの顔が柔らかく綻ぶ。


「どうやら話が終わったようだよ。さあ、細工物を探しに行こうか」


 店の奥から戻ってくるアミィの姿を見ながら、シノブはシャルロットに温かい笑みを向けた。


お読みいただき、ありがとうございます。


本作の設定資料に登場人物のイメージ画像を追加しました。

画像は「ちびメーカー」で組み合わせ可能な素材で作成しているため、本編とは異なります。なるべく作者のイメージに近づけてはいますが、「だいたいこんな感じ」とお考え下さい。

読者様の登場人物に対する印象が損なわれる可能性もありますので、閲覧時はその点ご留意ください。


設定資料はシリーズ化しています。

目次のリンクから辿っていただくようお願いします。


なお「ちびメーカー」についてはMie様の小説「そだ☆シス」にて知りました。

ご存知の方も多いかと思いますが「そだ☆シス」は「小説家になろう」にて連載中です。

楽しいツールを知るきっかけを与えてくれ、二番煎じを快く許可してくださったMie様に感謝の意を捧げます。(2014/09/02)


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