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女神に誘われ異世界へ  作者: 新垣すぎ太(sugi)
第8章 フライユ伯爵の後継者
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08.02 ガルック平原の会戦 中編

「アミィからの連絡はまだか?」


 雪が西風に乗って舞い降りる中、シノブを見上げたイヴァールが待ちくたびれたかのように声をかける。


「まだだね。そんなに気になるなら、イヴァールも行けばよかったのに」


 シノブは、落ち着かない様子で自身の髭を撫でるイヴァールの何度目かの質問に、苦笑しつつ答えた。


「ヒポではフェイの足には勝てんしな。それに、戻りの事もある」


 イヴァールは、悔しそうな様子を見せる。

 彼の言うとおり、ドワーフ馬のヒポはアミィの愛馬フェイに比べて足が遅い。

 伝令との競争、『戦場伝令馬術』で早駆けするための技を習得したヒポである。だが、元から領内有数の速度を誇るフェイには、残念ながら(かな)わない。それに、アミィも馬術の達人ミレーユや伝令リエト・ボーニに匹敵する腕の持ち主だ。

 イヴァールとヒポでは、本気を出した彼女達についていくのは難しかった。


「アルノー殿がついていますから」


 先代伯爵からシノブへと預けられたラシュレー中隊長が、イヴァールを慰める。彼が言うように、アルノー・ラヴランは、アミィに同行している。


「アルノー殿は、借りた軍馬だからな。俺は、ヒポを置いて来るわけにはいかん」


 イヴァールは、むっつりとした様子で答える。アルノーは、途中で替え馬を使う予定である。そのため、フェイほど優れた軍馬ではないが、アミィ達に遅れは取らないはずだ。


「帰りは魔法の家だしね」


 アミィは、ドワーフの戦士達を迎えに行ったのだ。魔法の家を使って、後続隊にいるドワーフの戦士達を、瞬間移動させるのが目的である。

 昨日ガルック砦に到着したシノブ達は、アシャール公爵と相談した結果、早速行動を起こすことにした。

 まずは、砦の前に広がるガルック平原を確保し、軍を展開する。そのためには、帝国軍の攻城兵器を排除したい。シノブと、その直属部隊となるドワーフ達なら、それが出来る。シノブの策を聞いたアシャール公爵は、そう判断したのだ。


「もうそろそろシェロノワに着くころでしょうか?」


 アミィが早朝に砦を発ってから数時間。既に昼も近い。ラシュレーが言うように、伝令並みに飛ばしているアミィ達なら、そろそろシェロノワに着くころであろう。


「ご名答。今、連絡があったよ。シェロノワの郊外で後続隊と合流したようだ。準備が出来たら、また連絡をすると言っている」


 シノブの言葉を聞いた二人は、安心したような表情を見せた。


「それなら、少し敵の様子を見に行くか。どうせ、夕方まで暇だしな」


 イヴァールは、そう言うと砦の城壁を見上げた。城壁の上の攻城兵器からは、時折低く唸るような音が聞こえてくる。帝国の投石機(カタパルト)大型弩砲(バリスタ)を接近させないように、昼夜交代で攻撃を続けているのだ。


「ああ、行こう」


 イヴァールと共に城壁を見上げたシノブは、近くにある階段へと歩み始めた。



 ◆ ◆ ◆ ◆



「シノブ様!」


 突然出現した魔法の家にどよめく兵士達。そんな彼らが目に入らないかのように、中から出てきたアミィは、小走りにシノブの下へと駆け寄ってくる。


「お疲れ様。……アルノーもご苦労」


 シノブは、満面の笑みを浮かべて駆け寄るアミィを抱きとめた。そして続いて現れたアルノーにも声をかける。

 フェイを引いて出てきたアルノーは、主の(ねぎら)いに、綺麗な会釈を返した。セランネ村から領都に移動した時のように、魔法の家の廊下には絨毯が敷き詰められていたようだ。今回は馬はフェイだけのようで、壁までは覆っていないが、床だけは保護したようである。

 そして、そんな二人に続いて、大勢のドワーフ達が魔法の家から出てきた。


「ふうむ。これが魔法の家かね! 素晴らしい魔道具だね!

シノブ君がいれば、帝国の戦闘奴隷や魔道具など、恐るるに足らず、だね!」


 アシャール公爵が囃し立てる隣で、フライユ伯爵の継嗣グラシアンは、唖然(あぜん)とした表情を見せていた。30前の歴戦の軍人といった風体の彼が、そんな表情をしているのは、どこか滑稽でもある。だが、家が瞬間移動してくるのを見た者の反応としては、グラシアンのほうが一般的かもしれない。


「すげぇ……『竜の友』がいれば、勝てるぞ……」


「あの男がアドリアン様を倒したのか……」


 王領軍やベルレアン伯爵領軍の兵士達は純粋に喜びを表している。だが、フライユ伯爵家の者達は複雑な思いを隠せないようだ。

 アシャール公爵がシノブの力に頼った理由の一つは、兵士達の士気高揚であった。膠着(こうちゃく)状態が続く戦地に疲れ不安を(いだ)く彼らに、新戦力を見せつける。王領軍自体で戦意高揚したいところだが、短期でガルック平原を確保したい彼は、シノブを現地の旗印に据えることにしたようだ。


 だが、そんなアシャール公爵の思惑も、フライユ伯爵領の者、特に家臣と思われる上級士官にはあまり効果がなかったようである。実のところ、公爵も彼らの反応については織り込み済みではあった。だが、予想以上に、フライユ伯爵領と他領の思いは離れているようである。


「アミィ、しばらく休んでくれ。夕方からは忙しくなるからね」


「はい! シノブ様!」


 そんな兵士達の様子を横目に見ながら、シノブはアミィの頭を撫でて休むように伝えた。軍を統率するのは、アシャール公爵やベルレアン伯爵に任せるしかない。シノブは、夕方に決行する予定である、自身の立てた作戦の遂行に集中することにした。


「そうだね。まずは目の前のことを片付ける。後のことはそれから考えればいい」


 そんなシノブの思いを察したのか、ベルレアン伯爵が頷いた。


「ええ。まずは、平原を確保します。その後は、お任せします」


 シノブ達が帝国軍の攻城兵器を破壊しガルック平原を確保したら、その次は軍勢を平原に押し出しての野戦となる予定だ。そこで、帝国軍を殲滅し侵攻を諦めさせる。

 シノブやアミィの特殊能力を活かせば、単身帝国の砦に潜入し破壊工作を行うこともできるだろう。だが、それでは王国の勝利ではなく、シノブの勝利となってしまう。

 アシャール公爵は初戦を制す契機はシノブに頼るつもりのようだ。しかし彼は、その後については王国軍としての勝利を望んでいた。王国の武威を見せ、敵を引き下がらせる。そうでなくては、長期的な安定は保てない。彼は、そう考えているらしい。


「ああ、シノブだけを矢面に立たせるわけにはいかないからね」


 それを知っているベルレアン伯爵は、シノブの言葉に真剣な表情で頷いた。彼は、シノブがアムテリアの加護を受けた、ある意味過去の聖人を超える存在だと知っている。だからこそ、その力に頼りすぎるのを良しとしないのだろう。


「……ところで義父上。フライユ伯爵家の家臣ですが、やはり私は嫌われているようですね」


 周囲に聞こえないような小声でシノブはベルレアン伯爵に(ささや)いた。彼は、アドリアンを倒したせいでフライユ伯爵領の家臣に好かれないとは思っていた。だが、現地の反応は想像以上に悪いようだ。


「シノブだけじゃないさ。ここは他領と違い戦が常態化している。だから結束力も強い。裏を返せば他領とは距離感がある、ということだね。

それに彼らを見て、何か気がつかないかね?」


 ベルレアン伯爵も辺りを気にするかのように小さな声でシノブに兵士達を見るように言った。


「……獣人族が殆どいない、ですか?」


 シノブは、フライユ伯爵家の家臣達が殆ど人族であることに気がついた。しかも、上級士官は全員人族のようである。

 これは、ベルレアン伯爵領軍に一定数の獣人族がいることから考えると、極めて異例だと言える。ベルレアン伯爵領ではヴァルゲン砦のポネット司令や今回従軍しているアジェ大隊長のように、高位の軍人にも獣人族はかなり存在する。

 一般的に獣人族は魔術が苦手な代わりに身体能力に優れている。したがって、軍人などには種族の比率以上に獣人族が多い。


「ああ。フライユ伯爵家の家臣には、帝国の間者が入り込んでいた。帝国では獣人族は『隷属の首輪』による奴隷だ。だから自分の意思で行動する間者達は当然人族だね。

いつから帝国の間者が入っているか知らないが、獣人達は排斥されているのかもしれないね」


 確かにベルレアン伯爵の言うように、フライユ伯爵家が帝国の意思に従っているのなら、その思想も導入されていると考えるべきだろう。


「これは、思ったより大変な戦いになりそうですね……ともかく魔法の家を収納します」


 シノブは魔法の家を収納すべく、アミィと共に歩み寄っていった。そんな彼を、王領軍やベルレアン伯爵領軍の兵士達は崇拝とも畏れともつかない表情で見守っていた。



 ◆ ◆ ◆ ◆



「……ルシール殿。何故(なぜ)、貴女がここに?」


 城壁の上に立つシノブ達。その側には領都セリュジエールの治癒術士ガスパール・フリオンと、彼の妹ルシールの姿があった。しかもルシールの助手、カロル・フィヨンもいる。


何故(なぜ)と言われましても……治癒術士が前線に配置されるのは、当然かと思いますが」


 ルシールは小首を傾げながら、シノブに微笑んだ。その動きと強い西風に煽られて、彼女の短く(まと)めたプラチナブロンドが僅かに乱れる。

 彼女の言葉は、間違っていない。治癒魔術では、刀傷を塞ぐことも可能だ。優れた治癒術士なら、跡すら残さずに治すことすらできる。地球の医者とは違い、即効性のある能力は、むしろ前線でこそ発揮されるようである。


「シノブ様は自身が治癒術士だから気にかけないのかもしれませんが、前線で素早く治療できるかどうかで、損耗率は大きく変わりますよ」


 シノブ付きの参謀でもあるミュレも、彼女の言葉を肯定する。大人びた女性が苦手らしいミュレだが、流石に戦の直前ともなるとそんな事は気にならないのか、平静な表情を見せている。

 ともかく、ミュレが言うとおり治癒術士は戦力を維持出来るか否かを決める重要な要素である。

 たとえば、部隊の中に一人治癒術士がいるとする。その場合、怪我を負って置いて行くしかない兵も治癒により元通りに戦闘に復帰できるかもしれない。そこまでは無理であっても、行軍くらいは可能になる場合もあるだろう。

 極端な例だが、シノブのように無尽蔵の魔力を誇る治癒術士がいれば、兵力の損耗を気にせず戦闘を継続することすらできるかもしれない。


「そ、そうか……」


 シノブは、机上で学習した知識を今更ながら思い出した。シャルロット達から教えられた軍学には、こういった戦闘の定石も含まれていたが、地球の常識に囚われていたせいか失念していたようだ。

 僅かに動揺したシノブを、ルシールは年長者の余裕か穏やかな表情で見守っている。


「それに、シノブ様の魔術を拝見したいと思っていましたし」


 ルシールは、それまでの年相応な様子から、一転して悪戯っぽい笑みを見せる。やはり彼女はシノブの魔術に興味があるようだ。彼に張り付いていれば、いずれは治癒魔術を行使するところに遭遇するだろう、と思っているのかもしれない。


「シノブ殿。女性と戯れるのはそこまでにして、貴殿の策を見せてもらいたいものだが」


 シノブ達のところに歩み寄ってきたグラシアンが、狷介な感じすら漂わせつつ、急かしてくる。


「グラシアン、余裕のない男は嫌われるよ!

とはいえ、そろそろいい時間かな……だいぶ寒くなってきたしね」


 ベルレアン伯爵と共に現れたアシャール公爵が、いつもの調子で会話に加わってきた。

 彼が言うように、日も落ちかけた平原には、氷点下の凍えるような寒風が西から東へと吹いていた。


「はい……それでは、始めます」


 シノブはアシャール公爵とベルレアン伯爵に向かって頷くと、城壁の上から平原に向かって、水流の魔術で水を撒き始めた。

 シノブの放つ水流は、城壁の近くから遠方まで、満遍なく雪化粧をした平原に放たれる。


「途轍もない魔力量だな……」


 王領軍やベルレアン伯爵領軍に反感を(いだ)く、フライユ伯爵領の将官達からも思わず賞賛の声が上がる。500mは離れている帝国の攻城兵器群まで、水流は届いている。気温は零下。ますます寒風吹きすさぶ平原は、あっという間に凍り付いていく。

 そして水流は、当然ではあるが帝国兵にも届いている。


「敵を凍死させる気か?」


「いくら帝国兵でも、そんな間抜けではないだろう……」


 王国の兵士達は、首を傾げながらシノブの様子を見守っている。彼らが言うように、帝国の攻城兵器や、それを操作する兵にも水流は届いている。帝国兵は慌てているようだが、流石に、黙って水を被る愚か者はいないようだ。彼らは、盾などをかざし、水を避けている。


 上から吹き降ろすような風のせいか、砦の前面はスケートリンクのような氷面へと変じていた。実は、シノブは水流と同時に、風にも若干の操作を加えていた。彼は水魔術と風魔術を、同時に行使していたのだ。


「第二段階に移ります。……アミィ、頼むよ」


「準備はできています、シノブ様!」


 シノブは放水をやめ、アミィへと声をかける。城壁の上。その一角には、広く場所が空けられている。アミィはその中央に立ち、その周囲をドワーフの戦士達が遠巻きに取り囲んでいた。


「魔力障壁!」


 シノブの掛け声と共に、アミィは魔法のカバンから大きな箱状の物を取り出した。車輪のついていない荷馬車のようなもので、上部は四角い箱で覆われ、ところどころに隙間が見える。そして、床と接する箇所には、木の板がついている。ありていに言えば、それはソリであった。


「皆さん、準備が出来たら、押し出してください!」


 アミィは十個弱のソリを並べ終わると、ドワーフの戦士達に声をかけた。

 ドワーフの戦士は、それぞれ目の前のソリに取り付くと、何かを操作してからソリを押していく。すると、ソリは前方が持ち上がり、壁を乗り越えていく。一見何もないように見える空間だが、そこにはシノブの魔力障壁で傾斜が作られているようである。


「うおぉ!」


 ドワーフ達の掛け声と共に、ソリは空中に滑り出した。城壁の外側にも魔力障壁で坂道が作られているらしく、ソリは何の支えもないのに、平原に向けて斜めに滑り降りていく。10m近い城壁から下っていくソリは、グングン加速していき、ついには氷で覆われた平原の上を滑り出した。

 氷原と化したガルック平原を、ソリは勢いよく滑っていく。魔力障壁で作られた坂は、左右に広がるように作られていたようで、ソリは氷原の上を扇状に広がっていった。


「あっ、投石機(カタパルト)まで届くぞ!」


 平原を見つめる兵士が叫んだ瞬間、ソリから何かが放たれた。


「あれは矢か! 弩が仕込んであったのか!」


 突然迫ってきたソリを呆然(ぼうぜん)と見つめていた帝国兵は、慌てて盾を構えなおした。しかし水流を避けるため頭上に(かざ)していたから間に合わず、初弾をまともに受けて倒れていく者も多い。


大型弩砲(バリスタ)! 火矢でソリを撃て!」


 それを見ていたアシャール公爵が、鋭い声で号令をかける。彼の命令を聞いて我に返った兵達は、平原に向けて大型弩砲(バリスタ)を操作し、動きを止めたソリに火矢を射掛ける。

 すると、命中したソリは勢いよく炎上し始める。途轍もない速度で放たれる大型弩砲(バリスタ)の火矢は、実は発火の魔道具を仕込んだ特別製である。着弾の衝撃で発火する魔道具を仕込んだ軍隊ならではの高価な火矢は、大型弩砲(バリスタ)から放たれる高速でも確実に着火可能であり信頼性も高い。


「これで、投石機(カタパルト)を前進させることはできないね」


 ベルレアン伯爵の言うとおり、矢を受けて負傷した兵は、火を消すこともできない。ソリにはたっぷり油が積まれている。それにソリ自体にも油は染みこませてある。そのため、仮に負傷していなくても、消し止めるまでには時間がかかるだろう。


「第二陣、お願いします!」


 その間に、アミィは第二陣の準備を終えていたようだ。再びドワーフ達がソリを押し出していく。

 シノブが魔力障壁を僅かに変形させたため、第二陣のソリは、第一陣の到達した合間に上手く滑り込んだ。そして、矢を放ったソリに対して、第一陣同様に大型弩砲(バリスタ)が火矢を射掛けていく。


 時計のような時限装置と連動した弩を仕込んだソリ。シノブがドワーフ達に作らせていたものの一つが、これであった。

 ソリは荷馬車を流用したものだ。戦地までは車輪を付けて荷馬車として運び、その道中でドワーフの職人が弩や時限装置を取り付けた。ソリに使った木材などはシノブが王都で用意したものである。そして、伯爵領軍の持つ弩を改造して設置した。

 本来は人を乗せて突撃させる予定であったが、セランネ村の職人達が従軍したため、時限装置を取り付け、人の代わりに油を積むこともできた。そんな経緯で完成したソリは、シノブの想定通り、いやそれ以上の成果を見せていた。


「どうやら、上手く行ったようだな」


 イヴァールが、シノブに嬉しげに声をかけた。

 日が落ちると氷点下に達する戦地。僅かに西から東に、つまり王国から帝国側に下っている地形。シノブはそれらを利用し、人的損害を出さずに初撃を加えることに成功したのだ。


 もちろん、この作戦を成功させるには、シノブの圧倒的な魔力が必要である。投石機(カタパルト)の有効射程を超える、500m近く向こうまで水流を届かせる莫大な魔力。そして、魔力障壁で作った長大な斜路。いずれにしても、常人には思いついても実現不可能な作戦であった。


「まだまだこれからさ。第三段階に移るよ」


 第三陣のソリまで放出し、一息ついたドワーフ達。そんな彼らを眺めながら、シノブは次の段階に移ると伝えていた。

 もはや、帝国の攻城兵器の前には、多数の燃え盛るソリがあり、そう簡単には進軍することはできない。そもそも、それらを操作する兵も、かなり負傷しているようである。

 今が、平原を確保する絶好の時。イヴァールも、そう思ったのか仲間の下へと足早に近寄っていく。そう、ドワーフの戦士達が活躍するのは、これからなのだ。

 イヴァールの顔を見たセランネ村の勇士達は、敵陣に乗り込む時を思い浮かべたのか、獰猛な笑みを見せていた。


 お読みいただき、ありがとうございます。

 次回は、2014年12月26日17時の更新となります。


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