予選開始
『さあさあ、開会式が終わったところで試合の説明と行こう。』
ワールドミレニアムウォーズの開会式が終わり待機室で待つ8人。
「あれれ?このままトーナメントじゃねえのかよ。」
驚いて席を立つ城介。
確かに参加人数は八人でトーナメントをやるのが手っ取り早い。
『では説明しよう・・・。』
まずはそれぞれの代表が他の種族と戦う。
つまり八ブロックの中で八人が戦う予選を行う。
予選第一回戦で簡単な技術勝負を行う。
そこで選抜された四人がトーナメン総当りを行い、ここで勝ち残った代表のみをトーナメントに組むということだ。
「ここで勝ち残れないような人は本戦でもだめってことね。」
「オォゥ、結構長そうだね。」
「俺は苦手だよ・・・。」
へこむ大介。
数分後それぞれは第一ブロックから第八ブロックに移動した。
『では早速予選第一回戦を始めましょう。
最初の競技は・・・ワンターゲットタイムアタックです。』
ワンターゲットタイムアタック
等間隔に二十個並べられたターゲット。
最初のターゲットを倒した時点で計測がスタート。
最初のターゲットを倒してからどれだけ早く全てを倒せるかの競技だ。
ハインの第三ブロックもついに始まる。
ふと他ステージが気になる。
大介が映っているがタイムが最悪だ。
「パワーが空回りしているな。」
すると誰かが近づいてきた。
魚人・・・フィンドル人だ。
「ナイトリアスのハイン様ですか?」
「そうですが?」
見た目もそうだが声が少し幼い、2、3程年下であろうか。
「あなたですね、華音様をたぶらかしているのは。」
「ハァ?」
唐突すぎて何を言っているのかわからなかった。
「あぁ、いたーーーーっ!!」
華音が走ってくる。
「お前、なんでここに、隣のスタジアムだろ。」
「いいの、私終わったから。ところでなに行ってるのジュリ。」
「だって華音様のタイムがあんなに短いわけがありません。」
「仕方ないでしょ・・・・。」
「彼女のマシンはサイドトルネードシステムだから真っ直ぐ撃ちは苦手ですよ。」
ポカンとするジュリ。
どうやら知らなかったらしい。
「ゴホン、まぁいいでしょう。でも僕の連射には勝てませんからね。それでは。」
「なんだ。」
するとスタジアムが騒ぎ出す。
ジュリが現れた。
ジュリの連射は素早い。
最初のターゲットを倒す都同時に次の球の発射。
叩き出した記録は2秒だ。
会場中から声援が轟く。
「凄い。」
「まぁ、ハイン様程じゃありませんね。」
唐突に横に立つリーブに驚く。
「お前何やってんだよ。」
「会議です。」
「そうかよ、それでなんだって?」
「最善を尽くして待っててくださいと。」
「了解、行ってくる。」
ついにハインの番がきた。
会場が湧き出す。
セインキャリバーを構えて深呼吸するハイン。
「お手並み拝見と行きましょう。」
「後悔するよ。」
待機室で見守るジュリと華音。
「いくぞ。」
並列殺法が決まる。
ほぼ同時に倒れるターゲット。
記録は・・・・・0.3秒。
最高記録だった。
しばしの沈黙と静寂の後会場中の歓声が頂点に達した。
現時点でのハインは一位となった。
第二競技はデストロイホッケー。
ホッケー型のターゲットをどれだけ少ない弾で反対側に押せるかというものだった。
この競技でも難なくハインは高得点を弾き出した。
最後の協議はターゲットブレイク。
縦五十列横五十列にならべられたターゲットを5発で何本倒せるかの協議。
こちらも高得点で終了。
『予選第一回戦終了。これより第二回戦選出選手を発表します。』
するとそれぞれのブロックの選手がモニターに表示された。
脱落した物はいなかった。
そして同時に組み合わせも発表された。
ハイン達第三ブロックの選抜はハイン、ジュリ、そしてデモリアスのバット、そしてガルビーストのマックという物だった。
その時ハインは驚いた。
「マック・・・・人間だ・・・・。」
ガルビーストの選手マックは獣人でなく人間だった。
「俺たち代表以外にも人間がいるなんて。」
組み合わせは・・・・・
バット対マック、ハイン対ジュリだ。
「どうやら僕らは戦う運命見たいですね。」
「いい勝負をしよう。」
つづく