パワーvsパワー
「ううっ・・・・・ここは?」
「部屋だよ。」
ベッドの横に座るアーウィン。
どうやらあの勝負の後倒れたらしい。
「・・・・・・。」
「どうした?」
小刻みにガクガクと震え出す。
「わからない・・・・けど・・・・。」
「けど?」
「気持ちよかったんだ・・・・・。」
ワイドブレイカーの破壊音、歓声、圧倒的パワー、湧き上がるような力。
快感としか言いようがない。
「・・・・・・・。」
「疲れてるんだ。華音がいま薬と飲み物をもらいに行ってる。
ゆっくり休むんだ。」
「ああ。」
目をつむって寝息を立てる。
アーウィンは部屋を出た。
部屋の外には大介と城介。
「あいつは平気なのか?」
城介が大声を出す。
「少し精神的に疲れているみたいだ。安心しろ、それよりツインセイバーは?」
城介はボロボロ担った破片と無事なコア部分を出した。
「ご覧の有様。まぁ、仕方ない。小学生の頃から使ってるからな。」
「そうか。僕は最終整備に入る 。大介、明日は燃えよう。」
「望むところよ。」
アーウィンは静かに部屋に戻る。
ベッドの上に座るとハイファルコンを取り出す。
アーウィンは丁寧にハイファルコンのパーツを取るとコアに大きな亀裂があった。
「もってくれ・・・ハイファルコン・・・・僕はもう一度彼と戦いたいんだ。」
翌日
『それでは本日はAブロック、Bブロックの決勝戦です。
さあAブロック
バーディス代表
アーウィン岡崎!!』
アーウィンが歩いてくる。
「僕は・・・・勝つ。」
『続きまして、ドラゴヌアス代表神宮寺大介!!』
「イェーイ、イェイイェイ!!」
配置に着く2人。
「のんきなもんだね、よほどの自信かな?」
「そういうお前は余裕なさそうじゃん。」
3........
2........
1..........
「心配・・・・・ご無用!!」
Go ブレイク!!
「うおおおおおおおおおお。」
連射で仕留めようとする大介。
それを軽々とよけるアーウィン。
(これ以上コアに負担はかけられない。被弾は最小限に抑えるんだ!!)
「どうしたどうした、当ててこないのか!!」
「君には・・・・一発で十分だ!!」
フェザーブーストの大勢に入った。
「くっそおおお、ありゃ?」
弾が切れた。
「ガラ空き、頂くよ!!」
アタックポイントを奪った。
アーウィンは休むことなく打ち続ける。
「ちょっと待ってずるいぞ。」
「問答無用!!
ダウンストーム!!」
再び一ポイントを先取した。
残るは一ポイント。
「いくぞおおおおお。」
「まだだあああああ!!
デストバーーーン!!」
フィールドを火炎旋風が舞始める。
「よけろ、よけろ、よけ・・・・。」
「それは囮だ!!ドラゴニックファイヤアアアアアアアアア!!」
アタックポイントに当たった・・・・。
全く気づかなかった。
そのせいで予想以上に吹っ飛ばされるアーウィン。
「ううう、しまった!?」
「そこだあああああ!!」
再び取られる。
「ううううううううう、もう・・・・・ダメだ・・・・・。」
まて・・・・・なにか・・・・・・これに見覚えがある。
そうだ・・・・、この世界に来た始めての時、
「これからナイトリアス代表の練習試合がある。見て来たらどうだ?」
そう言ってコロシアムに行った、あの時、ハインの試合を見た。
決着は最後の最後についていた。震えるてで台を抑えるアーウィン。
「僕は・・・・負けない!!」
「何いってんだ、そんなボロボロの身体で。」
「勝負だ、大介!!使う弾は一発だけ。これで決着をつける。」
「望むところだ!!公開するなよ!!」
お互いが一発だけセットする。
静まるフィールド。
にらみ合う2人・・・・・・。
「いくぞおおおおおおおおおおおおおお!!
フェザアアアアアアアアアアブーストオオオオオオオオオオオ!!」
「負けるかあああああああああ!!ドラゴニックゥゥゥゥゥゥゥゥふぁいやあああああああああああああああああああ!!」
同時に必殺技が放たれる。
二つの豪速球が火花をあげてつばぜり会う。
「いっけえええええええええええ!!」
「もえろおおおおおおおおおおお!!」
勝負がついた、
アーウィンの勝利だ。
客席から大歓声が上がる。
「最高だったよアーウィン。・・・・・アーウィン?」
某然と立ち尽くすアーウィン。
「コアが割れちまった・・・・・。」
コアがついに崩壊した。
「くそおおおおおおおお。」
「へいへいなにしけてんだよ。」
城介が歩いてきた。
「城介・・・・・ん!?」
城介はアーウィンに何か渡す。
ツインセイバーのコアだ。
「バランス型だがおめぇなら使いこなせるだろ。」
「城介・・・・なぜ?」
「うるせえよ。それより負けんなよ。」
「あぁ。」
はたしてアーウィンが戦うのは華音かそれともハインなのか・・・・。
つづく