激闘戦闘マシン
バトルフィールドへの通路を歩くハイン。
ハインを不安が包み込んでいた。
テレビ中継での情報収集もできずあの破壊のされ方。
間違いない・・・・・・
マックは強い・・・・・。
通路の途中でバットに会う。
「ハイン君。」
「バットさん。」
「不甲斐ないところを見せてしまったな。」
照れ臭そうにするバット。
「まあそれより次の相手だが。」
「中継では確認できませんでした。」
「そうか・・・・・。」
黙り込むバット。
「あいつはもう連射で弱ってる部位とアタックポイントを狙い撃った。
あいつを強いて言うなら・・・・・・
戦闘マシン。」
戦闘マシン・・・・・・、戦いに身を投じた者・・・・・。
「気をつけろ・・・・。」
「はい!!」
バトルフィールドに出るハイン。
すでにマックは立っていた。
「初めまして、ハインさん。」
「初めまして・・・・・。」
握手を求めてくるマック。
「よろ・・・しく。」
複雑な気分を味わいつつ握手をするハイン。
二人が配置に着くと客席がカウントを数え出す。
「Goブレイク!!」
ハインが攻め出す。
バットの意見が正しいのであれば攻撃の好きを与えることは命取りだ。
ここはよけに専念させるのが得策であろう。
「まだだああああああ!!」
雨のように降り注ぐ弾丸をマックは軽々とよけて行く。
「涼しい顔でよけやがって・・・・。」
その時、ついに弾が切れた。
「しまった・・・。」
攻撃を恐れるあまり肝心な残弾を無視していた。
弾に手を伸ばした時・・・・・マックが構えた。
「いきますよ。」
その時、何かがセインキャリバーをかすった。
恐ろしいほど早い弾が襲う。
「うおおおおおおお。」
ハインを雨とするならこれは流星。
流星群がハインを襲う。
流星群はセインキャリバーの各部位を痛めつけて行く。
「ぎゃああああああああああ!!」
止まらない。
止まらないほどの高速弾が襲う。
逃げ場はない。
どうすれば・・・・
一体どうすれば・・・・・・
その時だった。
不意に何かを思い出した。
絡まれる女子高生
助けに行くハイン。
またこの光景だった。
しかし、続きがあった・・・・・・・・。
不良を追い払ったハイン。
(ここら辺は治安が悪い、送りますよ。)
(いや・・・・いいです。)
走り去る女子高生。
それを見て胸が熱くなった。
「なんだよこれ・・・・・・・。」
涙が溢れた。
悔しかった。
悲しかった・・・・・・・。
憎かった・・・・・・。
その瞬間・・・・・
セインキャリバーのヒビから、関節から、フレームの下から・・・・、
黒い光が溢れ出す。
「これはいったい・・・・・。」
わからない、しかし力が溢れてくる。
すると弾速があがった。
すると相手のワイドブレイカーにかすめる。
ついに攻撃が当たった。
このまま行けばどうにかできる。
今度は二人の連射が始まる。
先ほどのジュリとの対決とは比べものにならなかった。
二人の空間には誰も入り込めないような壁があった。
火花で光り輝くフィールド。
その幻想的な空間とは裏腹に激しくなる戦い。
うちうたれの攻防がつづく。
そんな中、二人の弾が同時に切れた。
「くっ・・・・。」
「クソぉ。」
「やりますね。」
「そちらこそ。」
するとお互いが一発だけ装填する。
「最後の決着です。」
「面白い・・・・乗ってやる。」
「うおおおおおおおおお!!」
「だあああああああああ!!」
二人の体が黄金に輝き出す。
そして同時のはなった・・・・・。」
勝敗は・・・・・・
秒差でハインの勝利であった。
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!
凄い歓声だ。
湧き上がる観衆は興奮で爆発しそうであった。
「勝った・・・・・やった。」
座り込んだハイン。
するとマックがいた。
「いい勝負でした。ありがとう!!」
手を差し出すマック。
強く握り返すハイン。
「こちらこそ。楽しかった。また勝負しよう。」
するとマックは帰って行った。
「次は決勝トーナメントか・・・・。」
「こちらマック・・・・・、はい、予定通りです。
ハインは順調に勝っております。
ええ、わかっていますよ、それでは。」
中央スタジアム
『さあ、本線対に始まります。それではそれぞれの代表者・・・・お願いします!!』
すると本戦出場選手8人が入場する。
全員が並び終わると放送が再開した。
『それでは、Aブロックの発表です。
Aブロック
第一回戦
万丈 幸三郎vs神宮寺 大介!!』
「燃えるぜええええ。」
「やれやれですね。」
『続いて二回戦
アーウィン・岡崎vsレイ・グラッドソン!!』
「ヒュー!!面白いねえ。」
「必ず・・・・勝つ。」
『Bブロック第一回戦
北条 華音vs煌城 メイ!!」
「面白そう。」
「このアマめ・・・・・。」
『そして最後
第二回戦・・・・・
ハインvs神宮寺 城介!!」
ハインは緊張した。
この勝負が世界の運命を決定づける。
その時城介が来た。
「よろしく頼むぜぇ!!」
「こちらこそ。」
これが・・・・決戦の始まりだ。
つづく