第二話 来ました、異世界?
どうもsakiです。
昨日に引き続きすらすらと三話目書いちゃいました。
でもこんなこと滅多にないのでご容赦を・・・。
目を覚ませばそこはあの声の言う通り異世界だった。
「嘘でしょ…。」
寝て起きたら見知らぬ森の中と言うテンプレな展開に真っ先に飛び込んできたのは太陽の隣にある月のような惑星が空にある光景。
少なくとも僕が知る限りこの光景が見れるのはVROMMO『Babel―神々の塔』だけだ。
あのゲームは世界初のVRゲームであり発売から二年未だに人気は衰えないのだがそれは確かな安全性の上に成り立っているのだ。
ゲームの世界に入るためにはそれなりのチェックがあり、それをパスしないとスタートすることはできない。
つまり、寝ぼけた状態では絶対にプレイできない。
―『Babel―神々の塔』に限りなく近い異世界です。
確かにあの声はそういった。
限りなく近い異世界というなら…。
「OPEN、メニュー。」
胸もとでかざした手の先にゲームと同じようにウィンドウが表示される。
⇒ステータス
マップ
アイテム
やっぱりセーブやログアウト、設定の欄が無くなってる。
必要ないというかこれはこれで現実の証なんだよね。
バーチャルからログアウトできないなんてあり得ない。
僕はそのままステータスを選択する。
マツリ・タカミネ
種族・真祖
職業・万能者 LV583
称号・
HP 9784
MP 9457
攻撃 9867
防御 8943
魔法攻撃 9786
魔法防御 8583
速力 9607
回避 8387
器用 8583
精神 9307
ゲームの時と変わらないチートなステータスで内心すごく安心した。
この世界にはもちろんモンスターが出現する。
それを生身で倒せる自信なんてまるでないしここまで育てたキャラが消えていたらたぶん一週間以上落ち込む。
『Babel―神々の塔』に置けるステータスはそのプレイヤーの種族と職業のレベルで決まる。
。
まあ、僕のこのステータスはゲームの中でも異常なものだ。
特化型と言える人たちでも一つ9000を超えればほかのステータスは6000くらいでバランスよく育てたとしても7,8000前後が普通と言えばこのステータスの異常さがわかるだろう。
その原因はヒューマン系最上位職《万能者》だ。
異常なまでのステータスの成長値上昇に固有ジョブスキルが《一は全で全は一》-習得済みジョブスキル使用可能、経験済み職業専用装備を装備可能-というチート仕様なおかげだ。
僕はほとんどの職についたのでまさに万能なのだがもちろんこの職につく限りなく不可能に近い。
苦労を語れば一日掛けて語れるのだがここは割愛しとく。
「とりあえず装備かな。」
ウインドウをステータスからアイテムボックス/装備セットに手を合わせて暗殺者の装備を選択する。
すると体が瞬き、頭、腕、胴、足すべてが黒に統一された装備に変換される。
暗殺者は探査系のジョブスキルに加え、姿を消したり、変装できたりと日常面でも戦闘面でも役に立つ能力が多いためお気に入りの一つだ。
「なんにしてもまずは情報っと、《索敵》。」
《索敵》は自分の職業レベルに応じた範囲の地理や生物の情報を調べてくれる初歩的なスキルの一つで今の僕はLV583だから自分を中心に半径583mの情報が頭に浮かんでくる。
「ずーっと森か。」
何匹かモンスターはいるみたいだけど今の僕は塔のモンスターでもなければ負けることはほとんどないので問題ではない。
「とりあえず、人に会うか、町に自力でたどり着くかのどちらかだよね。」
向こうに戻るなり、こっちで暮らすなりの今後の方針はそれから決めても大丈夫だろう。
「テレポートとかは使えるか分からないし空とか飛んで目立ったりするのも嫌だし…。」
下手に目立つと今後の選択肢を狭めるだけだし、歩くしかないかな?
「まあ、気ままにやっていきましょうか。」
そうして僕は見知らぬ森を歩き始めた。
ご指摘いただいてから時間が空いてしまいましたがステータスの部分を修正させていただきました。
空言天狐さん遅れて申し訳ありません。
ご指摘ありがとうございました。