不安〜後編〜
前回と同じであまり進みません
「神様って信じますか?」
「……はあ?」
気でも狂いましたか? お気の毒に……
「信じないんですか?」
信じるも何もその前に俺の質問は何処へ?
「まぁ、騙されたと思って聞いて下さい」
聞こうが聞かまいがどっちにしろ俺の質問の結果は成就されてないんだぞ?
(まぁ気が済むまで話させてやるか)
「なんです?」
「あなたから見て神様は死なないと思いますか?」
「思わないね」
「何故ですか?」
何故って、こんなの真顔で聞かれたっていないんだからわかんねぇよ
「だって死のうが死なないが一緒じゃねぇの? 神様なんて信じるか信じないかのだろ?」
「ふふふ」
「何笑ってんすか?」
まさか本当に狂ったんじゃないだろな。
「実はですね神様にも寿命があるんですよ」
「へぇ、それで?」
「それで天国では神様の寿命が来るまでにこの世の人間から一人次期神様を選ぶ試験があるんです」
「へぇ、ユニークな発送ですね小説でも書いたらいいのに」
本当に書いたらいいのに多分どこぞの魔法小説並みに売れるだろうよ
「まだ続きがあるんですよ?」
「聞かせてくださいよ」
「その試験には全世界で一斉に行われます。 その人数はたったの十人」
「少ないですね。 でそれに僕が選ばれたとか?」
「いえ、残念ながら……」
「まぁそんな胡散臭い試験になんて出たくないですしね」
「そうその胡散臭い試験にあなたの妹」
「坂井里香ちゃんが選ばれました。」
え? 何だって?
「里香が選ばれた?」
「そうです。 今日の八時二十六分に決定されました」
何言ってんだこの人
「滝沢さん……」
「何でしょう」
「冗談はもうやめにしてあなたはなんでこんな所で教師してるんですか?」
よし上手く切り替えた。
「それはですね」
一息ついてから、
「あなたを誘うためですよ」
「何にですか?」
「この神様試験、候補に選ばれた人材はある目標を達成してもらいます」
「ある目標? なんです?」
「明後日より、候補の方々は試験官より目標を言い渡されます」
「つまり俺はそれを……」
「そうです。 あなたはそれを手助けしてあげるんですよ」
そんなの急に言われたってねぇ。
てかそんなことで神様になれるのか?
楽なんだがな
「あっもう会議始まっちゃう」突然叫んだ後、
「明日またここで会いましょう」
そう告げて、彼女は会議に向かった。
(それにしても)
少し驚いた、何せあれから五分しかたってないんだからな。
「神様試験ねぇ」
(くだらない冗談だろう)
そう胸にしまい込み俺はクラスに戻る事にする。
暗い暗い、地獄のような暗闇のなかで、
「さて彼の反応を聞こうかな?」
老人は聞いた、何処までも響き渡るような深い声で
「今までの人材と同じような反応でございます閣下」
青年は答えた、青年特有の透き通るような声で、
「そうか……、本当にその人材は適任者か?」
「レミア・レイがそう言ったので間違いないかと……」
「そうか…、ならよい」
老人は気付いていた、自分の死が近い事を。
「なんとしてでも見つけなければならない、人材を、神よりも早くな」
青年は深くお辞儀をしながらこう言った。
「わかっておりますとも閣下……もう一度実現させて見ましょう」
彼らはずっと昔に罪を犯した者だ。
「同胞殺し」
彼らは互いに誓いあった友を殺した大罪人である。
「実現させて見ましょう。神様狩りをもう一度……」
「頼む、もう一度あの風景を見せてくれ」
その時僕は気付かなかった。
僕の運命は僕の人生はもう、この瞬間に
変わっていたことに………。