不安〜前編〜
ちょっと下ネタありで(汗)
話し的にあまり進みません
「ふぅ……」
まったく持って快晴な朝、登校中の俺はため息をつく。
「どうしたの?」
不思議そうな顔でこちらを見つめるのは妹の里香だ。
「……何でもないさ」
言える訳がないさ自分を殺した夢なんて、
「本当に?」
そんなに顔色悪いのか? 俺
「早く行かないと遅刻するぞ?」
「いっけない! じゃあ先に行くね?」
「あぁ」
元気のない声で言った、本当に自分でもわかるくらい元気のない声で
「本当に大丈夫? 休んだほうが……」
「いいから、行けって」
「……わかった」
そう言って、里香は走りだした。
俺はその背中を見つめる。
その背中が消えた瞬間に俺の両足から力が抜け落ちる。
「……くっ」
突然目の前が暗くなっていく。今にも倒れそうになる足を踏ん張りながらも俺は公園で休憩することにした
「これは重傷か?」
公園のベンチに座りながら熱があるかどうか確かめる。
「熱はないみたいだな…」
「あの……大丈夫?」
横から話しかけてきた女性は俺の顔を覗き込む。
「あ……」
女性は俺の顔を見た瞬間驚いたような顔をした。
どうやら俺のことを知ってるみたいだ。
「君もしかして、義人君?」
「え……あ、はい」
誰だっけこの人、俺の友達にこんな巨乳はいないはずだが……
「私だよ私、小学校のころよく遊んだ年上のお姉さんの……」
「あぁ!……誰ですか?」
すっかり忘れた。
誰だこの人
「もぅ、なんで忘れるかなぁ。 私の名前、滝沢 ミキだよ?」
「あぁ、滝沢さんか、お久しぶりで、大きくなりましたね」
いやぁそれはもういろんなとこがね。
「それにしても、しんどそうだけど大丈夫?」
「いぇ、大丈夫じゃないです」
「あれ? その制服……」
「?」
よく見れば滝沢さんと似たような制服だ、てことは
「同じ高校ってこと? 」
「そうでしょう……ね」
もう限界……
「わ! ちょっと、大丈……」
辺りが真っ暗になった。
どのくらいたっただろうか。
いつの間にか俺はベッドの上にいた。
「大丈夫?」
心配そうな顔をしている女性は栗色の髪の毛と目が透き通るような黒い目がチャームポイントの滝沢さんだろうか。
「あれ… ここは?」
「学校の保健室」
と短く答えた滝沢さんは今にも泣きそうな顔をしていた。
「わわ! な、泣かないでください! 大丈夫ですから」
彼女の悪い癖だ、前々から思っていたのだが、彼女は俺や他のひとが風邪になったり怪我をしたりとするだけですぐこんな顔になる。
まぁそれがかわいいのだがな
「ったく、入学式でこれかい? 先が思いやられるよ」
どうやら保健の先生のようだ。
白衣を着た女性がこっちをみながら言っている。
いや、それにしても……ナイスバディ!!
これぞ保健の先生! と言ったところだろう。
にしても……入学式?
「あぁ!! 滝沢さん、入学式は?」
「終わったよ? 今は多分クラス分けじゃないかな?」
何てこった! 入学早々にこれかよ!
「ちょ、ちょっと見てきます」
と言い残して保健室から出ていった。
体育館に向かって走っているとき、後ろから
「義人く〜ん」
「へ? はい」
「これ、生徒手帳〜」
ああ、そういえば、それないと入れないんだっけ?
「あ、滝沢さん パス!」
(俺の記憶が正しければ確か滝沢さんは……)
「え? パス? じゃ行くよ〜」
見事なふりかぶり、パンツ見えてますよ? 滝沢さん
「受け取れやぁぁぁぁぁ!」
弾丸のごとく飛翔するのは本当に生徒手帳か?
そんなことを思ってるうちに俺の腹めがけて一直線、そして……
「ぐぼはぁ!」
俺のストライクゾーンに的中
(やはり、さすがソフト部エースピッチャー)
「あ、またやっちゃった!」
いいですよ滝沢さん、ほんの数秒だけど花柄のパンツかわいかったっす。
腹に直撃でなぜ鼻血がでてるのかと疑問に思われる前に、俺は早口でお礼を言ってクラス分けを見に行くとする。
お? あるある。どうやら間に合ったみたいだ。
「俺の名前は〜っと1ーCか」
俺の名前を見つけ出した後、すぐさま1ーCへと走りだした。
どうやら当たりみたいだな。
美人が多いのがこの高校、桜坂高校の一つのウリらしい。
……どうやら滝沢さんは一緒じゃないみたいだな。 このクラスはどうやら指定席らしく、俺は窓側の一番後ろというラッキーポイントに座るとする。
「どうやら上手くやっていけるだろう」
男子にぎやかだし、女子はかわいい人多いしな。
(あとは先生だな……)
先生が暗くてはダメだし、明るい過ぎもダメだな。
きーんこーんかーんこーん
チャイムが鳴った。 (さぁ、どんな先生だ?)
「ハイハーイ、みんな座った座った。」
「……嘘だろ?」
愕然。言葉がでない
「初めまして、これからこのクラス、1ーCの担任をすることになります」
んなバカな!
「滝沢 ミキと言います。 よろしく」
それから各自自己紹介を終え、職員会議があるというから教室をでた担任兼幼なじみを屋上へと拉致る。
「どういうことですか!」
「なんのことかしら?」
「なんのことかしら? じゃない! あんたは俺よか一つ年上なだけ……」
もっと何か言いたかった、だが彼女の柔らかい手のひらで口止めされる。
もがもが苦しんでる俺を横目に彼女は静かな声でこう行った、
「神様って信じますか?」
と……