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VRB  作者: Re:non
4/6

真実

「お前・・・が?」

「そうさ俺だ。」

目の前に立っていたのは男子高校生。

それが・・・この光景を作り上げたというのか?

「何なんだよお前は・・・!一体何の恨みだってんだよ!」

「んぁ?教えてやってもいいけどよぉ・・・自分で体験したほうが早いと思うぜ?」

体験?

どういうことだ?

「・・・止めだ。面倒くさい。俺はこいつらに恨みがある。」

そう言って転がっている人の頭部を足で蹴飛ばす。

「だから殺す。碌でもない連中だ、どうなろうとお前には関係ないだろ?

それとも何だ?お前はこいつらの知り合いか?」

「んなわけない。だが、やりすぎだろうお前は。一般人巻き込んだりさ!」

「確かにな。俺は少し熱くなりやすい性格だったようでな・・・興奮してつい・・・ね。

そこは反省しているさ。だから俺はそこの男の治療行為を妨害したことはない」

何なんだ・・・こいつは?

まるで何も感じていないような・・・罪悪感がないのか?

「なぁ、でもさ、何が違う?」

「はぁ?」

「俺とお前の何が違う?戦争で人を殺すのと、恨みで人を殺す。俺とお前の何が違う?」

確かにそうかもしれない・・・

だが俺は・・・

「俺はお前のように罪悪感をなくしたりはしない!」

向こうから殺しにくる。

その過程で俺は何人も殺している。

それが戦争だ。

自分の目的のためとはいえ、自分から飛び込んだんだ。

だから、殺した相手に敬意くらいは表するのが礼儀だろう。

だけどこいつにはない。

ただの恨みなのだ。

「お前の中の闇がどの程度のものなのかは分からない。でも、もう止めろよ!

いい加減、落ち着いただろう!」

もうグループの人間は粗方殺されてしまった。

だったら・・・

「・・・まだだ・・・!まだあの男を殺していない!」

「お前の目的は何だ!!」

「お前だって言ってるだろう?恨みだ!敵討ちだ!俺の・・・を殺したあいつを・・・!」

「そこまで殺し続けるってのか!?」

「当たり前だ・・・!俺は・・・ずっと苦しんできた。あいつを死なせてしまったことでな!」

「誰なんだよ・・・そいつは!お前をずっと縛っているそいつは!」

「そいつ呼ばわりするな!あの子は・・・俺の・・・俺の妹だ!!」

妹・・・?

身内を殺された?

「何があった・・・?」

「そこまで語る義理はないだろ?」

「まぁそうか。でも、まずは名前くらい聞いておかないとな。」

「俺か?俺は高崎(タカサキ)結樹(ユウキ)だ。」

「あぁそうかい。俺は飛島飛鳥だ。ついでにその妹は?」

「妹の名前は高崎・・・高崎・・・」

・・・どうした?

何故そのさきを言わない?

「何故・・・だ?何故思い出せない!?」

・・・どういうことだ?

「肉親にしては強く思いすぎだ。何故そこまで復讐にこだわる?」

「それは俺たちが・・・俺たちが・・・?っ!!?」

頭を押さえてひざをつく高崎。

「どうした?」

「くそ・・・このポンコツな体め・・・!代償として持っていかれたか!?」

代償?

能力の代償ってことか?

「そんなことまでしてどうして!」

「うるさい!!貴様にも味合わせてやろうか?」

「どういう意味だ!!」

「貴様じゃ俺にはついてこれない。何故なら俺の能力はただの加速じゃないからだ。

思考の加速に対して、身体をオーバークロックさせる能力。間を認識できないお前じゃ俺に追いつけない!」

まさか・・・!

「逃げろ明日香!!」

「え・・・?」

呆然とする明日香。

だが既に高崎は目の前から消えている。

「クソっ!!」

俺も能力を発動させ、明日香を守るように前に立つ。

だが・・・

「だから言っただろう?俺には追いつけないって。」

耳元でそう聞こえたかと思った瞬間、後ろにナイフが見えた・・・。

守れない・・・?

俺は・・・明日香を・・・

「大丈夫お兄ちゃん。私の能力を信じて・・・。」

「え・・・?」

ナイフの刃が・・・砕けた。

「何をした・・・?」

高崎も理解できていない。

俺も明日香の能力をちゃんとは知らない。

「私の能力は解析不能(ErrorCode)。誰にも理解されず何からも干渉されない。

無敵にして孤独な能力。ごめんね、お兄ちゃん、今まで黙ってて。私の能力は私には何の攻撃も無効化される。

能力だろうと物理攻撃だろうと魔法だろうと。私の攻撃は一つではなく毎回変わる。

能力解析系能力ではランクIとされ、その上死神ですら私に手出しできない。つまり死ぬことがない。

昔から誰にでも化け物と呼ばれ続けたお兄ちゃんの隣に立ちたくて誰にも理解されない能力を願い続けた結果がこれなの。」

「明日香・・・。」

死ぬことがない。

確かに無敵だが・・・孤独な能力だ。

「ち・・・クソっ!」

高崎は加速して消えたが、俺にはもうどうでも良かった。

明日香にとってその能力は、重石でしかないことに気付いてしまったから・・・。

さて、やっと敵さんの登場です。

あとは順番に能力を公開していきたかったので妹・明日香の能力です。

本当に大好きなお兄ちゃんのことを知ろうとしすぎて手に入れてしまった悲しい能力。

って、まだ能力を明かしたのって3人目くらいです?

弥生と狭衣、明日香、飛鳥ですからねぇ。

どんどん人増えてってますがまだまだ増えます。

また・・・SSもかけたらいいなとか既に思ってます。

特に高崎兄妹のこととか。

ではまた!

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