養子の適正試験
シリアスっぽいのが連発してたのでここらで笑いを。でも駄文です。よろしければどうぞ。
「ナニコレェ!!」
「珍百景だよきっとそうさでなければこんな事ありえない」
「だよねぇ!!てか冷静に現実逃避しないでくれぇ!!」
今俺と浩樹は爆撃されてます。アニメとかでよく見るバズーカとか銃火器とかで。必死になって避けてるうちに、双子の弟である浩樹は足をくじいた。今は俺の背中の上で現実逃避してて、俺は弟を背負いながら避けてるんだよね。俺達こんな事される覚えないんだけど。この時ばかりは何故か無駄に高い身体能力に感謝した。
「俺はこんな事される覚えないんだけどぉ!!浩樹は知ってる!?」
「イヤない。全くこれっぽちも無いようん」
両親が死んで、それ以来兄弟力を合わせて二人だけで生活して来た。今まで裏の方に足を突っ込んだ覚えは無いし、お金だって中学に許可をとって真っ当なアルバイトで稼いだものだけだ。
いたずらや悪ふざけも、やった後はちゃんとけじめをつけた。うん。俺らの何処にも原因は無いよ。ただ、流石に同体格の浩樹背負ったまま避け続けるなんて芸当、特に鍛えてもいない僕が続けられるはずも無く。
「あ、ヤバい…足ちょっと限界っぽいかも…」
「昌樹ぃーー!?」
せめて弟だけでも逃がそうと思い、全力で交番があると思われる方向に空高く放り投げた。ただ逃がそうとすれば反抗するのが長年の付き合いで分かっているから、助けを呼ぶように叫ぶ。
浩樹は身のこなしが軽いから、無事に屋根の上に着地し、そのまま猫のように走り去っていった。
黒服のバズーカを持った男たちは、浩樹の事を追わずに僕だけを狙っている。ラッキーではあるけど、謎だ。もしかして、これは俺個人に対する何かか?どっちにしろが危ないって事に変わりはないか。
しばらく避け続けていると、いきなり爆撃が終わった。すでにボロボロな僕だけど、何とか致命傷になる事は避けた。今の俺は生まれたての小鹿状態だ。軽いでこピン一つで倒れるかもしれない。
いきなり黒服の男たちが整列したと思ったら、その後ろの方から白いスーツを着た人が現れて、僕に向かって拍手をしながらにこやかに言った。
「桜宮昌樹君、おめでとう」
「すみません何がおめでとうなんですかいきなり人を爆撃したくせにもしかして僕もう死んでいるとか言うオチですか」
思わずノンブレスで言いきった僕に、その白い人は驚いた顔をした後に申し訳なさそうな表情をし
た。
「ごめんね?だって適性検査しなきゃ受け入れてくれないって部下たちが暴動起こすんだもん。後ちゃんとキミは生きてるから。ここ現実だから」
「適性検査!?なんの!?」
「僕の養子になるための適性検査」
「よ、養子ぃ!?」
なんで養子になるために適性検査が必要なのってか爆撃される事が何故に養子の適性検査に必要なのかと僕の頭は大パニックだ。あれか?頑丈さとか機転とか?
「突然の事で驚いてるかもしれないけど、僕と君って一応血つながってるんだよね」
どうやら彼は母さんの弟さんで草凪蒼志郎と言うらしい。そして、とある有名グループの社長さんで、結婚はしたくないけど子供は欲しいので、養子として僕と浩樹どちらも引き取る事にしたらしい。でも、その会社には裏の顔があって、そっちを任せられるのはどっちか試す…それが今回の適性試験だそうだ。
「これからは義父さんと呼んでね」
語尾に星でも付けたんじゃないかと疑いたくなるような、やけにはしゃいでるのは明らかに年齢より若い外見の叔父さんで、恐らくボス的な位置にいる人を目の前に、俺は思わず現実逃避したくなった。
拝啓、あの世に行ってしまった両親へ。俺はどうやらヤのつく自由業の次代にされてしまうようです。弟は普通の社会人になれますが。
こうして、新しい環境での生活が始まった。…いろんな意味でとてもヤだけどね。
続きについては反応次第で書きたいと思います。ストックにはこれの続き書いてないけど。
最後まで読んでいただきありがとうございました。