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ある日の兄弟の会話文。

 とある兄弟の会話文的な何か。議題は『ヒーローのヒーローは居るのか』

 ある夜の事。仲の良い兄弟の弟の方が、とある疑問を兄に聞く事にしました。


「兄ちゃん」


「何だ?愚弟よ」


 答えた兄は、やはり変人だった。しかしながら、これが兄の通常使用なのである。


「愚弟ゆーな愚兄が。…それはともかく、今ふと思ったんだけどさ」


「なんだ?」


「ヒーローとか勇者って人を守ったり助けたりするじゃん?」


「それが勇者だのヒーローだのと呼ばれる所以だからな」


「じゃあさ、勇者やヒーローは誰が護ってくれるの?」


「普通は仲間や友人、もしくは恩師とか恩人とかって答えるんだろうな」


 ここで『普通は』と出る所が実に兄らしい。なにせ、兄は俗に言う変人に分類されるからだ。


「じゃあ兄ちゃんはどう思ったのさ」


「いないんじゃねーの?」


「んなアッサリ風味に言われても…」


 弟のツッコミに反応したのかは定かではないが、兄は手にしていた本を置いて弟と向かい合った。


「だってよ、力があるから勇者とかヒーロー…つまりは主人公ポジションにいる訳だろ」


「そうだね」


「そして、大抵そう言う奴等の周りには、主人公たちより強いヤツは少ない。いたとしても、すぐに追い越される。力のピラミッドの頂点に君臨するものをどうやって護れってんだ?」


「それは…ない、かな?」


「その通り。それに程度の差はあれど、主人公たちはいろんな意味で強い。精神的に弱ったり、怪我をして肉体的に弱ったりしても、仲間達がフォローする。でも、仲間達にとって出来るのはフォローだけで、ヒーローのヒーローにはなれない」


「つまりはあれですか?仲間達はオマケ的な何かなんですか?」


「端的に言えばそうかもしれないな、我が弟よ」


 ある意味ザックリ言ってくれた兄に、弟は苦笑を浮かべながら見当違いな所にツッコミを入れた。


「何キャラですかオニーサン」


「オニーサンはオニーサンですよー」


「……どうでも良いから話を続けて下さいな」


「了解。…お飾りの主人公モドキは本物さんに陰ながら守られてるパターンが多い。恩師や恩人は一時的な救済もしくは心身ともに多大なる影響を与え、主人公の芯を創る。でも、その場合ある意味神と同列扱いになると思うから、いつでも駆けつけてはくれない。俺の独断と偏見では、ヒーローと波は常に人のピンチに駆け付けてくれる存在だからな」


 段々楽しくなってきたのか、饒舌になっていく兄。そして話は終わりへと近付く。


「つまりは例外はあるかもしれないけど、基本的には主人公を護る人はいないってことだよね」


「長い話の割にはなー。でもギリ相棒は背中を預ける的な意味で仲間より上かも」


「そっかー」


「でも結局のところ、そんな人間は稀だし、心配する事はないよ」


「そう?」


「普通は自分の事で手一杯なのに、わざわざ他人まで守ってんだから自分一人位楽勝だろー。

 しかもあれだぞ?現実世界じゃそんな奴なんてもうとっくに絶滅危惧種認定もしくは皆無だろうし」


「でもよく自分の身を顧みずっていうパターンがあるんだけど」


「そりゃあれだ。そこで死ぬようなら主人公じゃねーだろーし、そう言うバカの周りには大抵ストッパーとか鬼の説教があるんじゃねじゃねーの?」


「ふーん」


「それに、二次元の世界とまではいかないけど、世の中意外とどうにかなるもんさ」


「だといーねー」


「だよなー。まあ、どうでも良いか」


「まあね。僕等は間違っても主人公にはなりえないし」


「そーそー。俺は自分を構成する物質達しか護れませんからー」


「むしろ兄ちゃんは勇者じゃなくて魔王サイドだろー」


「ふははははは」


「やめて無表情棒読みのそれは若干怖い」


 こうして、兄弟の時間は更けていくのであった。

 何が書きたかったんだろう自分。でもこれ半分以上実話だったり。

 二話目がこれとかでホントごめんなさい。スライディング土下座仕様です。でも楽しかったです。

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