再会
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恋人と一緒に火事にあって死んだ_______
気がつくと、知らない空の下にいた。
どこか異様に澄んだ空気。青く透き通った草原。
見たこともない服を着た人々が、馬車に荷を積み、行き交っている。
——これは、もしかして
私は、転生したの?
混乱する意識の奥で、ひとつの願いだけが確かだった。
(カイはどこなの?彼に会いたい)
前世で、心から愛していた人。誰よりも大切で、約束もした。
炎に包まれながら「また会おう」と、手を取り合った、あの日の約束を。
ふらふらと街を歩いていると、運命に導かれたかのように
私は彼を見つけた
カイは、変わらず美しかった笑っていた。笑った顔が、そのままで、、、
だけど——彼の隣には、知らない女がいた。
まるで世界で一番愛おしいものを見るような、そんな眼差しで。
女もまた、その手を取って、笑っていた。
「誰……?」
声に出すこともできなかった。
私はただ、遠くから彼を見つめるしかなかった。
心臓が痛いほど鳴っている。
なのに、踏み出すことすらできなかった。
これは、私が願った「再会」なのか?
それとも、もう——
カイの世界に、私の居場所なんて、ないということなのか。
(……それでも、貴方と一緒にいたい)
この想いだけは、きっと誰にも奪えない。
たとえ、隣に誰がいたとしても。