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せっかくの異世界ですが全力で帰らせて頂きます  作者: ヨシ
第一章   天空の探求者達
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プロローグ  最悪の日

拙い文章ですが、ご容赦ください。

少しでも読んでいただけると幸いです。

 雨が降っている。


 雨は好きじゃない。人生最悪の日を思い出すからだ。


 「あれ? いつの間に外に出たんだっけ?」 


 直前までの記憶がない。

 傍には両親がいて、こちらに向かって必死に呼びかけている。


 「そっか……これは夢か」


 ずいぶん冷える。 

 遠のく意識の中で、ぼんやりとしたその感覚だけが、自分を自分だと認識させる。


 雨が激しさを増す。


 ――音が聞こえてくる。

 サイレンの音だ。


 雨と鳴り響くサイレンの音だけが世界のすべてだった。

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