表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ふとももの上のもんじゃ

作者: 檸檬koY

みんな東京に帰るのだろう。電車の中はものすごい混みようだった。

それを見込んで、俺は始発の駅から乗ることで、座席に座ることができた。


それはよかったのだが。



「ううっ。」


俺の前のつり革につかまる男性が口を押えた。顔色が悪い。



――こ、こいつ・・・やばいぞ。


座席から移動すればいいのだが、電車の中は人であふれている。とても動けるような状況ではない。


しかもこの電車は大きな駅にしか停車しない。次の駅まではまだ少しかかる。



――たのむ・・・たのむから、何とか持ちこたえてくれよ・・・。


その時、車内アナウンスが流れた。


「次は○○、次は○○ー。お降りのお客様はお忘れ物が無いよう、ご注意ください。」


――しめた!


あと、少しだ。あと、ほんの数分・・・。





「キキーー。」


・・・電車が止まった。


「停止信号です。しばらくお待ちください。」



――いやいや、このタイミングで・・・。



「ううっっっばやばちゃばちゃばちゃばちゃばちゃばちゃばちゃ。」



・・・太ももが、生暖かい。



「きゃあああああああああああ。」


・・・誰かの悲鳴。



「お待たせいたしました。電車が発車いたします。」


無機質なアナウンス・・・。

読んでいただき、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ