98話
父様の残念な爆弾発言です!!
わたくしは理由を聞きます。
「大会見に行かないの?!なんで??」
「なんで??って、僕は、そんなの興味ないし…1度も行った事はないよ」
う~ん、ちょうちん草は、父様には黒い歴史ですもんね…。
でも、わたくしは凄~く行きたいですよ!
ここはおねだり作戦ですね。
「じゃあ。今回の大会を、わたくしと一緒に見に行ってみない??わたくし久しぶりに竜宮にも行きたいな♡」
ちょっと、お目ウルウルさせて、可愛くおねだりですよ♡
だけど父様は絶対に折れません。
「ダメ」
まさかの……おねだり作戦失敗?!
(が~ん!! いつもなら、これで、なんとかなるのに!!)
動揺しながら新たな作戦を考えます、
「そ、それなら、わたくし1人で見に行くから竜宮に送って…」
これならどうです?!
「ダメ!!セリは、まだ小さいんだから、1人でなんて危ないよ」
「で、でも竜宮にはジェノやシノエもいるし、王宮からすぐだし…」
王宮から門を抜けて直ぐなのに何も危険なんてあるわけないですよね。
「それでもダメ」
「セト。お前は過保護な奴だな。じゃ!この俺様と一緒に行くのはどーよ!!それなら心配ないだろ??」
えっ?それは、もう絶対に父様は、許可してくれないと思うのですが……!
「君と一緒なんて1人より危ない。絶対にダメに決まってるでしょう」
「なんだとー!!」
デスヨネェ~。はぁ~困りましたね。
父様が、ここまで折れないなんて思いませんでしたよ……。
所詮、父様に扶養されてる、お子ちゃまの、わたくし。切ないですが、今回は諦めましょう~。
(くぅ~ 行きたかった…)
「あ~あ。嬢ちゃん気の毒に、完全に落ち込んでな」
「う~ん…。大会には行かないけど竜宮には連れて行ってあげるから…」
いやいや、大会を見に行きたいんですよー。
ソレイミナイ…。
こうして最後は、ちょっと切ない春眠様のお屋敷でのお茶会は終わりました…。
◇◇◇
月日は流れ、あっと言う間に夏になり竜宮から、わたくし宛てに、ちょうちん草大会の招待状が届いたのです。
なぜ招待状が、わたくしに?と思ったけど、以前、竜宮から、地上に帰る見送りの時、大会の招待を送るから見に来てくださいねと、ジェノに言われたのを思いだしましたよー!!
ジェノは、その約束を忘れていなかったんですね。
後の問題は父様です。
まずは直球で父様にお願いして見ましょう。
もうすぐお昼ごはんの時間です。
今日も父様やユジンと一緒に食べるし、その時再びウルウルお願い作戦決行ですよ。
そして、わたくしは、父様にジェノから届いた招待状を見せます。
「父様。見てー♡ジェノからちょうちん草の大会の招待状が届いたんだよ。地上の時間で一週間後なんだって!!だから竜宮に連れてって♡」
「セリ、大会には行かないって前にも言ったでしょ…」
「父様、どうしも……、ダメなのー??」
ここは悲しい感じを出しながら、もう少し粘って、おねだりです!
「うっ、それは……」
おお、父様の心動かされてますね!
「あのね。セリ、大会に僕が行かないのには理由があるんだよ。大会に行けば、僕とセリは、きっと晒し者に、いや公開処刑になる。だから行かない方がいいんだよ」
「???公開処刑って父様なんか変な事を考えすぎですよー!
行けば、春眠様にも会えるし、エンラ様にも会えるし、屋敷のみんなにも、わたくし会いたいですよー!」
「やれやれ、わかったよ。セリだけで竜宮に行っておいで、ただ……」
そう言って、父様はユジンの方を『チラッ』と見ましたよ。
そして、わたくしも父様の考えに気が付きました。
ユジンだけがわかって無い見たいですね。
「???」
「ユジン、セリ1人では心配だから、セリに付き添って竜宮に行ってくれないかい?」
「ユジン、わたくしと竜宮へ一緒に行って♡お願い♡」
こうして、わたくしは大会を見に行ける可能性出で来たのです。
今週もお読みいただき、ありがとうございました。
また土曜日に更新いたします。
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