93話
冬厳は、四季の神の中でも唯一、穢れに強く戦闘力があり、大抵の事は自力でどうにか出来る神。
その冬厳が、困って僕を頼ってくるのだから、とても強力な咎人が、現れたのかも知れないと思った。
「冬厳、良く来てくれた。春眠に何かあったんだろう?勿論、力を貸すよ」
「かたじけない。実は恥ずかしながら、春兄が、ちょうちん草の大会に参加するため、役目を放り投げて、竜宮に行ってしまったのだ。至急、竜宮にいる春兄を捕まえていただきたい」
「?!?!………は?! ごめん。もう一回言って……」
深刻な事態を、想定していたが予想外過ぎる頼みに耳を疑う。
しかし、冬厳は情け無さそうに、顔を赤らめ同じ事を
もう1度言う。
「/////ですから、春兄が、ちょうちん草の大会に参加するため、役目を放り投げて、竜宮に行ってしまったのです。至急、竜宮にいる春兄を捕まえていただきたい///」
「私もお止めしたのですが、逃げられてしまいまして…」
獅子も、申し訳なさそうに言うのだった。
……どうやら、聞き間違えではなかったようだ。
「え?あ、うん。わかったよ。今すぐジェノに命令を出すよ。でもすぐに捕まるか……」
竜宮で、そんな大会が行われている事は、ジェノから少し聞いて知っている。
春眠が、無類の園芸好きで、以前、ちょうちん草を欲しがり、
彼の配下の精霊と交換で、ちょうちん草を譲った。
でもまさか役目をサボって大会に出るとは思わなかった。
それに竜宮は最初こそ、ぽつんと一軒屋敷だったが、
今や大都市ほどの規模になっていてる。
春眠を、捕まえるのは時間が掛かりそうだ。
「それならば心配はいらない。春兄の神器を連れて来た。獅子ならば、春兄の居場所がすぐわかる。獅子を今すぐ竜宮に送って欲しい」
「わかった。この王宮にも竜宮につながる門がある。今、開けるからついて来て」
王宮のにから池に向かう途中、ガクサンにあった。
ガクサンは、元主の姿に驚く。
「と、冬厳様!、」
「ふん。ガクサン貴様か…今は緊急事態、貴様の相手をしている、暇はない」
ガクサンは、何も言えずその場で頭を垂れている。
元主従の関係のではあるが、その溝は今だ埋まっては無く、そのただならぬ雰囲気を、見かねたセトは、ガクサンに声を、かける。
「やあ、ガクサン、悪いけど、客間を、池の近くの宮に部屋を、調えてくれる?さあ速く」
「あ、ああ。わかった」
こうして、ガクサンは、去っていった。
王宮の池。
そこは人々の出入りも無い静かな場所だ。
大急ぎで、竜宮の門を出現させて、獅子と自分の神器の大通連と小通連を竜宮へと向かわせたのたのだった。
「これで、きっと、大丈夫だろう。冬厳は、色々大変だったね。近くの宮に、休める場所や食事を、用意させたから、少し休むといいよ」
「しかし」
「竜宮と地上は、時の流れが違うから、どんなに急いでも1日は掛かると思う。春眠が戻ったら、また忙しくなるんだし。休める時は休んだ方がいいよ」
「何から、何までかたじけない」
冬厳は他の者にも厳しが、自分には、もっと厳しく真面目な神だ。
竜宮から、春眠が竜宮から送られて来るまで、ずっと門の前で待ち続けるだろ。
放っては置けなかった。
◇◇◇◇
竜宮の屋敷
主が、門を、開いたらとの報告が、ジェノの元にあがって来た。
それと、同時に主、セトの神器、小通連がジェノの前に現れた。
「これは、神器様、ようこそ」
「ジェノ。主よりの命令だ」
全ての事情を聞いたジェノは、早速、春眠を捕まえる行動を取るのだった。
神の娘、今年最後の更新になりました。まさか、主人公不在で、更新が、終わるとは、、
また、来年、お正月も更新予定です。
そして、外伝の方も少しづつ準備をしています。
では、良いお年を、お過ごしくださいませ。




