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神の娘  作者: アイ氏


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90話

遠目からは 長く伸ばされた髪に、女性物の様な柄の華やかな上着を肩に掛けて、父様の様な中性的な顔立ちだったので、女性かと思いましたが、男の方でしたね。


「やあ、春眠で、僕に大事な話ってなんだい?」


父様、挨拶も、そこそこ早速本題ですか?


「はは、セト殿は、相変わらずせっかちでいらっしゃる。客間に席を設けてあります。そちらで、お話いたしましょう。さあお上がりください」


春眠様も苦笑いしてますよ~。


父様、ほんとお子ちゃまですね~。


「はじめて、本日は、お招きありがとうございます。セリと申します」


「獅子に聞いていた通り、本当に、可愛お嬢様ですね。はじめてお目にかかります。春の神の春眠と申します。どうぞよろしくお願いします」


そう、言って、空の様な青い瞳でわたくしを見て、優しく微笑んでくださいます。


///ほんと素敵な方ですね。

ちょっとトキメイちゃいますよ~♡


天馬は、出迎えでくれた精霊さんに預けて、わたくし達は案内を受けて屋敷の廊下を歩く。


春眠様の植物が芽吹く現象は室内では起こりませんでしたね。



そうして、客間に案内されると、そこには美しい庭園が広がっています。


「素敵なお庭~♡」


「お花が、お好きと獅子から聞いてます。部屋で語らいをと思っていたのですが、よろしければ庭の方に席を移しましょうか?」


「いいんですか?ありがとうございます」



「そう言えば、獅子さんの姿が見えないけど、お出かけですか?」


神器は結構、一人でどこかに行ってしまいますもんね。


「いえ、獅子は、昨日『またたび』を楽しんだらしく今日は二日酔いで寝込んでしってます…。獅子は『またたび』をやると猫、変わってしまって困ったものです……」



「それ、わたくしの神器もです。昨日、獅子さんと、『またたび』を楽しんで二日酔いになっちゃって…」


どうやら、『またたび』で、猫が変るのは、けんちゃんだけじゃ無いんですね~。


お庭の準備が終わると精霊さん達が、履き物を持って来てくれました。

履き物を履いて父様や春眠様と一緒にお庭にでます。


梅、桜、桃、水仙、撫子、たんぽぽ等、野草に至るまで本当に春の植物が、みんな咲いています。



「皆、色々とご苦労でしたね。後は大丈夫です。下がりなさい」


「かしこまりました」


そうして、精霊さん達は、みんな下がって、わたくしと父様と春眠様だけが庭に残ります。


「「「………」」」



「やっほーい。獅子から聞いてた通り、ほんと、かわいい嬢ちゃんだな。なー、なー、頭ナデナデしていい♡抱っこさせてー♡」


(?!?!?!)


な、 なんですか?!

精霊さん達が、皆さん、居なくなったとたんに豹変しましたよ?!


いきなり神格(じんかく)変わりましたよー!!


「ダメ!!」


父様は、そう言うと、わたくしを守る様に抱っこします。


「あ!!ずりー!自分だけ抱っこして!いいじゃねーか!大親友の俺が、こんなに頼んでだから!俺も、俺にも抱っこさせろー!」


(父様の大親友?!)



「誰が大親友??君とは、ただの腐れ縁だよ。

娘には、指一本触らせない。僕は親として娘を危険から守る責任がある」


「俺を危ない奴、扱いするんじゃねー!!ちっ! ケチめ!!」


「どう見ても二重神格変質者(あぶない奴)だろう、君は…。

やれやれ相変わらずだね。もう少し神としての自覚と威厳を持った方がいいよ」


うん。確かに。


ついさっきまでは素敵な神様だったのにねぇ~。


ホント残念な方です。


わたくしの先ほどまでの感動とトキメキを返してもらいたいですね。


それにしても、やっぱり父様のお友達。


わたくしは、娘として父様の交遊関係が心配ですよ~。


今週も、2話更新です。

よろしくお願いいたします。

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