59話
屋台から白尾達が買ってきたのは大量のいなり寿司??
いなり寿司が嫌いな訳ではありませんが、どうして、
おいなりさん、ばかりが大量なんですか~??
白尾もコンちゃんもカンちゃんも、みんな喜んで
おいなりさん、ばかり食べてます。
(ふぇ~ん。他にも美味しそうな物は色々ありそうなのに…ドウシテコウナッタ)
結局、おいなりさんばかり食べてから町を歩きます。
(せっかくの城下町です。気持ち切り替えて楽しみましょうかね)
色々なお店が並んでますね。
「わぁ、鳥の鳴き声がする」
「小鳥屋だの。入ってみるか?」
「うん」
店の中に入れば、可愛い小鳥さんが鳥かごに入れられて沢山いますよ。
(可愛い~♡)
わたくしが、楽しみながら、眺めていたらコンちゃんの悲鳴が聞こえて来ます!!
「きゃゃぁ~!!カン駄目よ!」
その声に驚いて、振り向けば、カンちゃんが鳥かごをひっくり返してしまってます!
「しまった。狐の本能が!!すまん。これで許してくれー!コン、カンを連れて外に行くぞ!」
「はい」
白尾は、小鳥屋さんにお金を渡して早々にお店の外へ逃げる様に出て行きます。
当然、わたくしも白尾に急に抱っこされて一緒に外へ。
残念ながら強制終了してしまいましたよ。
いったいどうなってるですかー?
そして人のいない静かな場所まで来ましたよ。
「ごめんなさい。小鳥を見てたら襲いたくなっちゃって……」
カンちゃんは、しゅんとして謝ります。
「狐の頃は、それが当た前だからの!お主は、まだまだ未熟者だから仕方ない」
ふぁ~!これが野生の本能なんですね!
「頑張ってこれからも修行すれば、人の姿にも化けられるし、小動物や鳥を見ても平気になるぞ」
「はい…。頑張って白尾様の様な霊弧になります」
カンちゃんは、すっかり白尾に尊敬の眼差しを向けてます。
うん!わたくしも、今日の白尾は、カッコいいと思いますよ~。
それから城下の外れの森え迎います。
2人とは残念ながら、これでお別れの時間です。
「白尾。お世話になりました。姫様。申し訳ありませんでした。2人共、お元気。本当にありがとうございました」
「達者での~」
「元気でねー」
こうして2人は西へと旅立ちました。
「さて、わしらも王宮に帰るとするかの?」
「うん」
こうして、めでたしめでたしで終わるはずでしたが……。
空の上から、突然、聞き覚えのかある声が聞こえます!
「やっと見つけた」
白尾と2人で声の方を見上げます。
「げっ!!セト…」
「ふぁ~父様?!」
コウモリの様な大きな翼のはえた黒い馬に乗ってますよ!!
空飛ぶ馬の存在にびっくりですよー!
「すまぬ!セリ!あとは頼む!」
そう言って、白尾は、わたくしを置いて当然走り出します。
(白尾は逃げるんですかー?!)
しかし空から降りて来た馬に行くてを阻まれ、更に馬から降りた父様に、あっさり捕まってしまいましたよ。
「ギェェー」
捕まった、白尾の悲鳴が響き渡ります。
父様、白尾を捕まえて、早々に地面に仰向けに投げ飛ばし、倒れた隙に、腕を踏みつけ、さらに刀を喉元に突きつけて白尾に言います。
「白尾、セリを誘拐するとは、いい度胸しているね」
(……は?、誘拐…??わたくし誘拐されてたんですか?!)
その言葉に、わたくしも驚きます。
父様の問いに白尾は必死に否定します。
「ち、違う、そ、そうじゃ!書き置き読まなかったか?!セリを、連れて行ったのは、わしとすぐわかったはずじゃ」
「机にあった書き置きね……。勿論、読んだよ」
「じ、じゃあ、な、なんでじゃ~?」
そうそう、ちゃん書き置きしましたよね?
「読んで見ればわかるでしょ」
そう言って、父様は、一度ぐしゃぐしゃに握り潰したと思われる書き置きの紙を懐からだし、白尾を解放して目の前に投げます。
白尾は、起き上がり、書き置きを声に出して読みます。
「お宅の可愛いお姫様は、わしがいただきました♡
怪盗ハクビ☆」
………………はい??
なんて馬鹿なことを書いたんですかー!!
「どう見ても誘拐したとしか読めないじゃないか?」
父様、怒った顔ではなく、ニコリと笑顔だから余計に怖さがあります。
「おちゃめ、ほんの、おちゃめじゃあ…。冗談じゃ~!だから許して~」
「誘拐しておいて、おちゃめや冗談では、すまないでしょ?」
「ギャァァ~!オタスケェェ」
再び、父様の暴力が再開です。
……それにしても父様は強いしその上とても手慣れてますねー。
青年の姿の白尾が手も足もでないで、一方的にやられてますよ!!
父様による、めくるめく暴力の嵐が目の前に広がります。
でも父様、本気では無いらしく、まあ見ても余り怖く無いんですよね~。
むしろ、お笑いみたいで、ちょっと笑さえこみ上げるから困ります。
う~ん…わたくしは、どうしたらいいですかね??




