表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の娘  作者: アイ氏
247/269

246話

さて、わたくしは氷姫様と一緒に八寒地獄の森を歩きます。


だけど行き先に着いては、詳しく教えて貰っていません。


そこでわたくしは尋ねます。


「あの、どこに向かってるんですか?」


そうすれば氷姫様は簡潔に答えてくれましたよ。


「氷華の呪術は、八寒地獄の中心地でおこなわれているからな。

そこへ向かっている」


中心地そこがどういう場所か分からなかったのでます。


「八寒地獄の中心地?」


そうすると詳しいく説明してくれましたよ。


「そうだ。そこは神気に溢れた神聖な場所で滅多に我々でも入る事がない場特別な場所だ」


そう聞いて、そんな場所に、わたくしが入っても良いかの一応確認します。


「あの、わたくしも入って良いんですか?」



「本来なら、よそ者には、絶対に立ち入らせ無い場所だがな。仕方あるまい。雪華を倒すには、お前の力が必要なのだから」


「あ、はい。そうですよね…」


(わたくしの力…。きっとなんとかなりますよね)


わたくしの不安な気持ちが表情に出でしまったのか、氷姫様が聞いてきます。


「ところで、本当に大丈夫なんだろうな?」


「はい?何がですか?」


「決まっておろう。雪華の呪術を本当破れるのかと聞いている」

ずばり、聞かれても、正直、わたくしいつも無意識で力を使ってるのでは自信は、余りありません。


「あー。はい。多分ですけど…」


誤魔化す様に答えたら、氷姫様から圧が掛かります。

 

「多分?今、多分と言ったか?私の聞き間違えか?」


「いえ!絶対、絶対に呪術は破りますよー」


そんな会話をしながら、森の奥に進むと何やら声が聞こえます。

お経の様な呪文の様な声です。


でも何を言っているのか、はっきりとら聞き取れません。


1人呟く、その女の人を見て、氷姫様は、わたくしにちいさな声で言います。


「見つけた。雪華だ」


そうして、気配を悟られ無い様に、そっと木の陰に隠れます。


「丁度、呪術を行っている最中の様だ。あの呪術を消せば、冥府の者共は目を覚ますだろう。今なら、我々に気が付いて居ない。雪華に解呪の力をお見舞いしてやれ」


「はい」

そう言われ、わたくしは賢妙連を鞘から抜きます。


(けんちゃん。お願い呪術を消して!!)


わたくしは、そう強く願いを込めて技放ちます。


『慈雨』


だけど、わたくしの願いは虚しく何の効果もありません。


その上、黄金に耀く雨が突然降ったから、わたくし達の場所が見つかってしまいましたよ!


「そこに居るのは、誰だ!木の陰に隠れていても分かるぞ!」


そう言うと、突然、氷柱が現れて、わたくし達が隠れて居た木に突き刺さり、木が真っ二つになって倒れます。


当然、わたくし達の姿は丸見えになってしまいましたよ。


更には、氷姫様も、わたくしに向かって怒鳴ります。


「おい!小娘!!話が違うでは無いか!!」


「ご、ごめんなさい」


そして、雪華が再び呪術を発動すると、鬼の形をした氷の像がわたくし達の周りを囲みます。




「フッ。飛んで火に入る夏の虫とはこの事だな。氷姫。お前さえ居なければ、私が八寒地獄の長神になり、そしていずれは、冥府に攻め入って、私がこの冥府の支配者となる」


「ふん。面白い。ならば先ずは私を倒してみろ!」


そう言って、氷姫様は刀を抜いて斬りかかります。


氷姫様が飛び出しと同時に、わたくしは、急いで木の陰に避難です。


(こんな時に、ユジンやエンラ様が居てくれたら心強いのですが…)


そうしている内に、どんどん氷姫様は氷の像と呪術に追い詰められて劣勢になって行きます。


そしてとうとう氷姫様は、雪華の放った氷の塊に手と足を凍らされて、身動が取れなくなってしまいましたよ。


そして、次はわたくしと言わんばかりに、わたくしの方を睨みます。


(ひぇー!わたくし、絶体絶命ですよ!)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ