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神の娘  作者: アイ氏
236/269

235話

セリさんを無事に、冥界にお迎え出来て取り敢えずは安心しました。


叔父上は、多少不機嫌でしたが、セリを送り出してくれましたしね。


そして冥府では、セリさんの歓迎会を兼ねた晩餐の準備で、今はとても厨房は大忙しです。


それなので、誰かに頼む訳にもいかず私がお茶の準備をして居ます。


親子漸くの再開で2人共に泣いてしまったので、慌てて事前に用意していた客間に案内しました。


その親子の感動の再会を邪魔しては行けないと、気を利かせ人払いをして今に至ります。


ユジンさんは当初、セリさんの側を離れたがらなかったので、それを説得するのに少し苦労しました。


私の子供の時もそうでしたが、ユジンさんは少し心配が過ぎます。


一応ここは冥府の宮殿の中でも最も警備が厳しい場所なのですが…。


私が子供の時も良くここに遊びに来ていましたが一度も危険な目に会った事は無いと云うのに…。


とは言え、セリさん1人で出歩いて、何か有ったら、その後の後始末が色々と大変ですから、一応、セリさんの神器には、少々不自由な思いをして貰い、事前に渡して置いた籠に閉じ込めさせて頂きましょう。


これでセリさんも勝手にて出歩く事はしないと良いのですが…。


そんな事を考えながら、お茶を部屋まで運びます。


「失礼します。お茶をお持ちしました」


そう言って、私が部屋に入ると、リアさんは恐縮して居る様ですが、セリさんは落ち着いて居る様で安心です。


これなら、今後の予定を話しても問題無いと判断して予定の話をさせて頂きました。


何せ、私は生まれて初めて、冥府にお客様をお迎えするのです。


正直、どう、『おもてなし』をして良いか、色々と考えてしまいます。


そして3日程、徹夜で考えた予定表をセリさんに見せます。


そうすると、セリさんの顔色が悪くなるのを私は見逃しません。


(せっかく、冥界にいらしたので、色々と案内したいと思い少々予定を詰めすぎましたかね?)


これは一応、予定を、いつでも変更できる準備をある程度した方が良いかもしれません…。


(少々予定を詰めすぎましたかね…)


それからリアさんと色々と話もあると思い、もうしばらく2人っきりの方が良いと判断して、私は夜の晩餐会の事を伝えてから、再び部屋から下がった。



◇◇◇◇


ふぅ~。わたくしが冥府の宮殿に来て、結構な時間が立ってますよ。


母様に再会して、ずっと一緒に過ごせて嬉しくですよ。


でも、ユジンの姿が見えないので、ちょっと気になりますね〜。


何処に居るのでしょうか?


(冥府はユジンが昔働いて居た場所なので迷子にはならないと思いますが…)


そして今夜は冥府の宮殿でわたくしの為に晩餐会を開らくって聞いて、びっくりですよ。


その事は、母様も知らなかった見たいで、びっくりしてましたよ。


そして、大広間には、既にご馳走様が沢山さん並べられて、沢山の人も集まって準備万端って感じですね~。


そして最後にエンマ様が部屋に入って来て、簡単な挨拶をして晩餐が始まります。


姿の見えなかったユジンも晩餐会場に居たので安心しましたよ


「ユジン。姿が見えないから心配したよ。今まで何処に居たの?」


「はい。姫様。そ、その本当は、姫様のお側に控えて居るつもりでしたが、エンラ様が今は親子2人っきりにした方が、良いと言うので…申し訳ありません」


「そうなんだ。別に謝らなくても。わたくしもね、母様と一緒で嬉しかったし」


「ですが、私は姫様の護衛として、こちらに参りました。以後はお側を離れません!」


(ふぁ~。こうなるとユジンは本当に絶対にわたくしの側を離れ無いんですよね…)


わたくし余計な失言をしてしまいましたよ。


「そんな〜。気にしなくて良いよ。ユジンもせっかく冥界へ帰って来たんだからですが会いたい人とか居るでしょ?遠慮しないで会って来たらいいよ」


「そんな者は一切おりません!」


そう強く否定します。もうこうなると、誰もユジンを止められません。


そうしてユジンと話していたら、母様が、わたくしに話掛けて来ます。


「セリ。こちらはどなた?とても親しそうだけど…」


(ふぁ!!母様はユジンの事を知らないんですかね?)


「えっと。母様、ユジンの事知らないの?ユジンは、父様の国の将軍なんだよ」


「まぁ。貴方が!?」


そうだけど言うと母様びっくりしてますね。


ええ。最近ずっとわたくしに付いて一緒に居ますが、本当は、国の偉い人なんですよね〜。

するとユジンからも、わたくしに話掛けて来ます。


「姫様。私は、奥方様と面識がありませんから、私を知らないのも仕方ありません」

わたくしは思わず2人の顔を見てしまいましたよ。


「ふぁ~。同じ王宮に居たのに?!」


「はい。その頃私はずっと戦地に居まして、そのたいへん申し上げ難いのですが…。奥方様の故国を滅ぼしたのも私です…」


そんな驚きの発言も飛び出して、もう、わたくしびっくりですよ!



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