225話
あれから数日が立ちましたよ。
エンマ様やユジンの怪我は心配ですが、未来でも2人は元気にして居るので、怪我は治って問題は無いですよね?
だから、わたくし的には余り心配はしていませんよ。
今、わたくしに取って問題なのは、日月星様を浄化して力を使ったからか神通力が切れた事なんですよね…。
アシア様の造ってくれた腕輪のお陰で、自分の神通力が、どんな状態が把握出来るのは本当に便利ですね。
そして、この時代は『桃の神木』は存在して居るらしいのですが、白桃様は既に『桃源郷』へ。
そして黄桃様は冥界に行ってしまった後で、日月星様でも簡単に桃は手に入らない事です。
そうすると、わたくしは神通力の回復が簡単に出来なくて困りましたよ。
そうしたら白梅さんが、『私の梅から、作った果実水でも多少なら神通力の回復効果があるから、飲ませてあげるわよ』って、言ってくれたんですよ。
いや~助かりましたね。
ここ数日間、そしてて今日も、白梅さんの果実水を美味しくいだいてますよ。
「ふぁ。白梅さんの果実水は、本当に梅の花の良い香りがしますね」
隣では、日月星様も、白梅さん『特製梅酒』を一緒に楽しんでいますよ。
「ああ。そうだな」
たけど今日は、日月星様の肩に1羽の白いカラスが留まります。
「ふあ!カラス?」
わたくしの驚きましたか日月星様は平然としてますね。そして日月星様がカラスさんを紹介してくれます。
「セリ殿。これは私の神器の『ソハヤ』です」
(ふぁ!日月星様の神器はカラスなんですね)
「失礼。ソハヤが話が有るようなので暫し席を外します。セリ殿はと白梅殿は先に果実水や菓子を楽しんで下さい」
そう言って、今日はまだ何も手を付けないまま別の部屋へと行ってしまいます。
白梅さんと2人残された、わたくしは、何か話さはいとと思って、白梅さんにずっと気になっていた事を聞きます。
「あの白梅さん。わたくしずっと疑問に思ってて知りたい事があるんだけど?聞いていい?」
「私で分かることなら答えるわよ」
「あのね。白梅さんは、白桃様って桃の神木を知ってる?」
「ええ。一応ね。同じ地上の神木ですもの」
「じゃあ。白桃様って女性なの?男性なの?」
そう真剣に尋ねるましたが、白梅さんは吹き出します。
「ぷっ!そうよね。あの姿じゃあ、分からないわよね。分かるわ」
わたくしは真相が聞きたくてもう一度尋ねるましたよ。
「それでどっちなの?」
「正解は、どっちでもある!かしらね」
「はい??」
「植物は雌雄同体なのよ。分身を造る時は、人神の姿の真似をして造るけど、御神木の矜持として、桃の神木達はは、どちらの性別にも似せて造ってるらしいわ。ま、端から見たら白桃は『おなべ』にしか見えないけどね」
「えー??じゃあ白梅さんは?」
「ええ。そうよ。私も雌雄同体よ。最も私は、あいつ等とは違うから、男か女か相手によって変える事にしているわ」
「相手によって?」
「そうよ。日月星が、女の方が良いと言ったから、今は女の姿にしているだけよ」
「ふぁー!そうなんですねー!」
「よかったら、今はおチビちゃんだけだし、特別に男の姿になって上げましようか?」
そう言うと白梅さんが男姿に変わったのです!
「ふぁー!凄いー!びっくりですよ!」
そしてまた女の姿に戻ります。
白梅さんと、そんな話しながら、わたくしは果実水を飲みお菓子を食べます。
すると不思議な事に段々と顔が火照って気分が高揚していきます。
◇◇◇◇
部屋に戻って見ればセリ殿の様子が明らかにおかしい事に気が付いた。
「席を外して失礼した。ん?セリ殿、顔が赤いが大丈夫か?」
「ふにゃー?大丈夫ですよー。たぶん…」
そう一応は返事が返って来たが、いつもと様子がおかしい。
そこで、セリ殿が飲んでいる果実水を取り上げた。
香りを確かめれば、酒の匂いが微かに混ざっている。
「これは果実水では無くて梅酒ではないか?」
そう言って、白梅殿にセリ殿が飲んでいた物を渡す。
「え?あら、本当だわ。間違えたみたい……」
「白梅殿。間違いでは済まされないだろ!セリ殿は明らか酔っている!」
「えー。わたくし酔ってませんよー?」
「酔ってる者は皆そう言うからな。信用できん。神通力の回復は十分なようだし、セリ殿。梅酒はおしまいだ」
そうして、私はセリ殿から取り上げた梅酒をセリ殿の手の届かない所においた。
「ふぁ!?」
セリ殿は、梅酒を取り上げたられて不満そうだし、かなり酔っているので、まともに話すのは無理だろと判断した。
ソハヤの報告では冥界に新たな動きがあったので、色々と聞きたかったが諦めるしかあるまい。
「セリ殿に、色々と話しがあったのだが、これでは無理だな……」
そう呟けば、セリ殿の返事が返ってくる。
「話し〜?大丈夫ですよ〜。なんですか〜」
「何でも聞いてくだしゃい〜」
口調からも、明らかに酔っているのが分かるので躊躇っていたが、セリ殿が再び促して来るので話す事にした。
「うむ。で、あれば聞きたいのだが…。あれから冥界の動きが変わった。人の魂を回収しているらしい。セリ殿はその動きをどう思う?」
ソハヤの報告を簡単にセリ殿に話す。
酔っているセリ殿にまともな答えは期待していなかったが、セリ殿は私の疑問に答えてくれた。
「ふぇ〜?日月星様〜、何を言ってるんですか〜?それ普通ですよ〜!冥界には冥府と言って死んだ人の魂を裁いたり、転生させたりする機関があるでふよ〜?だから、人の魂はみんな冥界に行くのでふ〜」
「そうなのか?」
だが、その後は会話にならなかった。
「うん。そうなんですよ〜。だから、わたくしの母様は亡くなって、冥界に逝ってしまったんですよ〜!わたくしと一緒には暮らせ無いんですよ〜!わたくし会えないんですよ〜!いつになったら冥界行けるんですか〜。わたくし待ってるんでふよー!ふぇ〜ん」
そう言って怒り、今度は、いきなり泣きだした。
「泣き上戸か?」
突然セリ殿が怒ったり泣きだしたから、私は、どうしていいか分からず、セリ殿を優しく抱きしめ頭を撫でて慰める。
すると泣き止んでくれたが、今度は無言のまま動かない。
心配になり私は様子を確かめる。
「セリ殿?」
だが返事は返ってこない。
「…zzz」
どうやら眠ってしまったようだ…。すると横から、白梅殿もセリ殿が眠っている事に気が付く。
「あらあら眠ってしまったのね?まさかこんなに酒に弱い神がいるなんて驚いたわ」
そう白梅殿は楽しいそうに答えるので、私は白梅殿に抗議した。
「白梅殿。もう絶対にセリ殿に酒を飲ませないで頂きたい」
「あー分かった。酒癖悪いものね。今度は気を付けるわ。だからそう怒らないで…」
何はともあれ私が知りたかった冥界の人の魂の回収の意図が分かって良かった。
そして、私は転生と言う仕組みを初めて知ることができた。
今週とありがとうございました。
また来週更新予定です。
よろしくお願い致します。