218話
日月星様の配下が可愛い動物に驚いた、わたくしは日月星様に言います。
「ふぁー!日月星様って、モフモフ大好きなんですね?ちょっと以外でしたけど、そんな所が以外で可愛いいと思いますよ♡」
わたくしが、そう言うと日月星様は少し顔が赤くなり困惑した様な表情になります。
「いや…。私は、獣好きでは無いし…、そうでは無いのだ。私の力を高める為に、妖魔になったもの達を見つけて邪気を吸っていたら、何故か慕われてな。それに彼の邪気が私の力を高めるのに役に立つているからな。成り行きなのだ。本当にただそれだけで…」
「ふ〜ん」
もしかして『モフモフ好きで可愛いいですよ♡』って言われて恥ずかしいんですかね?
男の方ですしね…。
まあ、ここは困っている様子なので可愛いいって言わない方が良いですかね?
「うん、うん。たまたま動物さん達が日月星様に懐いて集まってしまったんですね?わかりましたよ」
ここは、日月星様の言葉を、そのまま肯定します。
「そうなのだ。分かって頂けて何よりだ。セリ殿も、ここで暫く暮らすのだから世話係りも必要だろう。、この赤兎を付けよう。セリ殿が赤兎の見た目を気にいっているようだしな」
「ふぁ〜♡良いんですか?ウサギさんにお世話して貰うなんてサイコーですよ♡よろしくね。ウサギさん」
そう言って、再び頭を撫で撫でして、わたくしはモフモフを堪能します。
(ふぁ♡この手触りがたまりません。)
「グッ。旦那の命令だから、まぁ世話してやるぜ。ありがたく思いな。後オレの名前は、赤兎だ!ウサギさん言うな!それより、せっかく飯持って来たんだからさっさと食えよ」
「あ!そうですよね。せっかくのお料理が冷めたらもったいないでよね」
そう言われてて運ばれて来た料理を見れば、天界で食べたお料理にそっくりで野菜や果物を使った料理ばかりです。
もしかして、ウサギさんは、草食動物ですから野菜ばかりなんですかね?
わたくし、どちらかと言えば、お魚とかお肉が好きなので、これにはちょっとガッカリですよ。
赤兔ちゃんに聞いて見ると驚きの答えが返ってきましたよ。
「あ?オレがた作った訳じゃねぇーよ。地上の神に使えてた奴に頼んだんだよ!ただでさえ食事とか、人間の真似をさせられた上に肉や魚を食べたいだぁ?!贅沢言うな!」
そう言って、わたくしを睨みますが、怒った姿も可愛ので迫力が全然ありませんね。
「ふぁ!ごめんなさい//でも、わたくしお野菜あんまり好きじゃないんですよ…」
そう言いますが、赤兔ちゃんは更に怒って言います。
「ただでさえ大嫌いな人間の食事なんて良くわからないもん用意するように命じられて、更には死肉寄越せとか、神の癖に悪食だな?趣味わりぃぜ!」
「死肉…。あ、悪食?!趣味悪るい?」
それはまあ、確かに死肉ですけどね……。そうはっきり言われると堪えますよ。
わたくしが、『しゅん』として居ると日月星様が怒ります。
「赤兎!無礼だぞ。セリ殿は、神族だが人間の血を引いている。人間の料理が必要なのだ。だから直ぐに用意てしくれ」
有無も言わさない、日月星様の迫力に赤兎ちゃんは渋々と返事をします。
「日月星様……。はい。畏まりました。旦那の命令とあらば、何だって直ぐに用意します。ちょっと待ってろ!小娘」
そう言って、脱兎の如く部屋を出ていきましたよ。
それから暫くして、赤兎ちゃんがお刺身の料理を運んできましたよ。
綺麗に盛られた、お刺身が、美味しそうですね。
「ふぁ~♡美味しそう♡」
わたくしの喜ぶ様子に赤兎ちゃんも自信満々に返します。
「だろ?ほら。わざわざ人間から、新鮮な魚を買って調理までさせて調達したんだかんな。絶対残すなよ!小娘」
「うん!ありがとう♡赤兎ちゃん♡」
そうお礼を言えば、赤兎ちゃんは怒り出しましたよ!
「ちゃん?!ちゃん言うな!オレはオスだ!成体だ!女子供と一緒にすんな!」
「ええー?!でもとっても可愛いウサギさんだし〜。赤兎ちゃんには、ちゃんが、ぴったりだと思うの♡」
そう返すと、赤兎ちゃんは激高しますが、尽かさず日月星様が止めます。
「赤兎!」
そして、赤兎ちゃんも諦めたのか力無く答えます。
「はぁ~〜!もうオレの事は好きに呼んでくれ……」
「うん。じゃあ、やっぱり赤兎ちゃんね♡」
(うんうん。わたくしの中で赤兎ちゃんは赤兎ちゃんなんですよね〜カワイイ♡)
話が終わったので、わたくしは早速、料理を食べる事にしましたよ。
「それではいただきます」
そう言って、わたくしは食べ初めます。
わたくしが食べ初めると日月星様は食べ方が分からないのか、わたくしに食べ方を尋ねます。
「ふむ。これを食べるのか?」
そう言って、お刺身を一切れ箸でつまみます。
「うん。お醤油とか、わさびとか付けて食べるんですよ」
そうして、わたくしは食べ方のお手本を見せましたよ。
日月星様も、わたくしの真似をしてお刺身を箸で取って一切れ食べます。
「おお!これは美味だな。お神酒にも合いそうだ」
一切れ食べ終わると、そう言って驚いた様な笑顔になります。
その後も美味だと言って食べ続け1皿が、あっという間に完食してしまいましたよ!
「無くなってしまったな…」
(ちょっとがっかりした様な感じで言う姿が、なんか可愛いですね〜)
まだ食べたいなら、おかわりを、すれば良いと思いますけど、食事をした事が無い日月星様には思い浮かばないのかもしれませんね。
だから、わたくしがおかわりを提案しましたよ。
「そうですね。あの、まだ食べたいなら、おかわりを赤兎ちゃんにお願いしてみたらどうですか?」
「おかわりか?そうだな。そうしよう」
そう明るい表情で答えると、早速、赤兎ちゃんを呼びましたよ。
呼ばれた赤兎ちゃんは、おかわりと言われて、ちょっとびっくりしていますね。
「おかわり?!それも小娘じゃあ無くて旦那が食べるんですか?」
「ああ。人間の料理は実に美味だ。とても気に入った。これからは、私の分も用意してけれ。それから、一皿では足りないから、もっと沢山持って来てくれ」
そう言わられ、赤兎ちゃんも驚いてますね。
「まじで?!わ、分かりました。旦那の頼みなら…」
赤兎ちゃんは、そう言って部屋を出て行き、少ししてから大皿に山盛りに盛られたお刺身を持ってきましたよ。
わたくしも追加されたお刺身を、少し頂きましたが日月星様は、1人で、この大量のお刺身の、わたくしの目の前で平らげます。
父様もユジンも、こんなに沢山は食べないので、その食欲には、わたくしも赤兎ちゃんもびっくりですよ!
アレですかね?
今まで食事をしなかったから、体が、その分を取り返そうとしているですかね?
それでもお腹が『ポッコリ』しているわけでは無いので、あの大量の食事がお腹の何処に消えたのかを考えてると不思議です。
今日は、本当にびっくりな事ばかりですね!
今週もありがとうございました。
明日は、別に連載している、エッセイ、『万年悪戦苦闘』を夜9時に更新予定です。
毎回、植物マニアックなネタで恐縮なのですが、お読み頂けれは嬉しいです。
『神の娘』は、また来週、日曜日の夜9時に更新予定です。
どちらも、どうぞよろしくお願い致します。