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神の娘  作者: アイ氏
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197話

美味しい、お菓子をお腹一杯、食べられて、わたくし幸せですよ♡


(夕食が食べられるかはわかりませが…)


そうしてルンルン気分で部屋に戻れば、シノエは、わたくしの部屋でぼんやりしていて、少し元気がないみたい。


(わたくしが帰って来た事にも気付いて無い見たいですね)


わたくしは心配になりシノエに声を掛けます。


「シノエどうしたの?なんか元気が無い見たいだけど…」


シノエは、突然わたくしから声が掛かったのに、びっくりしてしまいます。


「お、お嬢様!!お戻りでしたか!気付かずに、もう訳ありません!」


「それは良いけど…。何か悩みでもあるの?」


「……はい。実はファイの事で少し悩んでまして……」



「ファイ?!ファイがどうかしたの?!もしかして、襲撃の時に襲われて怪我とかしゃちったの?!」


(ファイは街に住んでますし、もしかして逃げ遅れたとか!?)


「いえ。私達、精霊は竜宮から無事に天界の主様の屋敷に避難して無事だったんですが……。ただ」


(怪我が無いなら良かったですよ)


「ただ?」


「ちょうちん草大会の会場が、今回の襲撃でめちゃくちゃに吹き飛んでしまって、ちょうちん草大会が、予定より遅れての開催になりまして…」


それってジェノの話してた爆薬のせいですよね?


「開催が延期?!それが何か問題あるの??」


「はい。大アリですわ。ちょうちん草の実は完熟期間を過ぎると、どんどん縮んでしまうんです!」


「えー!そうなの?じゃあ、最後は縮んで消えちゃうの?」


「いえ。縮んで水分が抜けたら実が破裂して種が弾け飛んで終わるんですわ」


「種が弾け飛ぶ?!!」


初めて知りましたが、なんか最後まで危ない終わり方が、父様の造った『動植物』らしいですね~。



「ですから、大会の開催に合わせて良い実を付けた株選んでも延期になりますと、実が萎んでしまうので、新たに別な株を選び直さないとならなくて…。でもファイの持ってる株は50株と少ないですから、変わりが見つかるかどうか……」


「えー!?50株って、少ないの?!」


50株って沢山あると思うのですが…。


「はい。少ないです。冥府のエンラ様は分かりませんが、春眠様は、ちょうちん草だけで3000株以上をお持ちですから」


「ひぇー!そんなに?!」


そんな沢山あるとお世話も置大変ですねー!


だから、春眠様の所には、植物の精霊さんが沢山居るんですね。


(お屋敷に招かれた時も精霊さんが沢山いましたね)



「沢山の株があれば、それだけ優秀な変わりになる株も沢山ありますから…」


それは確かにそうですね。


「それでファイは落ち込んでるの?」


「ええ。それはもう……でも私どう慰めたらいいか分からなくて…」


「そっか~。ファイが心配だね。わたくしもファイに会いに行って見るね」


「まぁ!ありがとうございます。お嬢様」


そしてシノエと一緒にファイの家へやって来ましたよ。


ファイの家に入るとファイは疼くまって壁とお話しています。


『オレは、もう……ダメ…だ……あ~あ~』


(わたくしが思ってた以上に、落ち込んでますね)


今のファイになんて言って、いいか分かりませんが、

わたくしは勇気を出して声を掛けます。


「こんにちは。ファイ」



「………おう」


「ファイ。シノエから話を聞いて心配で来たんだよ」


「……そうか……」


返事はありますが、わたくし達と目も合わせず下を向いたままです。


「あのね。ファイ。そう言えばね。冥府で父様の薬草が飲み易く改良されて、苦い薬草が、凄く美味しいお茶になってだよ。竜宮では改良とか全然考えもしなかったらしいんだけど……。冥府では、工夫して美味しい薬草茶にして飲まれてるんだって」



わたくし、もう困って取り敢えず世間話しで場を明るくする事を考えます。


そんな、わたくしの話を聞いてファイは真剣な表情で何かを考えてますよ。


「……そうか改良か。ここで何もせず諦めたら、そこで終わりだよな。まだ大会開催まで時間はあるし、オレのやれる事はあるって言いたいんだな!」


いや~。そんな深い意味で話た訳ではありませんが、ここは勘違いの流れに乗った方が良いですね。


「うん。そう!!ファイならきっと出来るよ!」


ファイは、気力を取り戻したのか立ち上がり、わたくしの頭を撫でながらお礼を言います。


「ああ。ありがとうな」


「お礼ならシノエに言って。シノエがね。とてもファイ事を心配してたんだよ。だから、わたくし来たんだもん」


そう言ってシノエを見れば図星なのか照れているのか顔を赤くしています。


「お嬢様//」


そしてファイも連れて照れながら、シノエにもお礼を言います。


「シノエありがとう//心配を掛けて悪かった//

それで話して思い出したんだが以前から考えていた事が有るんだ。後でキシルやシノエの意見も聞きたい。少し相談に乗ってくれ」


「勿論よ。ファイ」


ファイが元気になって良かったですよ。


ちょうちん草で考えていた事が、何か今は分かりませが、もしかして大会でお披露目してくれるかもですし、大会が楽しみですね~。


こうして、わたくしと父様の『のんびり夏休み』は終わったのです。


◇◇◇◇


時が立つのは早いもので、夏休みの騒動から時間が立ちは、今は冬は終わりまだまだ寒いですがもう少しで春ですよ。


わたくしは7歳になりました。


竜宮の復旧は順調で延期になってた、ちょうちん草大会がいよいよ開催されるのです。


わたくしとユジンの元には、ジェノから『ちょうちん草大会』特別審査員の依頼が来ましたよ。


竜宮、復興のお祭りとして、大会を盛り上げる為に、ここは引き受けましょうかね。


父様に竜宮の門を開けて貰っていざ竜宮へ!!


「セリ。気を付けてね。」


竜宮は門を潜れば、すぐそこですけどね……。


父様は心配が過ぎますよ~。


「うん。ユジンもいるから大丈夫だよ。いってきます。父様」


「じゃあ行こう。ユジン」


わたくしは、そう言ってユジンの手を握ります。


「はい。姫様。では陛下行って参ります」


ユジンも父様に挨拶して、わたくし達は竜宮へ再び向かったのです。



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