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神の娘  作者: アイ氏
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190話

地獄の門を潜ると何かしらの攻撃が有ると思って身構えていましたが、不気味な程に静かです。


「地獄に入ったら、攻撃と飛んで来るのかと思ってドキドキしてたけど大丈夫みたい……よかったぁ~」


わたくしの声が聞こえたのでしょう。

エンマ様は疑問に答えてくれます。


「その心配はいらぬ。余が地獄の時間を止めておるからな、亡者や鬼達も見な動けぬ。地獄で動けるのは、ムクロとその配下の鬼達位であろう!」


「エンマ様の力で地獄の亡者も鬼さん達も時間を止められ動かななくなってしまったんですか!」


わたくしが、キョロキョロ回りを見れば確かに動かない人達が沢山います。


(本当だ。みんな固まっていて動かない……)


わたくし達は、エンマ様の後ろを、だだ黙って歩いています。


(ユジンも何も言わず黙ったまま、少し離れて着いてきますし、迂闊に話も出来ない重い雰囲気ですねぇ~)

そんな、空気にも流されず。けんちゃんが話し掛けて来ます。


『にゃー。主、これから、あたい達どうなるにゃ?』


これからどうなるか……?


『わたくしにも分んないよ…』



『にゃ……』


そんな話が、やはり聞こえてしまったのか、エンマ様の動きが突然止まります。


「そなたの役目は簡単だ。余が合図をした時に浄化や解呪の力を使え。それだけで良い。後は何があっても危険な真似はせずに、余の後ろに下がっていろ」



「はい。わかりました。じゃあ、何時でも『慈雨』が使える様に神器錬成しておきますね」


そう答えてから、けんちゃんを刀に変えます。


『にゃー。主気を付けるにゃ』


けんちゃんは、心配しながらも、刀に姿を変えてくれたのです。


「うむ。頼んだぞ」


そうして歩いていたら、目の前に人影が現れたます。



「ようやく、お会いする事が出来ましたね」


「ほう、早々に出向いてくれるとは探す手間が省けたな」


「おやおや。貴方も一緒でしたかユジン?

裏切り者は、必死に天界の神のご機嫌取りに、ここまで出向くとは健気な事で…。まるで犬のようですね」


行きなり現れて、ユジンに酷い事を言って最低ですね。


ユジンは、そんな挑発にも乗らず無言です。


「……」



「さぁ今日こそムクロの無念を晴らし、この世界を我々に返して頂きますよ」


飯綱(いずな)。神器錬成!」


着物に留まっていた小さな虻が光、そして鎖鎌へと姿を変えます。


「ふっ。面白い。余が直々に相手をしてくれる。来い!金剛」


そう言うと、どこからか白い梟が飛んで来ます。


「神器錬成」


梟は槍へと姿を変えます。


エンマ様が槍を構えてすぐに、荒神の攻撃が飛んで来ます。


『雷光』


雷を纏った鎖がエンマ様の方へ投げられ、エンマ様は、それを難なく避けますが、近くに居た、わたくしは驚いて尻もちを付いてしまいます。


「ふわっー!」


そんな、わたくしにユジンは慌てて手を差しのべてくれます。


「ひ、姫様?!大丈夫ですか?!」


「うん。驚いただけ。大丈夫だよ」


「姫様は、私がお守り致します。危険なので、私の後ろへ」


そう言うと、ユジンは、わたくしを庇う様に前に立ちます。


そして襲って来た荒神の攻撃を交わした、エンマ様は余裕の表情です。


「ふっ。今の一撃で余を仕留められなかった事を後悔するが良い…」


槍を回転させてから、地面に槍を突き立てて


『砂塵!』


エンマ様が、そう言うと突然、砂嵐が起こり荒神を襲い視界を奪います。


荒神は、砂嵐で身動きが出来無い為か、新たな技を繰り出します。


『雷伝』四方八方に稲妻が飛んで行きます!


エンマ様はその攻撃も軽々と交わしながら、今度は槍を地面に突き差して新た技を繰り出します。


『蟻地獄…』


そう言うと硬い地面が突然、サラサラとした砂に変わり荒神の足元が崩れだします。


荒神は足を取られ砂の中へと引きずり込まれて行きます。


「くっ!」


踠きながら抵抗を見せますが、砂の中へ体がドンドン埋まって行き、最後は姿が見えなくなってしまいました…。


圧倒的な強さですね。


そんな様子を眺めながら、わたくしは、そろそろ浄化の力を使えば良いのかな?合図を待ちます。


(エンマ様は合図するって言ってたけど…)


そんな戦いの最中、突然、戦場に似合わない甘い香りが漂ってきます。


その甘い香りの方に意識を向ければ、『フラリ』と女の人が現れてましたよ。


「……ム…クロ…」


ユジンは、女の人を見るなり、そう呟く様に言います。


あの女性がムクロ、元冥界の統治神なのでしょうか?



今週もありがとうごさいました。


暑い日が続きます、皆様、熱中症には十分にお気をつけくださいませ。


また、最近は『おもと』の栽培に夢中なのですが、回りに誰も植物を語り合える人か居ない寂しさから、『おもと』を栽培実話を元ににエッセイ風小説を書います。


『話せる人が居ないなら、書いて読んでもらえば良いじゃーない!』とおフランスの王妃様風なアイディアで書き初めました。


その内、投稿予定です。


投稿の日時が、決まりましたら活動報告させて頂きますので、よろしくお願いいたします。



では、また来週更新予定です。


広告下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援いただけると書くモチベーションに繋がります。



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