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神の娘  作者: アイ氏
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180話

光の雨が全てを浄化をして行きます。


「これで萬福さんも正気に戻りますよね?」


「ああきっと。セリはん。おおきにな」


わたくしとアシア様は喜んでいましたが、父様だけが厳しい表情をしています。


そして父様が口を開きます。


「いや、ダメだ。完全に浄化が出来ていない」


「ふぇっ?!」


その言葉と同時に、突然、封印の場所から断末魔の悲鳴が聞こえてきます。


『ギャャーー!!』


その声は余りにも大きく全員が耳を塞い地に足を着いてしまいます。


「ふぁ!!耳が…」


「な、なんでや?」


「セリの雨は確かに浄化の効果があるけど、広範囲に降らせる分、浄化の力が拡散されてしまう。それに封印の塚が邪魔して、浄化の効果が限定されている」


「そんな……」



再び、封印の塚から妖しい黒い霧が立ち込めてます。


「これ以上は危険だ。ここからは僕が対処する」


「ダメや!!」


「邪魔をするな!」


「絶対に萬福を消させへん」


「あ、そう。では予定変更して君から殺らせて貰うよ。元々、娘を拐ったり、こんな危険な事に巻き込んでくれたんだから、この件を片付けてから、たっぷりお礼をする予定だったしね」



「殺れるもんなら殺ってみー!神器 二式錬成」



そう言うと、アシア様の神器が光り形を変えます


神器が変形しましたよ!


「神楽鉾、神器を攻撃呪用に変えたか…。面白い」



まさか、アシア様の神器の形が変形するとは、びっくりですよ。


でもこれなら2頭の虎が、一つの神器になるのも納得です。



火炎呪術壱ノ呪かえんじゅつじゅついちのじゅつ



鬼火(おにび)


アシア様がそう言うと空から、大きなな火の玉が

現れて、父様を目掛けて降って行きます



アシア様は『自分はウサギの様』とか言っていたのに、放たれた火の玉は大きく圧倒的な迫力です。


(ヤッパリウサギチナウ)


『氷結』


でも父様も、その火の玉をあっと云う間に氷に閉じ込めてしまいます。!!


『細雪』


そう言って、氷の塊に刀身が触れると、今度はあっと云う間に、氷の塊が細かな雪になって、そして消えてしまいます。


どちらも1歩も引きません。



(って何で喧嘩を初めるんですかー?!)


父様とアシア様は喧嘩を初めちゃってますし、萬福さんの塚の辺りからは、再び辺りは邪気が立ち込めてます。



(一体どうすれば……)


「2人共、喧嘩はやめてー!」


大きな声で叫んでも、2人は喧嘩をやめてくれません…。


その時、背後から冬厳様の声がします。


「どうした、大丈夫か!?萬福は無事に浄化が出来たのか?突然、光の雨が降ったと思ったら分身や邪気が一気に消えたから、慌てて封印の場所に来てみたのだが……。……何故、セト殿とアシアが争っている?!」


「冬厳様!!」


「無事で良かった。あの、、ごめんなさい。わたくし浄化が出来ませんでした。それで父様が、対処するって、でもそれをアシア様止めてあんな事に…」


「それでか……。、やれやれ困ったものだ」


「あの冬厳様。わたくしに力を貸して貰えませんか?」


「ん?それはいいが。何をするつもりなんだ?」


「はい。萬福さんをもう1度、浄化して見ます。でも雨では無理なので、アシア様の技を見て思い付いたのですが火を使って見ようかと…。でも、わたくしの火力では弱くて、冬厳様の風の力で火を強くして欲しいんです。ユジンが以前に教えてくれました。風には火力を強くする効果があるって!」


(ええもう父様達は当てにしませんよ)


「火を強くか……。風には確かに火力を、強める効果があるが、強い風は火を消して仕舞う場合がある…。だが、それしか方法が無い以上やるしかあるまい。私の持てる全てに掛けて火を炎にして見せよう」



「じゃあ?!」


「協力させて貰う」


「ありがとうございます。わたくしが火を放ったらお願いします」


「ああ。分かった」


わたくしは、再び神器に力を込めます。


頭の中には、先程のアシア様の技が浮かびます。

それと同時に、頭にの中には言葉が浮かびます。


その浮かんだ言葉を、そのまま口にします。


『聖火の光』


神器から火が起こりそして刀を振り下ろすと火は、小さな火玉になり、封印に目掛けて飛んで行きます。


そして冬厳様も同時に神器から技を放ちます。


『竜巻刃』


冬厳様の放った竜巻の様な風が、わたくしの火玉を巻き込みそして、火が竜巻全体に広がり強い炎にます。


冬厳様は、わたくしの火を消すこと無く確実に威力を上げてくれましたよ


「凄い。冬厳様」


そして、炎を纏った竜巻は、封印の塚を目掛けて真っ直ぐに向かって行きます。


「お願い。萬福さん、正気に戻って!!」


わたくし達の放った技に気がついてアシア様と父様は喧嘩を止めます。


「浄化の火か。なるほど考えね」



「せやけど、まだ神通力が足りてへんな。ここは喧嘩している場合やあらへん。自分らも一つ協力しましょか」


「仕方ない…。一時休戦だね」


アシア様の神器は、再び神楽鈴に変化します。


『強化呪術展開 一時吸収』そう言うと『シャリン』と言う音と共に光の輪が、炎の竜巻を飲み込みます。



「セトはん。頼むわ」


「分かった!」


そう答えると父様は封印に向き直します。


『氷結』『細雪』


(ひぁ!!)


「父様どうして?!」


封印の塚は完全に雪となって霧散して、人影の様なものが姿を表します。


「今や!萬福、正気に戻りや!!」


『威力最大放出』


アシア様がそう言うと、飲み込まれた竜巻と炎が何倍にもなって、再び現れます。



その竜巻は、現れた人影を飲み込みます。


『ギャー』再び悲鳴が聞こえきます。


ですが、炎が消えるとと同時に悲鳴も消え、そしてそのまま倒れます。



(あれが萬福さんですかね)


無事に正気に戻っているのか、火傷していないか色々と心配ですね…。




今週もお読み頂きありがとうございます。


ゴールデンウィークも哀れな社畜の、私は馬車馬の如く働いていましたが、来週なんと3日間の有休を貰い、会社を休んで旅行に出かけます(涙)


旅行中にも書いて更新を致しますので、来週もどうぞよろしくお願いいたします。



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